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いつもきみが連れてくる不安に もう付き合いきれない |
見つめた言葉の中 互いに違う意味を見出していた |
ぼくがきみを好きな訳は きみが輝いていたからではないんだ もちろん きみの輝きは 何にも勝る魅力ではあったけれど きみの輝きが いつしか消えてしまっても その亡骸ごと その存在ごと 全部愛せる自信だけで この思いは成立している |
もしもそのときがきたら ぼくは かみさまと心中してもいいとすら おもっているんだ |
しあわせは まるで影絵みたいに 幕の後ろ側で カタチを変えて 光が消えてしまったら それでおしまい |
哀しみの名残りが 体から出て行こうともがく 出て行く先の 心当たりが あるとでもいうのだろうか |
もうさ あれこれ 御託を並べるのはやめて いいかげんにぼくら 出会っちゃおうよ そしたら すぐにわかるはず ものすごく気が合うはず 2度と離れられないぼくらになろうよ |
きみはまだ 出会えてないかもしれないよ きみにとっての たったひとりの人に きみの隣で笑っているその人は 実はそうじゃないかもしれないよ だって きみは探してもいないじゃん きみはいつだって 探されるばっかりじゃん だからきみはもうすぐ ぼくを探しはじめるよ |
あなたはいつも わたしから言葉を奪う なんにも言えずに ただ見ているだけ 桜色に染めた爪が 恋に堕ちたわたしを嘲笑う |
過去と とてもよく似ている今にいる あの夏から始まった時間は 知らぬまにわたしの中にあったのに もうそこを見ずにも ちゃんと笑えてたことで もうすっかり「忘れた」と思い込んでいた けれど やってくる季節のそれぞれに あなたに纏わる記憶があって その確かさが あなたをいつまでも今にとどめてしまう |
あなたが手にした夢の形を見て ただ平伏すだけなどいやなのです あたしの手にした夢の形を あなたにも愛でて欲しいのです |
きみから受け取るばかりではなく きみにも何かあげられたらいい きみが欲しがりそうなものを ぼくは果たして 持っているだろうか? |
きみの背中は いつも遠くにあるから 伸ばした手が すっかり冷えてしまう きみの歩幅は いつも大きくて 追いつけぬ足が おぼつかない それなのに きみの声はとても優しくて とても近い 求める心が あたたまっていく |
あなたのもとに届いた たくさんの手紙の中に あなたの心を動かしたコトバは ありましたか? また それはどんなコトバでしたか? |
失われなかった記憶と 折れなかった心の強さに 驚くばかり あなたはずっと遠くにいたから 遠回りをしたり休んだりしたら すぐに見失ってしまう だからわたしはいっそ あなたから目を反らしたかった 時が早く経ってくれることだけを願った けれど 他の誰といても あなたはいつも わたしの心の一番優しい場所で 穏やかに息づいていた あなたが勝手に住み着いたのではない あなたがわたしの心の中に住むことを 許したのは 他ならぬわたしだ それがちょっぴり悔しくもあり ちょっぴり幸せなことだと思える |
あなたを好きだと認めたことで そこに在る苦しみの存在をも 認めてしまった けれど わたしは あなたに出会えたことを 少しも後悔などしない |
空っぽの鳥かごをぶら下げて歩く こうして生きていることを しあわせだと思えないまま 空っぽの鳥かごに入れる鳥を探し歩く |
空虚があたしを刺す 空虚なくせに刺す 満たされない想いだけが満ちて 不能な獣になる |
あなたにまつわることが あたしの中にはたくさんあって ちょっとそこをくすぐられただけで フラフラする それはそれは なさけないほどに |
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