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2004年09月14日(火) あるメール…

一月ほど前になりますが、このHPをご覧くださった、お子さんにピアノを習わせていらっしゃるお母様から、メールをいただきました。
そのメールには、先生が変わったことでお子さんに起きた変化が、ご家庭のお母様の目を通して、わかりやすく書かれていて、それは、指導者の側から見たのでは判らない…と思われるものでした。

おそらく、心あるピアノ指導者であれば、これを読んで、何か感じることがあると思います。
私だけが読むのでは勿体無いと思い、許可を得た上で、掲載させていただきます。

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私の子供の体験ですが、お話しさせてください。
私は全く弾けない読めない親です。
大手教室の個人で習っています。
1年前先生の都合で先生が変りました。
その先生良く褒めてくれてはじめはうれしくしていたのですが、練習の時間が前と比べて少なくなりました。
私が「もう少ししたら」と声をかけたら「大丈夫これくらいで○もらえるから。」
ある日は練習してなくて○もらってさすがに褒めてもらっても??だったようです。
私もそんなものなのかな。
と思って気にしてなかったのですが・・・・

とうとう「今の先生では、私上手にならないと思う。上手になりたいから先生かえてほしい。」
と子どもの口から・・・びっくりしました。
私も早く先生に相談すればよかったのですが、もう信頼関係も無くなってしまっていて困りました。
相談して、またこの先生に習っても信頼してないからだめだなあ。と思ったので
お店の方に相談して1番演奏が上手で厳しい先生にかえていただきました。

大きい子を多く指導されていて厳しい、鍛えられるといわれています。
今は子どもも8歳なので厳しくいくないですが、指導は細かくてなかなか○がもらえません。
その方が燃えるらしく絶対今度こそ○もらうぞ〜頑張るぞ〜と練習に励むようになりました。
どうして○じゃないのか指導があるので「ここと、ここが出来ていないから」とわかって練習も出来ています。
演奏も「先生凄い上手。先生に習っているから絶対私も上手になる。」と子どもも信頼しています。

我が子の場合で他の子がそうなるとは思いませんが。
素人の私が思ったことは、演奏が上手な先生はやっぱりコツを知っています。
目から鱗・・・スラーがきれいにつながったり、鍵盤の押し方で音が変ったりすると
先生のもっているもの、知っていることしか教えられないから、やっぱり演奏が上手な先生がいいかなと思いました。

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2004年09月06日(月) 8月1日のlesson de ラ・パレット…

レポートが大変遅くなってしまいました。

真夏日連続日数を更新中の暑い日でしたが、いつも以上に大勢の皆様に集まっていただいて、充実した一日となりました。
レッスンを受けてくださった生徒さんにとっても、大勢の聴き手がいる前でのレッスンは、張り合いのある、充実したものだったのではないかと思います。

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11:00〜 プレ・インヴェンションより 春(W.Fバッハ)
     グリーグ ピアノ名曲集1より 妖精のおどり
     バッハ インヴェンション4番

12:00〜 クラマー・ビューロー60練習曲より、 No.40、42
     バッハ フランス組曲No.5より
     バルトーク ミクロコスモス3巻より

13:00〜 クラマー・ビューロー60練習曲より、 No.40、42
     バッハ フランス組曲No.5より
     Mozart / Valiationen Menuet de M.Duport KV 573

   《休憩&お話》

14:45〜 BEETHOVEN ソナタ op.7
     CHOPIN エチュード op.25-8
     DEBUSSY 喜びの島

16:15〜 Mozart / Valiationen Menuet de M.Duport KV 573
     Poulenc / Les soirees de Nazelles より数曲

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昨年もそうだったのですが、8月というのは、コンクールシーズンのため、コンクールの課題曲を弾いてくださる生徒さんが大勢いらっしゃいます。
その点で、聴講される先生方にとっては、いつも以上に興味深い内容だったのではないでしょうか。
今回は、コンクールの課題曲となっている同じ曲目を弾いてくださった生徒さんが2名、しかし、それぞれの生徒さんに、北川先生がおっしゃることは、違っていて、それも興味深く感じます。
これは、全く違うことを要求する…というよりも、それぞれの生徒さんの能力に応じて、その時に、最も必要とすることをおっしゃる…というもので、なるほど、確かに、先生のアドヴァイスを受けた後の演奏は、大きく変わっていて説得力があります。
北川先生は、決して、演奏をご自分の好みに変えようとなさるわけではないので、生徒さんも、受け入れやすいのかも知れません。

前半の小学生の生徒さんと、後半の留学先から戻られた生徒さんが、モーツァルトの同じ変奏曲を弾いていらしたのも、印象的でした。
両方をお聴きになった方は、同じ曲目だから…といって、小学生と大人では同じことを要求されるのではない…というのが、如実に分かったのではないかと思います。
音楽というのは、本当に奥深い…。そういうことを、言葉ではなく、音楽で教えていただいた気がします。

この日のもうテーマの1つでもあった、『柔軟性のある演奏』というのも、言われてみれば当たり前のようにも思えるけれど、余り一般に重要視されていない気もする、興味深い考え方でした。
これは、今、私自身が最も考えたいテーマの1つでもあったのですが、教える際に、将来、どのような演奏を目標として指導していくか…という根源的な問題でもあります。
ソリストとしてだけでなく、室内楽や伴奏、また協奏曲などで、他の奏者と合わせて音楽を作っていくときに、この『柔軟性のある演奏』ができる…という能力は欠かせないものである…というのは、言われてみれば、非常に納得がいくものでもありました。

今回、初めて、前半と後半の間の休憩時間に、昼食をとりながら、北川先生を交えて雑談をする時間をとってみました。
お話をしているうちに、前半のテーマめいたものの復習になっていたり、後半への予告になっていたり、そのほか、日頃の疑問も質問したり…と、レッスンを聴講するのとは違った角度から、ピアノを弾くことや教える事について、考えるヒントを沢山いただいた時間となりました。
これによって、会場の雰囲気が和やかになったのも、嬉しいことでした。

会場準備のお手伝いの手が足りずに、聴講を申し込まれた皆様に数日前にメールでお願いしなくてはならなかったのですが、それに対して、大勢の方が名乗り出てくださったのが、心強く、また、聴講皆様の北川先生への敬愛の気持ちを感じたできごとでした。
改めて、お礼申し上げます。

お陰様で、この公開レッスンも、丸二年続けることができました。
3年目の第1回目は、10月3日となります。
皆様のお申し込みをお待ちしています。


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