妄言読書日記
ブログ版
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2004年03月04日(木) 『恋の罪、愛の罰』(小)

【七篠真名 心交社ショコラノベルス】

さ、張り切ってまいりましょうか

私がいつものように本屋の棚の前をうろうろしていた時でした。
いつものようにボーイズラブの棚(いい加減、本屋は“耽美”というジャンルわけをするのはやめるべきだと思いますね!)を目をすがめるようにして眺めていました。
凝視してはなりません。一人でいる時は特にそうです。
腹を抱えて笑いたくなるから
百花繚乱です。めくるめくピンク色。楽しいです。
みなさんもお暇な時は勇気を持って眺めてみてはどうでしょう。
エロ本の棚とは違った気合が満ち満ちていて、脳がやられます。
3分以上いることはお薦めしません。

で、そんな中にこの一冊があったのですね。
帯が「俺に判決を言い渡してくれ」
法 廷 モ ノ か ・・・
私は『逆転裁判』以来、法廷にすこぶる弱いです。
裏返してみたら、「検事×弁護士」の一言が目に飛び込んできたのでした。

愚かな私を笑ってください。

ようやく内容の感想に入りましょうか。

ところでボーイズラブを読む時、いったいどういうスタンスで読めばいいのか未だに悩みます。
私は萌とは縁がないのです。
「このカップリング萌!」みたいな感じにならないのです。
萌のニュアンスは理解しておりますが。
そんな私が一体何を求めていつも読んでいるのか。自分でも非常に謎です。

内容はシナリオのバランスが悪い気がしましたね。
お二人の関係と、事件についてと、どちらに比重を置いて書いているのかよくわかりません。
セリフの口調が一貫していないような気がしますね。
そして、主人公の栄司がキャラ薄いです。
典型的受の1タイプではありますが、もう少しなにか性格付けしてあげてほしいです。
鷹条もキャラが立ってるとは思いませんが、キレ者なのに変に鈍いあたりが個性かしら、と思います。
(御剣に見えて仕方なかったというのは秘密です)
あとこれが一番不満なんですが、もっと粘れよ、栄司!
昨今まれに見る早さでした。
好きだと言われてから、俺も、と答えるまでの時間です。え?何をご想像に?
せめて、一日くらい粘れ。焦らしてこそだろ!!(何が?)
いつも不必要に粘るボーイズラブが多くて苛つきますが、あっさりラブラブになられるとそれはそれで、オイ!と思うものですね。

最初の事件、同性愛カップルである必然ってあったんでしょうかね?
ボーイズラブ7不思議です。登場人物総ホモというのは。
そこまでしなくとも、主人公たちだけでいいじゃないか・・・と思うんですがねぇ。

あとがきに『最後の弁護人』が好きだった、とありましたが、あれは法廷物としても弁護士物としても中途半端きわまりなかったと思う。
ただ唯一面白かったのが、上田次郎が弁護士だった、その一点ですね。
ところで、この時のセット、『乱歩R』のセットに使用されてませんか?似てると思うんですが。事務所…。

この先も、検事弁護士モノを見つけたら読んでしまう。そんな気がします。



蒼子 |MAILHomePage

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