狼森、笊森と盗森

2003年10月19日(日) 後編の日

なんか気がついたら長くなっていたので、後編です
(前編は昨日の日記にあるので、そっちから読んでください)

「マーメイド・プリンスの憂鬱」<後編>

雪彦と蛮ちゃんは何故かとてもきがあって、国中でも並ぶもののいない
カップルになっていました

ところが、それを快く想わない人物がいたのです

それは、蛮ちゃんを助けた(と想っている)銀次でした。
「蛮ちゃんは俺のなのにー><!」
このままでは、蛮ちゃんはどこの馬の骨ともわからない青年に頂かれてしまいます
銀次は決死の覚悟でプロポーズすることにしました
「蛮ちゃん、俺と結婚してください!」
プロポーズされたのはいいものの、蛮ちゃんは悩んでしまいます。
銀次は嫌いではありません、でも心はすでに雪彦に惹かれていたから…
なやむ蛮ちゃんにしびれを切らした銀次は、雷帝さまに変身し、もう一度
プロポーズをしました
「断ったらどうなるか、頭のいい蛮ならわかってるよな?」
隣国は、蛮ちゃんの国とは比べ物にならない程の大国なのです
プロポーズなんだか、脅迫なんだかわけがわからないまま、まぁ一応、命の
恩人でもあることですし、渋々と蛮ちゃんは政略結婚することになりました。

黙っていないのは雪彦です。

なんとか必死で蛮を説得しようとしますが、声がでないので、上手く気持ちを
伝えることができません。
それどころか、蛮が銀次と結婚してしまったら、泡になって消えなくてはいけ
ないのです…
「あれ?別に結婚しなくてもSEXはでき…(ぐふっ)」
ちょっと雪彦は矛盾を覚えましたが、それはおいといて…
雪彦が途方にくれ、窓から海を眺めていると、なにやら見知った顔が泳いでいます
それは兄達でした。
みんな何故かぼろぼろです。
兄達は雪彦に一振りのメスを手渡しました
「これで蛮を殺せば、お前は人魚に戻ることができる。泡になって消えたく
なかったら今すぐに蛮を殺すんだ」
兄達は赤屍と死闘を繰り広げて、自分のためにメスを勝ち取ってきてくれたのです
ですが、蛮をころすなんて…
………
悩む雪彦でしたが、瞬間、ぴーんとひらめきました☆
「そうだ兄さんたち、力をかして…」(筆談またはテレパシー)

翌日の、夜
蛮が寝室でマリッジブルーに染まっていると、雪彦が部屋にはいってきました
「蛮…」
「雪!おまえ、声がでるようになったのか?!」
「うん、ねぇ蛮、きいて…もしかしたら僕は蛮を助けてあげられるかもしれない」
「え?」
「でもね、そのためには蛮の協力が必要なんだ」
「…?」
「それと、もし成功しても、僕達は二度とあうことはないと想う。それでも僕は
蛮に幸せになってほしいから…」
真摯にせまる雪彦に蛮ちゃんはたじたじ;です
そしてついに、ベッドまでおいこまれてしまいました
「だから蛮、せめて僕に、ひとつだけ、思い出をちょうだいvvv」
「あ、ゆ…きぃ…v」

自主規制(笑)

翌朝、蛮が目を覚ますと、雪彦が窓辺でたっています
「…ゆき?」
声をかけると、雪彦は朝日の中、やわらかく微笑んで
「蛮、愛しているよ…」
そういって、ばっと海へとバックフリップをしながらおちていきました
「雪?!」
あわてて蛮ちゃんがかけよったときには、そこに雪彦の姿はなく
かわりに、波間を泳ぐ7人の人魚の尾が消えていくのが見えました

数日後、隣国では大変なことがおこりました。
街の一角が、謎の大津波によって流されてしまったのです
これはどうしたことかと、大混乱の国中
その王宮、最深部の銀次の部屋に来訪者があらわれました
「雪彦くん…」
「やぁ、銀次くん」
にこりと、いつか銀次(雷帝)が蛮に政略結婚をもちかけたときのような
笑顔で、雪彦はいいました
「婚約を解消しないと、海の藻屑v(^^)」

翌日、蛮と銀次の婚約は解消されましたとさ。
めでたし、めでたし。




ところが、めでたくない人が一人いたのです。
そう、犯られ損な蛮ちゃんが!!
蛮ちゃんは自分が助けられた海辺で、何日も、何日も、雪彦の姿を探しました
ところが雪彦はあらわれる気配はありません。

そんな、ある日

最初の日と同じような嵐の夜でした
雪彦(ちなみに人魚には赤屍と死闘を繰り広げることで戻してもらった)は
懐かしさのあまり、すこしだけ海のようすをみにいくことにしました。
ところがなんとしたことでしょう!
あの時と同じように、船が難破しています。そして、愛しい人が波間に漂って
いるのをみつけてしまいました
「なんでー?」
と、いいきかせながらも、蛮をたすけ、また同じように岸に運びます
「これでよし、と」
そういって、名残惜しそうに雪彦は海の中へもどっていきました…

がしっ

嘘です。そうは問屋がおろしません。
「捕まえたぜ…」
「ば、蛮…;」(びちびち…)
尻尾を蛮がつかんでいます。鬼のような形相です。怒ってる、コレは怒っています
「犯るだけ犯ってといて逃げるとはいい度胸じゃねーか、責任とりやがれ、この
アホ人魚ー!!」
「は、はいっ!」(びしっ)
蛮ちゃんの怒りっぷりに、思わず小学校一年生なみの良いお返事をかえしてしまっ
た雪彦でした。

その後、王国は人魚に護られた国として平和に栄え
雪彦と蛮は結婚し、末永く幸せに暮らしたということです。

めでたし。めでたし。


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