ぼくたちは世界から忘れ去られているんだ

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2002年10月26日(土) ギターみたいな女の子になりたい
ヘッドフォンつけて

望むのは君の夢

愛しいのに

全てが遠くて


☆☆☆
「ねえ、昔みたいにさ、仲良くやろうよ」
君が云う。そんなのもう無理だよ、と、わたしは返す。
「そっかぁ、無理かぁ。ならいいんだけどね」
良くないよ。


しばらく死んでいたいな。


2002年10月21日(月) さっきからあなたの目の前でおとなしく座っているだけの僕だけど
頭がどんどん膨らんでゆく

君のこととかあなたのこととか自分の事で
ぱんぱんなんだよ

四畳半のあたしの部屋に
膨らみきったこの頭

いったいどうしたらいいんでしょう

母にみせると、
「あら大変ねえ」
の一言

父にみせると、
「なんとかなるさ」
の一言

どうにもならないのにね
どうにもならないのにね

ああ君のことを考えると
また頭が膨らむ


☆☆

小鳥が飛んできて
あたしの頭をオレンジのくちばしでついた

しゅぽん、と音をたてて
頭は割れて

中のものが

溢れ出して


さようならが溢れていく


さあ今日はとりになろう

2002年10月20日(日) 理由
ああどうしよう

頭ん中のものが零れだして
部屋中に溢れて寝る場所がない

うれしいとかかなしいとか
すきとかきらいとか

そんなもので溢れた
この汚い部屋でどうすればいいんですか


こんなに部屋が汚くて
君を呼べないね

でも剥き出しのあたしを
みてほしい気もする

ねえどうしたらいいんだろう
ねえどうすればへいきになれるんだろう

あたしなんでも平気だとおもってた
でもそれは嘘だった


窓から覗く猫の目が

ほらこんなにも美しくて

2002年10月18日(金) おしまい
目を閉じると、蛍光グリーンのドーナツのようなものが、踊るように漂っている。
目を開けると、ドーナツは赤色になって、あたしに付きまとう。

また目を閉じる。そろそろ寝なきゃ。

寝室のドアが開く。
ミキコだ。
その手にもっているものは、ハサミ?

「どうしてハサミなんて持ってるの?」

うわあうわああ、というような声にならないような声をあげて、ミキコが歩み寄り、あたしの髪を切る。

切る切る切る切る切る。

切って云う、
「あたしと一緒じゃなきゃ駄目」
寂しそうな瞳。

ミキコがハサミを放り投げて、抱きついてくる。

「い、い、い、一緒だよね?」

あたしは良く判らず、目を閉じ、ドーナツのダンスを眺めていた。

永遠にも思えるような長い時間が過ぎていく。

2002年10月16日(水) そしてあたしは
「髪、染めたんだ」
 ミキコがたいして驚いてない風に云う。
「そう。駄目?」
「いや、駄目じゃないけど。いや、うん。別に構わないんだけど」
「ならいいでしょ?」

 あたしたち、こうやってバラバラになっていくのかしらん。

 おどけるみたいにしてミキコにとげを刺す。
「ミキコと髪の色が違うなんて楽しいね」

 まるで困ったリスのような返事。
「うん。うん。楽しいね。はは、はは」

 それでどうなるわけでもないのにさ。

2002年10月12日(土) フィクションで恋をして
「ねえ、チエコ。あたしたちってずっと一緒だよね」
 ミキコが甘える子供みたいに云う。あたしはうんうんと頷きながらも途方もなくむなしい気分になって、コンタクトが乾いていくのを感じていた。
 チエコ、チエコ、チエコ。ミキコはまるで頭の悪い九官鳥のようだ。
 ミキコが云う。
「チエコ髪伸びたね」
 チエコがのびたってことは、あたしも伸びたんだね。おっかしい。
 ミキコの笑い方は本当に嫌だ。たぶんミキコの一番嫌いな部分だと思う。

 あたしとミキコが嫌でもずっと一緒なのは、あたしたちが双子だから。
 すっごいバカバカしいと思う。

 でもしょうがないのかもしれない。

 ミキコの真っ黒な髪。
 あたしの真っ黒な髪。


 それがうっとうしくて、あたしは髪を金色にした。
 ひよこみたいな色。

 バッカバカしいったらない。

2002年10月09日(水) グレープフルーツちょうだい
馬みたいな車と 車みたいなギターと ギターみたいな女の子が欲しい

2002年10月07日(月) セルラーフォンで捕まえて
わたしたちは揺れる。野に咲き乱れるあの花達のように。
終わってしまうのを待ち望んでいるのは、わたしと君だけのような気がした。そんなこと無いのに。
みんな終幕をイライラしながら待っているんだよ、君がわたしの頭に直接に言う。
わたしは少しだけ安心して、頭をふる。
携帯電話はわたしたちに優しい。ほら、こんな風に愛を飛ばす事だってできるよ。




さようならさようならさようなら。
何故三回も言うの?

それはね、もうおしまいだからだよ。


わたしは意味も分からず君の手をにぎる。


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