妄言読書日記
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2007年03月31日(土) 『鳥影』(小)

【北方謙三 角川文庫】

8巻の主人公は、三年前に別れた妻の借金を払うために、N市にやってきたスーパー経営者の立野です。
今まで一番、職業だけで見ると庶民派。
でも、BDの男なのでぼこぼこにされても、しゃべらないと決めたら何もしゃべらないし、立てる限りは立つ、というタフガイ。

私はこんなの読んでいますが、暴力も人死にも非常に嫌う所でして、この巻のラストのむごさは、ちょっと吐き気がするほど嫌な後味です。
小説のラストとしてどうこうではなく、私の感覚から言ってどうにも嫌な気分になる。
果たして太一にここまでの運命を課す必然性はあったのだろうか、と思わずにはいられない。
直前の、
「パパに、いま翼をあげたいよ」
というシーンが印象的だっただけに、あんまりにも太一の死が残酷だと思う。

物語が、どこまで残酷であっていいものか、ということをちょっと考えてしまう。



蒼子 |MAILHomePage

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