私の彼女。
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2009年10月27日(火) トゲトケとキラキラ。

なんだか最近手に取った本が立て続けに、いやな犯罪を題材にしてて、
気分が落ち込んでしまった。

新堂冬樹さんの「摂氏零度の少女」。
あまりにもえぐくて、途中で読めなくなった。
優等生の女子高校生が、微量の毒を少しずつお母さんの焼酎に入れて、殺していくという話。
いや、まだ死んだかどうかはわからなかったけど。
お母さんを殺す計画の為に、いろんな毒物を研究して、その過程で近所のネコやらも殺していく。
私は、動物が殺される話が、自分で異様だと思うほど耐えられない。
前世に何かあったのかもしれない。

他にも、自分の子供が近所の子供を殺してしまった話、
自分の娘が、数人の男の人達にレイプされたあげくクスリをうたれて、死んでしまった話。

でも、現実に起こってるんだよね。
空想の話ではない。
こういう犯罪のウラには、何か大事なものがあるんだろうか。
悲しみを抱えた遺族の気持ち、憎しみが人を変えていくさま、犯罪を犯してしまうその人こそにある大きな闇。
どれもこれもどうしようもないものばかりで、出口なんてない気がする。


毎週月曜日、彼女は仕事で帰ってこない。
昨日は、一人で、借りてきた「ハルフウェイ」を見た。
岡田将生くんはかっこいいね。北乃きいちゃんもホントにかわいい。
あの2人を見てるだけで、なんだか気持ちがよくなる。青春だね。
北川悦吏子さんが監督だったんだ。
すごく独特な空気感のある映画だった。
こてこての恋愛映画じゃなく、本当に自然な日常で、
素直になれない感じとか、自分の気持ち次から次にぶつけちゃう感じとか。
でも、あの頃の彼らにとって、ああいう決断って本当に大きなものなんだよね。
自分の欲求と、相手の幸せと。
あの年齢で、好きな人と離れることを自分で決断しなくちゃいけないこと。
それでも、最後に笑うきいちゃんのキラキラな笑顔に、元気をもらえた。

がんばれ。

”短歌”を1日1つずつ読んでます。




2009年10月20日(火) おすすめの本。

村山 由佳さんの「星々の舟」を読んだ。
薦めてくれたのはこの本だったっけ?
題名を忘れてしまって。
でも、すごくいい本だった。

セクシャルマイノリティーである私には、響いた話だった。
幸せのカタチは、周りからの判断ではないけど、
でも、やっぱり堂々と、結婚して、家族や友達に祝福されて、子供を産んで、また自分も家族を作るというのは、誰もが望む幸せのカタチなんだと思う。

誰かを強く愛し続けられることは、幸せなことだと思う。
そして、そういう強いものって、あまり幸せじゃない関係の中にこそあったりするもんなんだよね。
できれば、愛する人が兄妹だったり、愛する人に結婚している人がいたり、人のものだたったり、そういう状況ではない方が幸せに決まっている。
でもなぜか、そこに行き着いてしまう、そういうのも本当によくわかってしまう。

私は、本当にごくごく普通の家庭で育った。
でも、セクシャルマイノリティーだった。
だったのか、なったのか、今でもよくわからないけど。

でも、よく家庭の環境、家族の環境のせいにする人もいるけれど、
いや、もちろんそういった事は大きく、人の中に影響するし、闇みたいなものは、少しずつふり積もっていくのかもしれないけど、
実は、そういった事は全く関係ないのかもしれないなって思う。
生まれたときから、もうそういった要素を持ってるのかもしれないし、
何もなくても、自然にそういう方向に歩んでしまうのかもしれないし、もともとそこに理由なんて何もないのかもしれない。

でも、人はみんな歩いていく。
たくさんのものを抱えて、壊れそうになりながらも、歩いていく。
それは、決して不幸なことではないよね。

今日は流れ星が見えるかな。


2009年10月14日(水) 子供について。

前の彼女と別れて一人だった時に、付き合おうかなと思いながら何度か会ってた人がいた。
もう2年半くらい連絡をとってなかったんだけど、mixiはとりあえずつながったままで、日記が更新されたら開いてみるという程度だった。
その人の最近の日記に、
「実は、6月に女の子を出産しました。母子ともに健康です。妊娠は、計画的なことなので心配しないで下さい。」
と書いてあった。
驚いた。
計画的シングルマザー。
私も目指しているものだった。
どんな風に決断して、どのような人とどんな風に子供を作ったのか、すごく気になって、思い切ってmixiでメールを送ってみた。
相手は、9年ごしのゲイの友達だそうだ。
籍は入れず、子育てにもかかわらないとのこと。
子供を作った方法までは聞けなかったけど。
彼女は、SEをやりながら、カイロプラクティックの勉強をしてて、いずれは、自分で院をひらいてやる予定だと言っていた。
それもいよいよ実現しそうで、その前に子供を産みたかったって。

すごいなぁと思う。

私にはそんな強さも、仕事の計画性もない。
もちろんそんなゲイの知り合いもいなければ、親にさえカミングアウトもしていない。

考えれば考えるほど、私には高すぎるハードル。
私には無理かもしれない。
そう痛感させられてしまった。

叶わない夢。
というか、本気で叶えようとしていない夢。
迷いがありすぎて、行動できない。
こうして時間ばかりが過ぎていくのかな。


2009年10月09日(金) 物理的なキス。

昨日、久しぶりにHをした。
彼女はHをした次の日、本当にご機嫌でかわいい。
まるまる2年半一緒にいるのに、まだHをしたいと思ってくれるのは、ありがたい事なんだろうなと思う。

私は、正直あまりHはしたくない。
でも、これは愛情の問題ではなく、んー、飽きなのかな。
最初の頃は、毎日してたもんね。
でも最近では、疲れるし、子宮のことも気になるし、それだけじゃやないな。
あまりにも近い存在になりすぎて、
キスすると、キスしているドキドキよりも、
味とか、やわらかさとか、物理的なことが気になるというか(笑)。

ま、でも彼女いわく、Hは本当に大事らしいので、
時々は、テンションあげて付き合うことにします。

今日は本当に空が広かった。
バコも久しぶりに太陽にあたって気持ちよさそうだった。

しかし、昨日のJRはひどかったなぁ。
あんなにボロボロになったのって、JRだけだよね。
私鉄は頑張ってる。
体質が悪いんだろうな。
なんて、えらそう。

今、「村山由佳」さんを読んでます。
この人の天使の卵?だっけ。
何冊か読んだことあって、イメージとしては少女チックなどちらかと言うとコバルト的な小説を書く人だと勝手に決めつけてた。
それだけではなさそうです。


2009年10月08日(木) メッセージ。

お昼12時、やっと会社に着きました。
本当に疲れました。家を出たのが7時半。4時間半かぁ。
ま、秋葉原でお店に入って2時間、朝ごはん食べて本読んでたんですけどね。
10時半になって、さすがにまだ電車が動く気配もないので、地下鉄乗り継いでおおまわりしていくことを決意。
本当に大変でした。
来てみたら、まだ着いてない人もいて、会議も中止。
休んじゃえばよかった。
何もやる気がしない。

昨日は、半年ぶりの婦人科検診。
引っ越して、なかなかよさそうな病院が見つけられなかったんだけど、
ようやくいいとこが見つかって、新しい病院に行きました。
年配の女の先生だった。
内膜症についても、どういう病気か、どういう治療法があるのか、詳しく説明してくれた。

私が診断されていてる、「子宮腺筋症」という病気は、エコーだけでは、子宮筋腫か子宮腺筋症か区別が難しい。
でも、私の場合、前の病院でMRIを撮った上で、「子宮腺筋症」と診断されているので、間違いないと思うんだけど、昨日診てもらった先生は、中から見た感じでは筋腫っぽいけどね〜と言ってた。
7センチだって。
はぁ、結構大きくなったな。
見つかった当時、確か2.5センチくらいだったような・・・。

治療法は2つ。
子供を産むか、今は産まないかで選択する治療方法が変わってくる。
子供を産む場合、一刻も早く子供ができるよう、誘発剤をうったり、場合によっては人工授精、体外受精をして子供をつくる。子供をつくることが、治療なのだ。
妊娠した段階で、内膜症、子宮筋腫の進行は1度止まると一般的に言われている。
今は子供を産まない場合、最新医療としては、低容量ピルの服用が今の段階では1番有効らしい。
ピルを服用して、排卵を止め、内膜症、子宮筋腫の進行を止める。
今年の1月に内膜症の治療にピルを使用することが認められ、保険が適用されることになったようだ。

どっちにしても完治はしない。
症状の進行を止めて、月経痛をおさえるだけ。
子宮がある限り、永久に付き合い続ける病気。
手術で取る場合もあるが、カラダへの負担も大きいし、
内膜症だとしたら、病床の範囲は広範囲に及んでいる可能性もあるので、
取りきることはできない事がほとんどだそうだ。

ふぅ。
女であるがゆえの病気。

この先の不安がどうしたって、ぬぐいきれない。

彼女が、この前ふともらした。
「ビアンであり続けることができる人なんて、やっぱりそれなりの職業についてないと無理なのかも。」と。
そういう事を考えるタイプでも、もちろん口するタイプでもないんだけどね。
彼女も彼女なりに、不安があるんだろうと思う。
最近、お母さんとの距離も近いし、何か言われているのかもしれない。
今の仕事に対しても、不安があるんだろう。

でも、彼女はあまりそういう自分の悩みや不安を話したりしない。
カッコつけの部分もあるだろうけど、彼女自身あまり自覚していないのかもしれない。

だからこそ、彼女がなにげなくもらす一言には、
深いメッセージがあるように思う。
私も最近では、自分のことでいっぱいいっぱいで、
彼女といることにも慣れすぎてしまって、彼女のそんなメッセージを聞き逃しがちになってしまっていたように思う。
少し無関心すぎたかもしれない。

隣りにいることは、もうあたり前になってしまってるけど、
それがあたり前だと思った時、あっという間に壊れてしまっていることもある。
大事にしなくちゃ。
彼女がいない生活を考えたら、怖い。
失うことを想像してみると、本当に怖い。
失って気づいても遅いんだから。


2009年10月05日(月) うつ。

平穏な日々の中で生きています。

月曜日から金曜日までは、びっちり働いて、
金曜日家に帰るのは、午前1時。
土曜日は、朝起きて、ご飯食べて、洗濯だけしてまた寝て、
1日ゴロゴロして、夕方から彼女と一緒に仕事。
帰ってくるのは、また午前1時すぎ。
日曜日は、1週間唯一の休日。
お昼近くに起きて、洗濯と掃除をして、車のオイル交換をして、ちょっと離れたショッピングセンターまで足を伸ばして、買い物。
夜は、うちで野菜鍋。
テレビ見て、ぐうを散歩に連れてく。

ま、毎週、そんな週末です。
たいてい2人でいる。

仕事の話して、美味しいお店探して、美味しいもの食べて、
ぐうとばこの世話をして、
ヒマになったら2人で携帯のゲームなんかをする。

時々、この平穏すぎる時間も、
静かすぎる街も、広すぎる空も、
不安で不安でどうしようもなくなる。

もっと人と触れ合わないといけないと思う。
もっと勉強して、将来の可能性を広げないといけないと思う。
もっとダイエットして、キレイでいないといけないと思う。

なんだか、どんどんダメになっていく気がして。
でも、カラダが動かない。
これってうつ病?


2009年10月02日(金) 悲歌

中山 可穂さんの新刊、「悲歌 エレジー」を読みました。
3つのお話が入ってる短編集です。
発売当日、会社の近くの本屋を3件まわったんですが、
どこにもまだ入荷されてなくて、入荷予定を聞いても、明日以降、1冊・・・とか。
同じ日に発売されてた、東野圭吾さんの新刊はどこに行っても山積みなのに。
やはり、たくさんの人から読まれる作家さんではないのかもしれない。
でも、だからこそ私の中ではどんどん価値があがる。

今までの作品が、女性同士の濃い恋愛小説が多いだけに、私達のような人間が共感し、私達のような人間に愛され、また私達はそういった作品を次も期待するんだけど、最近の中山可穂さんは、女性同士の濃い恋愛から少し離れているようなものを書く。
そこに物足りなさを感じる人もいるだろうし、私達のような人間の中には、男性が物語に登場するだけで、不快感を抱くような人も多いと思う。
男女間の普通の恋愛。
でもそれってなんでだろう。

私自身、やっぱり胸が痛くなって涙がただただ流れてしまうような、中山可穂さんの濃い女性同士の恋愛小説が読みたいなぁと言う気持ちももちろんある。
男女間の恋愛に、「ちっ」と思う気持ちもある。
でもそれって、やっぱり一般的で、誰にでも認めてもらえる恋愛をしている人への嫉妬というか、自分達がしている恋愛の行き場のなさをわかってしまっているからというか、そういった自分へのマイナス要素の気持ちがあるからなんだろうなと思う。

誰だって、まわりの人に認められたり、祝福されたいと思うもんね。
一般的な社会の評価は気になる。
そんなもんと思いながら、そんなもんに左右される。
そして、自分達の恋愛は、そういった壁がある分、特別に悲しく、特別に深いんだと思い、それで自分を高める。
そんな風に思ってもしかたないよね。

なんとなくだけど、中山可穂さんが最近、そういった女性同士の濃い恋愛から少し離れた物語を書く理由は、そんなとこにあるんじゃないかと思う。

私は、女性しか愛せない。
もちろん誰にでも言えることではないし、どこまで行っても「結婚」というカタチで社会の中で認められたり、祝福されることはない。
だから不安になり、相手を縛りつけようともするし、嫉妬に狂うこともある。
これから先も、たくさんの試練があり、生きづらいと感じながら生きていくんだろうと思う。
でも、だから同性同士の恋愛が深いというのは少し違う気がする。
いや、だから深いという部分ももちろんあるんだけど、でも、そのせいにしちゃいけないなって事も多い気がする。

なんかうまく書けないけど。

で、今回の中山可穂さんの物語。
そんな女性同士の濃い恋愛の話ではなかったけれど、
どれもやはり果てしなく悲しく、果てしなく美しい世界でした。
なんでだろう、とても悲しいんだけど、とても澄んだ優しい気持ちになって、
人を愛することは、苦しいけどホントにかけがえのないことだなぁと思う。
この読んだあとの気持ちよさ、切なさ、悲しさは、話が女性同士の恋愛だろうと、異性間の恋愛だろうと、一緒だったから、自分がセクシャルマイノリティーだからという事で逃げている部分、それのせいにしてしまっている部分もたくさんあるんだろうなと思った。

本当に、中山可穂さんの世界は素晴らしい。
こんなにも、人の心を動かし、こんな気持ちにさせてくれるなんて。

ありがとう。
大好きです。


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