妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2004年02月10日(火) |
『ビビを見た!』(小) |
【大海赫 ブッキング】
近年で一番、入手して嬉しかった本です。 復刊ありがとうっ!!
とは言うものの、読んだことは無いのです。 この人の『メキメキえんぴつ』という本がうちにありまして、私のトラウマ本となっております。 ちなみになんの手違いか、もう家に無いんですが…。残念でなりません。 ネットで探すと、他にも子どもの頃に読んでトラウマになった人が多数いたので、やっぱりトラウマになる本なんだなぁ、と思いました。
そんなわけで、この著者の他の本も読みたいと長年思っていたのですが、全部絶版。 トラウマになるほどに怖いのに、どうして読みたいのか。 怖いだけではない何かがあるように思います。 そもそも怖がらせるためとか、教訓のため、という風には感じられない作品なのです。
今回復刊した『ビビを見た!』ですが、児童書にしては怖い絵、そして暗い雰囲気漂う話。 けれど最後まで読むと、どうしてか感動する。 善も悪も無く、主人公のホタルくんが最後に美しいものを見つける。 生の始まりに暗く、死の終わりに冥い、という言葉すら思い出させる話でした(空海さん)。
子どもの頃に読んだら記憶に鮮やかに残りそう。 この機に子どもに読まれる機会が増えればいいのですが。 よしもとばななの解説も良かったですよ。本当にこの本を大事にしているんだなぁ、という感じで。
他の本も復刊して欲しいです。 みなさんも、復刊ドットコム見てみてはいかがですか? 楽しいですよ。
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