妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2005年02月01日(火) |
『メキメキえんぴつ』(小) |
【大海赫 ブッキング】
やっと、やっと復刊ー!! ああ、懐かしい・・・ この本の何もかもが怖かった子ども時代を思い出します。 お化けが出てきてびっくり、とかそういう怖さ以外の怖さがあるんだと初めて知った本。 同じような本にせなけいこの絵本があります。おばけに連れて行かれちゃって帰ってこないの怖かったな。
「メキメキえんぴつ」 えんぴつが、夜中にじょりじょりと自分で芯をとがらせて待機しているのが怖い。 しかも何が怖いって、それまで知っていた児童書というのはほのぼのと終わるものばかりだったから、えんぴつに脅されたまま終わるなんて思ってもみなかった。 子ども心に、ものすごく不安になる終わり方をします。
「大きくなったら、なにになる?」 これが私の一番のトラウマ話。 これを読んだのが、おそらく小学校の3年生くらいだと思うのですが、以来むやみに草花をむしることをやめました。 いまでもやりません。 ものすごく美味しそうなチョコレートが出てくるのですが、私は決して人からもらったものは食べない、そう決心させる話でした。 とにかく絵が怖い。カンナさんが首を差し出す絵で、手がとまったような覚えがあります。 これもまた、終わり方が、普通反省したら子どもに戻してくれるところを、戻してくれません。 子どもに対して優しくない児童作家です。
「アップルパイのつくりかた」 これは別に怖くはないのですが、やっぱりなんでもない挿絵が怖い。 ゴリラがなんだか怖いし、コックのおじさんも妙に怖い。 子ども心に、耳たぶなんて誰のでもいいだろうに、と思った記憶があります。
「トーセンボー」 私は決して、約束を破らない、と決意させる話。 やはり、子どもにはあるていど怖い話が必要なのかも。 大人になってから読んでも、そう素直に思わないですし。 でもやっぱり怖いよ。これ。 コンクリートにされたまま、元に戻れないなんて。 大きな穴に落とされた人々も気になるし・・・。
「あなたのえらさはなんポッチ?」 なんポッチでもいいけど、とにかく絵が怖いんだってば! ニョキニョキと伸びる、ロクロッ首の絵が怖いし、動物たちもかわいくないし。
扉に「ぼくはこわーい本です。」書いてあるのはだてじゃありません。
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