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風紋 もくじ / この前 / この後
仕事と仕事との間に、思いがけず相当な長さの空き時間ができてしまった。建物の中に居るのも息が詰まるような気がしたので、仕事先の中庭の藤棚の下のベンチに座って、ぼーっとしていた。 帰り際に、西の空がとても印象的だった。燃えるような赤と書きたいところだけれど“燃えるような”と言うよりは、もう少し穏やかで優しい感じ。でもとても情熱的な感じ。 で、帰りは夜。火星と月を見て、何だかお互い呼び合っているみたいに見えるなぁと思いながら帰ってきた。 差し当たり、おそるおそるという感じで進んでいる10月のはじまり。景色やお天気のことしか書くことがないのか…?という感じの日記だが、その他のことと言ったら、ひたすら緊張して身をかたくしていたことくらいしか書きとめることがないし(でも、時間が経つにつれて緊張もほぐれてきたが…)。
今日から10月。机の下でこっそりと、右手と左手でおまじない(昨日の日記参照)をしていた。 私は、この夏、実際には旅行や遠出を全くしなかった(唯一泊まりがけの遠出をしたのも公用だった)。しかし、何だか、この夏はずっと旅をしていたような気がする。気持ちだけだが。何となく。しかし、今日で旅が終わりなのかと問われると、そういうわけでもないような気がする。どこかで何かがずっとつながっていくような気がする。 気持ちの上でだけ、だが。 「なぜ?」「なぜ?」と問い続けて、それに答えようとしない限り、私に明日は来ない…という気がした。しかし実際は、問い続けなくても、答えなくても、夜が明ければ朝が来て新しい1日がはじまる。 何だか今日の日記は日記ではないような気がする。しかし、このような気分。
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