こんな日常。

2007年05月20日(日) SS 菜の花畑

昨日は久しぶりに姉たちと飲んできました。
飲んだ量よりも、その雰囲気に酔える感じが心地よいv楽しい一時でした。

さて、そんな飲みの最中に1つサイトのことで指摘がありまして。
どうやら、4月付けのSSが、違うタイトルで全く同じ話が載っているとの事。
何ですと!?と確認してみたところ、まったくもってその通りでした。
あわわわ・・・恥ずかしい(><)
整理したら、本来載せるつもりだった話が出てきましたので、相当季節外れですが↓に載せたいと思います。せっかくだし。
日記内のSSも読んでくださっている方々、大変失礼いたしました。
そして指摘してくれたW氏。いつもありがとうですv


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走って、走って、適当に電車に飛び乗って、また走って、走って。
そうした開けた視界の先には、一面の黄色。

「どこだったんだろうな、あそこ」
この季節になるといつも思い出す色と景色。
もう一度見たいと思ってはガイドブックを眺めるのだが、如何せん子どもの頃の記憶だけに、曖昧でどの辺だったかも覚えていない。
あの日は確か省吾が実の叔父さんに「人間として壊れてる」なんて言われて、それを聞いた俺の方が腹を立てて省吾を連れ出したんだ。
怒って泣きわめいて、それでも繋いだ手は離さなくて。
そして最後に辿り着いたあの場所で、一気に気が晴れたのだ。
「・・・で、あそこで捕まって親に連絡されたんだよな」
親に訊けば、どの辺りだったかくらいは教えてくれるかもしれない。
分かってはいてもそれをしないのは、省吾と二人だけの思い出にしておきたいから。
―――・・・まあ、省吾は覚えてないだろうけど。
それでも、ようやく付き合えるようになった今だからこそ、どうしてももう一度あの景色を見たい。
始まりの場所と言えば格好良すぎるけど、俺としてはそれくらいの価値がある場所だから。


「真希、暇か?」
珍しくも省吾から誘われたのは、ガイドブックと睨みあって2週間もした頃。
そろそろ菜の花も満開だと気だけが焦っていたときに、電車に乗ってやってきたのは記憶の中と同じ菜の花畑。
「なんで、ここ・・・」
「最近、手当たり次第にガイドブック開いては菜の花畑を探してただろ」
・・・気が付いてたんだ。
関心がないようなくせして、ちゃんと見ていてくれているのは、すごい嬉しい。
ここに連れてきてくれたのは偶然かもしれないけど、それだけで十分・・・

「前より、少し狭くなったか?」
独り言のような呟きに、省吾もこの場所を覚えていただと知る。
ヤバイ、ちょっと泣きそうだ、俺。

「・・・俺たちが成長したんだろ」

どうにか言えたその言葉に、省吾は少しだけ笑ったように見えて。
単純な俺は、それだけで頭の中まで春一色な気持ちになるのだった。
それはもう、目の前の菜の花畑に負けないくらいの、春の色。


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元々は、ちゃんとした話として書こうと思ってたものでした。↑はネタみたいな感じで。
いつかちゃんと書けたら良いなぁ・・・


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平野 咲 [MAIL]