妄言読書日記
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2004年06月12日(土) 『流血女神伝 砂の覇王3〜5』(小)

【須賀しのぶ 集英社コバルト文庫】

ああ、エドがひたすら可哀相・・・
奴隷として売られたわりに順調に昇進して、部下を持つ身にまでなって、カリエに比べればなんの苦労もしてないんですが、なんか哀れで。
なんででしょうね。あの性格でしょうか。
キル・ゾーンのマックス君を彷彿とさせて、なんか不安になるんですよね。この真面目さ、鈍さ。
死ぬんじゃなかろうかと不安です。
ラクリゼに不甲斐ないだの任せられないだの言われ…憐れ。
作者にまで今後の出番激減宣言をされ……
がんばれエド!立ち直れエド!!
彼が何をしたんだというくらい可哀相な扱いです。
いや境遇としては悪くないはずなのになぁ。なんだろうなぁ、この可哀相な雰囲気は。

エドに比べてあがったり下がったりと大忙しのヒロイン・カリエ。
ヒロインなので当たり前に苛酷ですが、性格のせいか可哀相な感じはあまりしません。
いや苦労はしてるんですよ。凄く凄く。
またもや男性に私とあの人とどっちかを選べ!と迫ってました。カリエ流殺し文句なんでしょうか。男前です。
やはりヒロインたるもの男前でないと生き延びれません。

ところで地名はもちろん名前を全然覚えられなくて困ってます。
バルアンなんていまだに覚えられません。困った。バルサンに似てる・・・
相変わらずサルベーンはサルベージと読み間違うし。

4巻の表紙は宝塚ですね。ユリ・スカナの女性はみんな宝塚っぽいです。船戸さんのイラストだと。
ドーンとグラーシカ夫妻は見てて唯一ほっとするキャラかも。
この二人とカリエの再会は目頭が熱くなるものがあります。

それにしても須賀キャラは誰もかれもが独り立ちしてますね。
自立心があるとかそういうのとは違うんですが、他人頼りしないというか、あんまり信頼関係築かないというか。
そこが少し寂しい時もあります。
そしてどのキャラも等しくいつか死にそうで怖いです。サバイバルファンタジーだから。

今度は海賊にさらわれたカリエ。まったく波乱万丈ですが、まだ砂の覇王編は続く模様。
エドの出番はいよいよお預けですね。
なんだかこのまま砂漠に骨うずめそうな勢いのカリエですが、まさかそんなことはないですよね・・・。
今後バルアンの元を去ることになるんでしょうが、いったいどうやって。



蒼子 |MAILHomePage

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