妄言読書日記
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※ネタバレしています
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2007年03月26日(月) 『黙約』(小)

【北方謙三 角川文庫】

今回は女好きで、流れの外科医・桜内。
そういや、女好きなキャラっていそうでいなかったなぁ。
ようやく医者の登場に、ドクの内面がどうとかこうとかいう以前に、医者としてひっきりなしに呼ばれまくり。
終いには自分の足も手術しちゃう桜内。
一人だけフルネームが明かされない、桜内。

そして、藤木の存在感の前では主人公なんて建前だとしか思えないドクでした・・・。
『黒銹』が叶の話と見せかけて、沢木の話しだったような感じでしょうか。

と言う感じで前振り終わってよいでしょうか。私がしたいのは藤木の話し一つなので・・・。
以下ネタバレのような、ぐだぐだした話し。

予想以上に藤木の死に凹んでいる自分がいます。
お前、お前は馬鹿だよ藤木…。でも止められないんだよなぁ。社長にだって。
やっぱり生きていられなかったのだろうな。
社長が、キドニーが、叶が藤木を語るたびに、もうよしてくれ、と言いたくてたまらなかった。
死んでいく者として語るのはやめてくれよ、と。
藤木も昔を語るのはやめてくれ、と。


「失いたくない友だちになっていた。気づいたらそうなっていた、と言っていたよ」
「馬鹿ですね」
「川中さんが?」
「私がです。社長にそう思われる前に、消えておくべきでした」


本当に馬鹿な人たちだ。
そう思われてしまったのだから、もう覚悟を決めてずっといればいいのに。
最後に社長の顔が見たいと言うなら、最後まで見ていればいいのに。

あぁ、もう何も言いたくない。

蒲生のじいさんが死んだもの哀しかったな。
遠山先生とのやり取り好きだったから。



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