妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2003年01月16日(木) |
『モンテ・クリスト伯』(映) |
【原作:アレクサンドル・デュマ 監督:ケヴィン・レイノルズ イギリス・アイルランド共同制作】
面白かった! 単館上映だし、全然CMも観なかったからほとんど期待していなかったのですが、よくぞ2時間11分という長さに収めたものだ。 私は原作を読んでいないから、すんなり入れたんでしょうね。原作を読んでいる人にとっては、ひょっとしたらカットされていて物足りないかもしれません。 原作は『岩窟王』の名前の方が有名でしょうか。 なかなかいい邦題だと思うんですけど。
最初、ダンテスがどうしようもなく間抜けなまでに愚直な男で、そんなだから騙されるのよ、と思っていたのですが、13年の歳月が経つ頃にはアラゴルンばりにワイルドにかっこよくなりました。 どうせなら、最後まで髭でいて欲しかったな。 脱獄して海賊と一緒にいた頃が一番見た目がかっこよかったです。中身もね。
脇役たちがとてもいい。 フェルナンだけじゃなくて、判事や看守や頭領や司祭。 恐ろしいことにみんな名前を覚えていない・・・。 横文字に弱いもんで。 司祭のおじいちゃんはいいですね。なんでそんなにオールマイティーにこなせるのかなあ。かっこいい。 そして、ダンブルドア校長ですしね。パンフ見るまで気がつかなかったんですけど。だ、だってあんなに髭じゃあ、わかるもんもわからない。
ヒロインのメルセデスはとてもきれい。 美人はいいねぇ。ヒロインが好みじゃないとどうにも作品自体の評価が下がります。 ラストあたりの「だから結婚を急いだのよ」ってセリフに、「大したもんだ・・」とフェルナンよりも先に呟いてしまいました。そんなしたたかな彼女も好き。
で、やっぱりこの映画一番かっこよかったのは、ヤコポです。 名前はけったいですし、顔はブルドックみたいな小男ですけど、かっこいい。 「あんた自身からもあんたを守る」のセリフがいいですね。 ダンテス愛されてるなあ!(違う) もっと、従順的で献身的な形で尽くすのかと思ったら、そうじゃないところがいい。 映画観ながら、このセリフをメモらなければ!そして、今日の日記に書かなければ!!ととっさに思ったんですが、メモなどないのでうろ覚えです。
フェルナンがどうしても、時々ネプチューンの名倉に見えた・・・というのは内緒です。 フェルナンはそのおばかさんなところとか、ダンテスのことが好きなんだろ!だから嫉妬するんだろ!!みたいなところが愛しい感じでした。 また、間違った観方したみたいです。 私はいつか、真面目な原作ファンに刺されるんじゃないだろうか。
息子は正統派の美形だったな。 ただし、顎は割れている。 私はあまり気にならないたちなのですが・・・。
風景や城内の豪華さは、やはり邦画にはないものですね。 セットじゃないんですからねぇ。向うはそのまま本物をロケに使ってしまう。 いいなあ、あの街並みや港の風景。 あと、あのチェス盤欲しいな・・・。
二人のラストの、剣での対決シーンは、練習を重ねたというだけあって、かっこいいです。
あまり話題じゃなかったみたいですが、面白いし良く出来ていたと思うんですけどね〜。 長い話なのによくまとめたなあ。 ストーリーとしてもちゃんと筋道通っていたし。 今度原作も読んでみたいです。
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