妄言読書日記
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※ネタバレしています
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2004年11月20日(土) 『SAW』(映)

【監督:ジェームズ・ワン アメリカ】

ネタバレ注意ですよ。
この映画は事前情報は何も知らないで観るのが一番良いと思います。
面白かったですよ。

『セブン』meets『CUBE』と言われる本作は、まさにその通りでした。
ラストにあっと驚く、とか、意外な犯人とか言われると、だいたい予想がつくものでして、これも例外ではないのですが、それでも面白かったです。
周到に用意された伏線や、練られたシナリオというのは、上手くできればできるほど、筋と言うのが明確に見えるものでして、そういう意味では、かなり最初から見えていましたが、ラスト20分ほどはやっぱり、口が開いてました。
次から次へと畳み掛ける映像の上手さは、時折どぎついような気もしますが、観客を追い詰めるのに十分な力量。
堤幸彦っぽいけど、それよりも計算が行き届いている感じで、デヴィッド・フィンチャーよりももう一歩進んだ感じがいたします。

さて、そろそろネタバレしていきます。

見る前から、部屋の中に犯人がいるんだろうなとあたりはつけていました。
だって、意外な犯人って言われたらそう考えるでしょう。
観始めてからは、ゴードン医師が担当している患者のことを「ずっと最前列にいる」と言ったので、まるわかりでした。

だけど、ラストは、元刑事がどう動くのか、母と娘がどうなるか、そして中の二人が結局どうなるのか、その辺はもうめまぐるしく状況が変わるのでずっとはらはらです。
うーん、怖かった。
刑事には、令状を取れ!!ともの凄く思いましたけど。
彼はシンのことが好きだったの?(そういうことじゃないだろう)

ただ一つ気になるのは、医師とアダムがどうして選ばれたのかということ。
殊更命を粗末にしていたわけでもない二人がどうして?
そして、ゼップの方も。
ゼップだけシチュエーションがずいぶん、甘すぎるんじゃないかと思うのですが・・・。

犯人の「生きることの大切さを教える」という目的が、他の作品と違って特異なわけですから、そこは厳密にしておいて欲しいところ。



蒼子 |MAILHomePage

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