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| 2004年02月15日(日) ■ |
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| 家の裏の骨 |
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家の裏から鳴き声が聞こえる か細い赤ん坊のような声だったので 見に行くと
家と壁の間の 狭い草のなかに 猫がうずくまってこっちを見ていた 仔猫が3匹ころがって
すごい発見をしたのが嬉しくて 次の日も僕は 小学校から帰ると 裏にまわって 資材置場の屋根の上に座り 仔猫を眺めた 親猫はずっと僕を見つめていた
鳴き声は夜も続いていたが その次の日は静かだった
見に行くとあの可愛い 仔猫はもう骨になっていた 頭の形がはっきりと分かった
人間に目をつけられたので 親猫が食い殺したのだろうと しばらくして分かったけれど
ながい間、骨のことは 僕は誰にも黙っていた
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