妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
目次前のページ次のページ


2006年09月07日(木) 『ゆれる』(映)

【監督:西川美和 日本】

『蛇イチゴ』は観ていないのですが、やっぱりオリジナル脚本の映画はいいよなぁと思いました。

粗筋からは兄弟の葛藤がどろどろと描かれるのかと思っていたのですが、非常に寡黙な映画でした。
まったくと言っていいほどモノローグはないし、セリフも最小限。
その分、観ている側は一つ一つのシーンや役者の表情から本当の所を探ろうと、食い入るように観てしまう。
役者がみんな上手いからこそ、成功できる映画という気がしました。

オダギリジョーはもちろん上手いのですけれども、香川照之がおそろしく上手い。
何だこの人、こんなに上手いのか!と。
今まであまり注目して観てみたことがなかったので(『嗤う伊衛門』の時くらいか)本当に驚くばかり。
特にやっぱりラストの笑顔ではないでしょうか。
あのシーンは、観ている人にいろんな解釈を残さないといけないわけですから、弟を許した、とも許していない、とも思わせてはいけない。
あとは、やっぱり洗濯物をたたんでいるシーンのやり取りは恐いですね。

法廷シーンが思いのほか長くて、面白かったです。
映画の『羅生門』みたい。
あと個人的には『逆転裁判3』の4話を思い出しましたが。

なかなか密度の高い映画でした。



蒼子 |MAILHomePage

My追加