妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2005年04月19日(火) |
『エマ1〜3』(漫) |
【森薫 エンターブレイン】
ずっと気にかかりつつ、読まないでいたのですが、面白いらしいので読んでみる。 19世紀末の英国のメイドさんと貴族の恋、という粗筋で暗いのかなーと避けていたのですけれど、思っていたのとはかなり雰囲気違ってました。 メイドのエマは、昔家庭教師をしていたケリー夫人と二人で住んでいます。 そこに昔の教え子だった、ウィリアムスが訪ねてきて、恋に発展していくのですが、内気な二人はなかなかもどかしいです。 モノローグによらない、心理描写があっさりした印象を与え、ケリー夫人の死などは逆にじんわりとします。 このベタな設定でこんなにさらりと読ませるのは凄いと思う。 全然どろどろしてないし、湿っぽくもならない。
メイド漫画ということで、なにやらマニアックなのかしらと思いますが(私もある種マニアですがメイドより執事です)、これが正しいメイドだ!というのがエマです。 随所に作者のフェチが見られますが、いやらしい感じはなく、全体に抑制がきいています。この人の作風なのかも。 女の人ならではの、メイドフェチを感じます。 男の人が描いたらやっぱりこうはならないと思う。
ウィリアムとエマの内気な二人もいいですが、ハキムとエマもいいよね、と私は思います。 続きが気になるよー。二人はいつ再会できるのでしょうか。
とてもよい漫画だと思います。
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