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風紋 もくじ / この前 / この後
数日前の話になるのだけれど、所属している楽団に休団届けを提出してきた。体調があまり良くないからというのが理由であるのだけれど、一度休団してしまうともう復団できないような気がして、なかなか休団に踏み切れずにいた(今までも休団したことはあったけれど、理由が試験前だからとかいうものだったので、自分でもいつになったら復団するという見通しが立っていたため)。ただ、ここ3ヶ月は実質的に休団状態であったし、一度区切りをつけて休養した方がいいと、ようやく思い切った。 今日は、とても風の強い日だった。昼食時に、スーパーマーケットで買ってきたお惣菜が入ったプラスチックのパックの蓋を開けて台所の机の上に置いておいた。そうしたら、窓から入ってくる風に吹かれて、パックの蓋が絶妙なタイミングで起き上がったり倒れたりしていた(蓋と底部がくっついている形のパックだったため。言葉だとどんな様子なのか説明しづらいな…)。その様子が、何だかお辞儀をしているように見えて、ついつい見とれてしまった。そのうち、自分もパックに合わせてお辞儀をしてしまっていた。 元気な時は割と元気で、けろっとしているし、ごく普通に動き回ったり仕事をしたりしているのだけれど、調子が悪い時は全身から力が抜けるような感じで、ばったりと横になったり、ぼんやりと座り込んだりするしかない状態。調子が悪いと、かなり弱気になる。どうしようもなく心細くなる。 …めそめそ。
夏とは思えないような涼しい気候の日が続いているが、空の見え方や陽射しのまぶしさ、“しゃわしゃわ”と聞こえてくる蝉の声を聞くと、やはり今は夏なのだと思う。 届きたい、と願い、必死に手を伸ばしている。しかし、届かない。手を伸ばす気力さえも消えそうになっている。届かなくてもいいとさえ思い始める。しかし、ぎりぎりの気力を振り絞って手を伸ばそうとする。なんとか、欠片ほどのものでも、届かせたくて。しかし、どのように手を伸ばすと届くのか、段々とわからなくなってきている。届きたいという思いだけが宙に浮いたまま居場所を失っている。 私は、そんな気持ちで書こうとしているような気がした(今は)。“届く”を“思いを伝える”、“手を伸ばす”を“言葉にする”と置き換えると。それは日記を書くことに限らなくて、知っている人と話したり、手紙を書いたり、メールを書いたりすることも、ある程度まとまった文章を書こうとすることも、そんな気持ちがする。 書けば書くほど、…なんと言えばいいのかな。…………、という感じがする。 “届きたい”のか“届かせたい”のか、よくわからないけれど。 伝言:一応、大丈夫です。元気な時は割と元気です。たぶん。
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