妄言読書日記
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2008年05月12日(月) 『首無の如き祟るもの』(小)

【三津田信三 原書房】

『厭魅の如く憑くもの』のシリーズ3作目。
2作目が飛んでるけど、ミステリなのであまり気にせず。
厭魅の頃よりは文章が上達してるような気がするけど、ホラー度は下がっているし、薀蓄も減ったので持ち味半減という気もする。
持ち味が減って一般化したとも言えるかもしれないが。
終盤の怒涛の推理が肝なんだろうと思う。
よくできていたんではないかとは思うが・・・。
個人的に真相解明パートで探偵にだまされると、すごく裏切られた気分になるのであまり好きじゃない。
一番読者が無防備になるパートだと思う。

それにしてもこの人の話は、読み物としておもしろいのか悩む。
ひたすら必要な複線を張り続けるために綴られているような印象が残る。

以下ネタバレを含みます。

語り手部分にトリックがあるのが厭魅と一緒なのでなんとなく想像がついてしまう。
悪くはないけど。
キャラクターの薄さが今回はトリックに良い方向で出たのかな、と。
誰と誰が入れ替わってもたいしてわからん、という・・・。いいのか、それは。
せめて言耶くんくらいは、もう少しキャラ立てたほうがいいんじゃないのか、と思わなくもない。
言耶くんが、厭魅のときはあまり描写されてなかったけど、美青年と判明してなんとなくがっかり。
探偵は美青年じゃなくてもいいよ。
まあしかし、そのシリーズ探偵をすらミスディレクションとして活用してるあたり新しい。
というかそれだけシリーズ探偵として定着してないからできたのか。

斧高が長寿郎に好意を持っている、特殊な性癖を持っているらしいというのは、腐女子むけミスディレクションだったとしか思えない・・・。
そんな、女だったなんて!!なんてつまらないんだ!!(そこかよ)

真相解明が事件から10年以上も経ってるというのもなんとなく、カタストロフィーに欠けました。



蒼子 |MAILHomePage

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