風と木の詩

最近楽しいこととかないから〜〜。

仕事でまぁまぁやらかしてた。
でも全部なんとかしてもらった。悪いな。よし切り替えていこ。


風と木の詩、読んだ。
読むたびに、ここにおける青春とは何かを理解する気がする。

ジュール×ロスマリネはこの世界の救い。
歪み切らず、心の底ではお互いを尊重できたからこそ、あの学園時代を誰よりも生産的な青春にできた。
高慢も反発も嫉妬も全て若さゆえのものだったと、語らうこともないまま地に足をつけていくのこれから。

しかし何より、セルジュの人生がこれから始まるっていう終わり方がやばい。
ジルベールとセルジュは出会う前の10年ちょっとの人生がそれぞれあって、交わった2〜3年があって、ジルベールだけが春の精のようにみんなの前から去ってしまい、残されたセルジュは人として生きていかないといけない。
父と母の息子として、ジルベールに心を囚われた男として、これから大きな責任の伴った人生を歩んでいく。なんと…。

ルイレネとワッツにしたら、学園生活を過ごした延長線上にこの次世代の学園生活があって、っていう世界観も本当によくできてる。
アスランと出会って、青春があってみんなバラバラの道を行っても、それが終わりではない。
選んだ道を生きていく中で、思い出や新たに出会った命とともに悩みながら人生を続けていくの。

オーギュのその先は想像もつかないけれど。
ジルベールが死んでしまっても、セルジュみたいに立ち直れる背景がない。
コクトー家との関係はどうなったんやろ。
ジルベールと出会うまでは友達もいたし、またその仮面を付けられれば意外と生きていけそう?
ボナールとは再会して欲しい。

カール、パット、アンジェリンはこれから自分の幸せを見つけにいくんだろうな。
パスカルは幸せなかなか見つからなさそう…ややこしい性格だから。
セバスチャンもどうなったのか気になる。マイセさんち気になる〜。

ロスマリネが好き。
セルジュに影響を受けて、もっとも健全に生きた人物だと思う。
そのセルジュの形成にはジルベールそしてオーギュが携わっているので、3人のいいとこ取りして美しいまま生きてるって言えません?

ジュール×ロスマリネが好き。
美しく裕福で自信家で全てを持っていて大切に甘やかされて育ったアリオーネは、裏の顔だけじゃなくて純粋な慈悲の心や弱い部分も確かに持っているの。
それは全てジュールがもう持てないもの。だから、アリオーネはジュールを嫉妬と憎しみの人でなく愛をおし隠す人にできたんだ。
尊いが過ぎる。

最後、ロスマリネ(アリオーネって呼んだりどないやねんごめん)がオーギュストは変わったって平然と話し出すところで、あの頃の激しい感情を忘れられないジュールはロスマリネが変わってしまったことを惜しむ。
でもな、変わってしまえるロスマリネだからこそ、ジュールが心の平穏を保って愛し続けていられるんだと思うの。
尊いーーー!!!!

この二人が、たぶん今後ジュールの妹がロスマリネ家に嫁いで親戚関係になって末永く平和に暮らしていくんやん?
アリオーネは三男だからどんなもんの暮らしができるんか知らんけど、ジュールの嫁も悪い人じゃなさそうだから、きっとお互い子供ができて似たような生活水準で歳をとっていくのかな。
そんなことまぁどうでもよくて、とにかくそんな将来に繋がるであろうすっごい青春(語彙諦めた)があの話なわけで。
他のもっとセルジュたちと近かったキャラは心にだいぶ傷を負ってるけど、この二人はなんやかんやで二人で解決してるからな。
報われている気がします私は。

セルジュはジルベールを心に住まわせたまま、父から受け継いだ人生をどう生きるのか。

父アスランと母パイヴァのように、男女だったらたぶん二人で幸せになる道って一つしか思い付かなくて、つまり家庭を作りそれぞれ役割を持って支え合い、死ぬときがきたら死ぬんだ。
男同士はそうもいかないのだと、育ってきた環境が違うからいろいろ否めない点もあるとして、それにしても駆け落ちしてから幸せになる要素が全く無いの、えぐいよね。
それで章のタイトルがラヴィアンローズとかだからね。
どれだけ愛し合ってもお互いを幸せにはできなかった。深い。
業が深い。

こんなに書くつもりじゃなかったのにな!
今日昼休みの時間帯に10巻読んで、浸りながら仕事に戻った。
でもやらかしたのは昨日までにやったことだったからね!だからって何もよくないけど!

ロスマリネって作中で一番報われてるんじゃないか?って気付いた。
話が変わりますが、私は花咲けではクインザが好きなんですよ。そのクインザは本編で大悪党を演じたのに、本編ラストでも外伝でも半端なく報われてる。
歪んでいるように見えるけれど、結局キャラとして性根の潔癖さを尊重されて報われてしまうという共通点を感じた…。


明日も楽しいことはないよ。

オルフェウスの窓も読もうかな〜。

2020年06月10日(水)

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