くじら浜
 夢使い







やっとわかったこと   2001年09月09日(日)

それはいつも傍らにあり
手を伸ばせばそこにあり
いつもいつでもかわいがり
守って愛して育てていた

でも
本当に癒されていたのは自分自身で
決して離れることはないというエゴと
安心感で
ぼくの穴を埋めていたのは君の方だった

ぼくはぼくの為に君から巣立たなければならない

変わることのないものは
君は君であり続け
ぼくはぼくであり続け
培った歴史と時間はまぎれもない事実で

君はそこにいつづけて
ぼくもここにいつづけて
移ろいゆく感情も事実で
決して変わらぬ感情も真実

出合った感動と
交わした言葉と
積み重ねたつながりは
この世で一番大切なもの

君は君の為に巣立つ
ぼくはぼくの為に巣立つ

帰る場所はいつもある
変わらずある
ここにある






終わりなき夏   2001年09月08日(土)

物理的な破壊現象を目のあたりにすると
人の心も一緒に壊れるんだろうね。


ちょうど20年前のこの時季
あれだけ夢中になっていたことを
たぶん老いるまでやっていくんだろうと思っていたことを
ぼくは挫折でやめた。

その破壊現象はその年の夏が終った瞬間に
いつもいた海岸で起こった。

「海の家」が次つぎにあとかたもなく壊されていく
たったそれだけの光景だった


それは「人工的なもの」であって
もともとないものを人が勝手に造っただけで
それが元にもどっただけのことだが
やっぱりそれは夏の象徴であり
ぼくたちみたいな中途半端なサーファーにとっては
心休まる場所であり
いつもそこになくてはならないものだった。

毎年その破壊現象は見てきたわけが
その年はすべてが違っていた。


夏の終わりに波乗りをやめ
夏の終わりに海の家が壊され
そしてその光景が強烈に心に焼き付いてしまった。

だから
夏が強烈であればあるほど
いつもこの時季は心がチクチク痛む






きらきらきらら   2001年09月07日(金)

夜明けの青空にちぎれたうろこ雲がきらきらきらら
照らす光はオレンジ色にきらきらきらら
ポトリと落ちたぼくの透明な水滴が
きららのまっ白な背中にきらきらきらら
ぼくを見上げるきららの瞳がきらきらきらら
きららと見た朝焼けはきらきらきらら

すべての宇宙のつながりのなかで

【 きららへ 】






午前5時15分の朝焼け   2001年09月06日(木)

見上げる大海原のできたての青に
生まれたばかり強い意志と
真っ白な満月が

白いうろこは天海いっぱいに広がり
やがて千切れて弾けて
オレンジは白や灰や青と混ざり合い

刻々と変化するその光景を作るのは
変わらずに放っている光の核






それは、   2001年09月05日(水)

培った歴史であり
費やした時間であり
流した血の量であり
落とした水滴の流れであり
抉った肉の塊であり
暗闇に見えたいっぽんの道であったり
絶えることなく繋がる雨水だったり
四季の変わり目であったり
浅い叫びだったり
深い眠りだったり
そういうものだから。






大事なものと大切なものと好きなもの   2001年09月04日(火)

大事なものはいつもそばにあり
大切なものはいつまでも変わらず
好きなものはいつもおもっている

すべて揃うことはなく
全部失うことはなく

どこまでも欲張りで
わがままで
傲慢です。









線香花火   2001年09月03日(月)


ぼくの中途半端な愛しかたが
君の胸を徐々に切り裂いていた

たとえつなぎ合わせることが出来なくても
少しずつぼくが結んでいくよ

君からもらった数えきらないほどの好きと
数えきらないほどの愛しているを
ぼくは自分の胸にナイフを入れて仕舞っておくよ

そして
もう一度線香花火をやることがあったなら
すぐにぼくの胸からそれを取り出して
今度こそあの時できなかった打ち上げ花火を
あげるよ。







初日 最新 目次 HOME