宿題

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2002年04月30日(火) mina粒子展/高橋牧子・平山景子・五藤三佐樹・木村吉宏・皆川明
ミナの新作を見ると、いつも思わず吹き出してしまう。

突拍子もない発想や、気が知れないほど凝った手順と作業は、良い意味で「よくやるよな」なのである。

たとえば、“目をぎゅっとつぶった時に見えるわっか”をなぜ布にしなければならないのか。

しかもその輪の原型はひとつずつ手で切っていてすべて不揃いだ。

「バード」と名付けられた刺しゅう布は、群れをなす鳥の羽の生え具合がそれぞれ違うし、

「トンボ」は確かに“アスファルトに”映った影絵のように見える。

インクのたまり具合や絵の具のにじみ、絣のような技法で織ったネコのとぼけた表情・・・。

人によってはどうでも良いことを愛情を持って忠実に布に再現する。

それは、大量生産的な発想では決してなし得ない仕事だ。

“偶然性”や“無意識”に意味をもたらす作業であるかも知れない。

しかもユーモアやゆとりを交えながら控めに差し出される。


古着を取り入れて、時の経過をデザインに持ち込むデザイナーもいるけれど、

ミナの場合は新しい服で逆にそれを予感させてしまう。

ひとつの服を作るのに要した時間と、買った人が着てからの時間。

その両方の時の流れがさりげなく詰まっている。

――高橋牧子



東京のファッションの中で何かぽっかりと穴があいた場所があって、

そこで皆川さんは何の思惑もなく、ごく自然に自分のものを作り始めた。

最初は誰もそんなに気にしていなかったけれど、やがて少しずつみんなの心の中に静かに入りはじめ、

いつの間にかなくてはならないものになってしまった。

それが私には恐ろしい力に思える。

少しユーモアがあって、やわらかそうで硬くて、とびっきり繊細なミナの世界。

皆川さんの物語は時として恐さをもってるはずで、

それは現実と夢の間を微妙なバランスで行ったり来たりしている。

――平山景子



多くのデザイナーはパリやミラノの写真を手に「こんな感じで」っていう。

でも皆川さんは、コンセプトのイメージの根底からスタートする。

言葉だったり、建築を見てだったり、服以外の要素からも発想する。

この前も、横浜美術館の図書館で、画集を見ながら次のことを話し合ったりして楽しかった。

――五藤三佐樹(和吾毛織)



大資本会社の流れと逆行するけど、僕は10年ハイレベルな価値が保てる生地をつくりたいと言った。

彼も同じように、ヨーロッパのような母から娘に伝わる服を作りたいと言った。

日本でも昔はそうだった。そうなればうれしい。

――木村吉宏(木村染工)



本当に大切なものは気づかれないように在ると思う。

――皆川明


★mina粒子展パンフレットより/高橋牧子・平山景子・五藤三佐樹・木村吉宏・皆川明★

2002年04月29日(月) ハッシュ!/松尾スズキ・橋口亮輔
汚れっちまった私が泣いた!

なんかちょっと綺麗になったんじゃないかな俺、って思って鏡を見に走った!

二重目蓋になってた!みんなも橋口亮輔の映画を観て二重になろうよ!

――松尾スズキ



べつにパルムドール獲らなくてもいいから、僕は幸せになりたい(笑)。

1回でもいいから人生で幸せな体験をするまで死にたくない。

――橋口亮輔


★ハッシュ!配付物・パンフレットより/松尾スズキ・橋口亮輔★

2002年04月28日(日) ハッシュ!/橋口亮輔
明日また、明るい時に話そう?

こういう話は太陽のあるところでした方がいいよ。


★ハッシュ!/橋口亮輔★

2002年04月27日(土) 夢のカルフォルニア◇第3話/岡田恵和
世界はそんなに捨てたもんじゃねえぞ。


★夢のカルフォルニア/岡田恵和★

2002年04月26日(金) COMIC WHO'S WHO/高野文子
●お話のストックというのは持っているものなのですか?
 
ないですよ。実は何を隠そう、私が一番最初に考えつくのはテーマなんですよ。

青臭いで しょう(笑)。これがやっかいなことに、いつもあるんだな。

まんがを描かなくてもあるんですよ。

まんが家じゃなかったりしてもあるんだな、きっと。

●それは日々の生活の中にあるイデオロギーみたいなものですか?
 
そういうやつですね。ヘヘヘ(笑)。


○『黄色い本』ですが

ちょっとここでイッキにしゃべって良いですか?

○どうぞ
 
自分からねらいをしゃべってしまおうとしている(笑)。

字が絵になるかもということ。字も絵のように目に入ってきたら面白いかも、と思ったんです。

コマの中が字だらけになるので、写植はフキダシ内だけにする。そしてふきだし内は方言。

そうしてみたらシーンと音の無い漫画になる気がした。

だったらいっそ、匂いやら、湿気なども出せるかもと思った。夜具の匂い。

ですから布団は最初っから最後までしつこく出しました。


絵柄を単純にしたのはスピードを上げてコマを追ってもらうためです。

1ページに9コマ入れて、9コマ全部流して見たあとに、布団の匂いが頭の奥にポヤッとしたら、

そのページは成功、としようと思った。

だからみっこちゃんの顔がかわいくなのはしょうがないの。

かわいかったらそのコマに目が留まるでしょう。そうすると読むスピードにムラが出る。

9コマ全て均等に1秒ずつ見てもらうような仕組みにしたの。

1ページ9コマで4ページくらい続けたあとに、ここぞというコマを大きく取る。

そこで一息ついてもらうって感じかな。


○今まで後書きとか一切ないですね
 
インタビューでこんなふうに語るのは今回がはじめてですから。

読者はありがたいのですが、語るとファンといろいろ仲良くなるでしょ。それはまずいんですよ。

○突き放さないといけない
 
うん。ほかのひとにも言いたいけれど、読者は大事ですが、ファンというひとは作家を目の前にしたら、

まずけなさないですよ。いやな思いをさせたくないもの。

また私も、目の前にい るひとに好かれたいと強く思うほうなので、

それはまんがを描いていなくても普通の生活をしていてもそうなので、

だから、できるだけ距離をおくようにしている。

近くにいると、どんどん道が、わからなくなってしまう。


★「まんがの森」50号インタビューより/高野文子★

2002年04月25日(木) 木更津キャッツアイ◇第9話/宮藤官九郎
美礼「生きてる人間が死んだ人間に何とかしてもらおうなんて、カッコ悪いし、傲慢じゃない」

   ◇ 

お台場。

公平、ゆりかもめを見上げてビックリしている。マスター走って来て。

マスター「いたいた」

アニ「おい、勝手にウロウロ歩くなよ」

バンビ「しかも裸足じゃん」

公平「なにこれ」

バンビ「ああ、ゆりかもめ?」

公平「なんでこんなとこ走ってんだよ、危ねえじゃん」

一同「・・・」

公平「すげえ・・・未来都市だな」

   ◇

動く歩道に釘付けになっている公平。

バンビ「ぶっさん、オレらちょっと服とか見て来るけど」

公平「・・・おお」

バンビ「ここで待ってる?それとも一緒に行く?」

公平「・・・」

アニ「行こうぜ」

歩き出す4人。

マスター「あれじゃ原人だよ」

アニ「俺らのこと喜ばそうとしてんじゃねえ?」

公平、動く歩道に乗って追い越してゆく。

公平「おおお!すげえ!歩いてねえのに速え!歩くともっと速え!」

アニ「・・・違うみてえ」

公平「見ろよ!ムーンウォーク!ムーンウォーク!」

バンビ「ぶっさん、靴買ってあげるから!」

   ◇

山田「で?お前ら何してんの?」

バンビ「大学行ってる、アニは高校の監督」

アニ「センバツ出んだよ」

マスター「オレはアクアラインの近くで飲み屋やってんだ」

山田「ぶっさんは?」

一同「・・・(うつむく)」

公平「野球」

山田「みんな頑張ってんだね」

公平「(舌打ち)軽くまとめんなよ!」


★木更津キャッツアイ/宮藤官九郎★

2002年04月24日(水) 木更津キャッツアイ◇第7話・第8話/宮藤官九郎
もの凄く下手な演奏、しかもブルーハーツそっくりの曲。

ふてくされている公平。

バンビ「木更津〜」

アニ・マスター「♪にゃーにゃーにゃー、にゃーにゃーにゃー」

アニ「(満足気に)悪くねえじゃん」

公平「つーか、なに?この曲」

バンビ「木更津キャッツアイのテーマ」

公平「ブルーハーツのパクリじゃん」

マスター「バカ、トリビュートだよなあ」

アニ「なあなあ、せーのでジャンプするの入れた方が盛り上がんじゃねえ、気志團みてえにさ」

公平「ちゃんと弾けるようになってから言えよ」

マスター「そんで、うっちーが失神すんのなYOSHIKIみてえに」

公平「1曲で失神かよ」

   ◇

綾小路「自分は気志團團長、綾小路セロニアス翔、永遠の17歳、よろしくメカドック!」

山口「おお...メカドック(握手)」

綾小路「今日は...山口先輩を男と見込んでお願いに上がりました」

全員、一斉に学ランの第二ボタンを取り。

綾小路「俺たちの命の次に大切なこの第二ボタンを担保に、2千万円貸して下さい!」

山口「・・・やだよ」

――第7話


ドアを開けるとテニスルックにローラースケートを履いた女・アサリが倒れている。

アサリ「(立ち上がり)出張コールガール『ワンナイトヘブン』、エンジェルナンバー26番のアサリです」

公平「チェンジ」

   ◇

新聞の見出し。『新ちば市、平成〇年誕生へ』

山口「平成〇年に富津、君津、木更津の3市が合併して新ちば市ってのが出来るんだよ」

一同「新ちば市ぃ?!」

山口「いちいちリアクションでけえんだよ!」

アニ「だって、木更津がなくなるってことでしょ?」

バンビ「すげえショック」

マスター「しかも新ちばって」

バンビ「新木場と間違っちゃうよな」

――第8話


★木更津キャッツアイ/宮藤官九郎★

2002年04月23日(火) 木更津キャッツアイ◇第5話・第6話/宮藤官九郎
鳩に海苔を食わせているオジー。

公平「太らせて食う気か」

   ◇

哀川「いやあ、ほんと世話んなったな」

アニ「あ、あのユニフォームにサインして貰っていいスか」

公平「バカ!今日は翔さん忍びの者なんだよ」

哀川「オレは忍者かよ」

公平「うわ翔さんつっこみ早え!」

バンビ「3000回転っすね」

哀川「まあな」

公平「自分これにサインしてもらっていいスか」

文庫サイズの『俺、不良品』を出す。

哀川「いいけど、これ文庫んなってねえだろ」

マスター「縮小コピーして持ち歩いてんスよコイツ」

   ◇

公平「オレも人間得意じゃないけど、野球は9人いなきゃできないし、1人で飲んでも、なんだかなあ〜だし」

美礼「なんだかなあ〜?」

公平「うん、1人になってもオレろくなこと考えないっすよ」

美礼「...」

――第5話より


バンビ「ぶっさんさあ」

モー子「うん」

バンビ「...」

モー子「なに?」

バンビ「モー子さあ」

モー子「なによ」

バンビ「(ため息)...オジーってさあ」

モー子「もーだれ?誰の話すんの?」

バンビ「いい奴だったよな」

モー子「...うん(泣く)」

――第6話より


★木更津キャッツアイ/宮藤官九郎★

2002年04月22日(月) 木更津キャッツアイ◇第3話・第4話/宮藤官九郎
神社。

モー子が柏手を打っている。

「木更津に、スターバックスが出来ますように」

――第3話より


校長「え〜生徒のカバンにタコを混入...同じく女生徒の弁当箱にザリガニ混入。

女子生徒のブラジャーに練りワサビ付着、さらに鞄に火薬入りの煙草を混入と...混入好きねぇ」

美礼先生の手帳を読んでいる校長。

校長「え〜女生徒Aの携帯電話をゴミ箱に投じ、なおかつBの携帯ストラップに生きたハムスターをくくり付ける。

教室にスズメ蜂の巣を投げ込む、で、今日、下駄箱に蛙ですか?」

美礼「それと昨日、剣道部の小手の中にマヨネーズを入れもしました」

校長「...もう一度聞きますよ、コレ本当にぜんぶあなたがやったの?」

美礼「はい」

校長「...信じられないな、一月の爆弾騒ぎも」

美礼「私です」

校長「...(ため息)」

美礼「あとテニス部のユニホームにニャロメの絵を描きもしました」

   ◇

マスター「ウチの勘定も半年以内に払ってもらうからね」

公平「そんなの、オジーだって払ってねえだろ?」

オジー、サーバーに口をつけて直接生ビールを飲んでいる。

マスター「あの人はしょうがねえよ」

バンビ「オジーは木更津の守神だからな」

マスター「なんか憎めないもんな」

   ◇

マスター「なんでリモコンだけ盗ってくんだよ」

バンビ「何かのメタファーじゃない?」

公平「めためた、え?なんだそれ」

バンビ「自分をコントロール出来ないとか、そういう気持ちの象徴なんじゃないかな」

アニ「ああ、誰か私を止めて〜みたいな」

マスター「私のリモコンどこ〜みたいな」

ナオミ「そうなの、メタファーなの(深く納得)」

公平「そんなもん木更津じゃ通用しねんだよ!」

   ◇

ナオミ「ありがとう小津くん、ありがとうみんな、ワタシ明日から真面目に...」

公平「普通でいいよ、普通で」

ナオミ「普通になります」

――第4話より


★木更津キャッツアイ/宮藤官九郎★

2002年04月21日(日) 木更津キャッツアイ◇第2話/宮藤官九郎
公平、ポケットから硬球を出して。

公平「これに『普通』って書いてもらえます?」

美礼「え?」

公平「特に意味はないんスけど(カウンターに)すいませーん、マジック!」

リーゼントの店長、マジックをスッと出す。ボールに字を書く美礼先生。

美礼「普通、でいいのね」

公平「なんかすいません」

   ◇

バンビ「で、よくよく考えたら『死ぬ死ぬ団』ってのは正直...ないなって結論に達したわけ」

公平「なんで、いいじゃん『死ぬ死ぬ団』」

バンビ「もっとこう、キャッチーな名前にしようって、なあ」

アニ「死ぬ死ぬ団じゃモテねえし、なあ」

マスター「それに考えたら、死ぬのぶっさんだけじゃん」

公平「...サラっとヒドいこと言うなよ」

   ◇

バンビ「ぶっさんて意外と金にきたねえんだよな」

   ◇

美礼先生、震える手で手帳を開く。

『復習リスト平成13年度3学期』

生徒の名前が多数書かれている。

五十嵐イチコの欄、『殺』という字があと2画で出来上がる状態。さらに1個付け足す。

美礼「...あとひとつ、あとひとつ」

   ◇

中年男「実はその...リストラされて1年になるんですが」

猫田「...おう」

中年男「気づいたら1千万近く借金作っちゃって、なんかもう、何もやる気が起きなくて」

猫田「働いてねえのか」

中年男「働く...ああ、働くね。そういう発想はなかったなぁ。」


★木更津キャッツアイ/宮藤官九郎★

2002年04月20日(土) 木更津キャッツアイ◇あとがき・第1話/宮藤官九郎
4月のある日、TBSの磯山プロデューサーから「話がある」と電話がありました。

僕は久々のライブを控えており脚本家というよりは心はギタリストだったので

「悪いけどライブが終わってからにしてもらえねえかなぁ」

といつもより少々ロックンロールな態度で応じました。

そしてすぐ猛反省してライブのリハ前に小1時間ばかし会う事にしました。

――あとがきより


アニ「今日なんかぶっさんカッコ良かったな」

公平「なにが」

マスター「ああ『ファッキンジャップくらい分かるよこの野郎』みたいなヤツな」

公平「ぜんぜん違うよ」

マスター「ぶっさんナマ中でいい?」

公平「いや、小にしとく」

マスター「なんで?」

アニ「思い出した、木更津死ぬ死ぬ団だ」

公平「ああ」

バンビ「死ね死ね団だろ」

アニ「死ぬ死ぬ団じゃなあ(笑)」

マスター「死んじゃダメだよな」

公平「いや、実は死ぬんだよ」

――第1話より


★木更津キャッツアイ/宮藤官九郎★

2002年04月19日(金) ムーンライダーズ「青空百景」より/鈴木慶一
物は壊れる、人は死ぬ 三つ数えて、眼をつぶれ


★ムーンライダーズ「青空百景」より/鈴木慶一★

2002年04月18日(木) 試供品無料進呈(3月18日)/清水ミチコ
コドモが

「自分の部屋にいる時のお母さんにあまりにもソックリだった!見て見て」

と言って、笑いながらポストカードを買ってきて手渡した。

裏に

「いつもバカにしてるみたいでゴメンねおやすみBYEBYE」




バ、バカにしてたのかよ!知らなかったよ!


★試供品無料進呈(3月18日)/清水ミチコ★

2002年04月17日(水) オッサンもオザケンを聴くんです/小野郁夫
待たされて待たされて待たされてやっと出た『Eclectic』。

それにしても、どうして小沢健二をめぐる言説っていつも居心地が悪い感じがするのだろうか。

そう思うのはオレがオッサンだから?

何か腫れ物にさわるような緊張が伝染してくるのは

彼が同世代の宝物だから?


念を押しておくけど『Eclectic』が緊張を強いると言っているんじゃない。

『Eclectic』について書かれたいろいろを読むと居心地が悪い感じがするという話。

乗り込んだエレベーターに思いがけなく先客がいて、

目的の階に着くまで息をするのも憚られるようなあの感じ。


できるだけ視線を合わせないように、どこでもないどこかを眺めるしかない居心地の悪さ。

あれに似た感情がわき上がってくる。

大切すぎる対象だから?

でも、それが恋愛って場面なら「その優しさが重荷」って言われちゃいそうだなって思うのは、

オレがオッサンだから?


「じゃあオマエはどう思ったんだよ」っていうココロのツッコミにそろそろ答えないといけないんだけど、

頓珍漢なことしか言わないのでゴメン。

何しろ「天気読み」をいいと思ったのは『LIFE』が出てから。『球体の奏でる音楽』を愛聴し出したのは去年。

鈍いんだ。


オレ?『Eclectic』は「キミ」が「アナタ」や「オンナ」や「アノヒト」に変わろうとますます青臭い。

その青臭いとこが好き。

あとブラックミュージック云々とかあまり関係ないことって気がする。

というか、なんてドメスティックな音。日本人にしかわからないような、この感じ。


★オッサンもオザケンを聴くんです◇relax 63 fab!/小野郁夫★

2002年04月16日(火) 東京キッド/藤浦洸
歌も楽しや 東京キッド

いきでおしゃれで ほがらかで

右のポッケにゃ 夢がある

左のポッケにゃ チュウインガム

空を見たけりゃ ビルの屋根

もぐりたくなりゃ マンホール


歌も楽しや 東京キッド

泣くも笑うも のんびりと

金はひとつも なくっても

フランス香水 チョコレート

空を見たけりゃ ビルの屋根

もぐりたくなりゃ マンホール


歌も楽しや 東京キッド

腕も自慢で のど自慢

いつもスイング ジャズの歌

おどるおどりは ジタバーク

空を見たけりゃ ビルの屋根

もぐりたくなりゃ マンホール


★東京キッド◇美空ひばり/藤浦洸★

2002年04月15日(月) HOW DO YOU FEEL?/CORNELIUS
How do you feel?
(どんな気分?)


MUSIC カセットテープのなかで

MUSIC 波は静かに歌うよ


ユウウツなリフレインと

ブルーなコードチェンジの

とても悲しげな歌


MUSIC 白いカプセルの中で

MUSIC 低く流れる音楽


おやすみ

幸福な夢を見られるように

ぼくがお祈りをしよう

Good night Good night Good night


How do you feel?


きっとふたり同じ日に目を醒ます

それは5番目の季節


MUSIC きみを起こさないように

MUSIC 低く流れる音楽


おやすみ

幸福な夢が叶うように

ぼくがお祈りをしよう

Good night Good night Good night


How do you feel?


★HOW DO YOU FEEL?/CORNELIUS★

2002年04月14日(日) 岡村靖幸トリビュート/栗コーダーカルテット
岡村君と同居をしていたことがある。

と言うのは大まかに言えば本当のことで、実際は、僕が美術大

学を出てクラスメートの二人と同居していたところに彼が寝泊ま

りするようになり、その後彼が近所に自分の部屋を持つようにな

ってからも毎日のように遊びにきていた、ということになる。


80年代前半当時の、その場の独特の空気を人に伝えるのはな

かなか難しいのだけれど、そこは吉祥寺駅にほど近い2LDKのい

わゆる「マンション」の7階で、部屋の鍵がかけられることはまず

なくて、誰かの知り合いであれば勝手に入ってごろっとしたり酒を

飲んでいたりと、まあオープンというか適当というか、あけすけの通路のような空間だった。

知らない人がコタツにあたっていたりとかも普通にあることで、ある日仕事から戻ると、友人のデザイン仕事を

めちゃくちゃな線を引いて手伝っていたのが岡村君だった。
 

もう少し説明が要るかも知れない。住人のなりわいは、僕はいちおう音楽で、一人はグラフィック系のデザイン、

もう一人はCMの企画演出だった。その二人が「面白いことを思いつく」ことには飛び抜けた能力を持っていて、

僕も岡村君もすごく影響を受けたのだと思う。


「夜会」と呼んでいたが、毎晩のようにくだらないことをすごく真剣に話した。

世の中はまだ今のように「何でもあり」になっておらず、面白いことをやって出て行く隙間が十分にあったように

見えた。ビデオを見たり音楽をきいたり、それならこんなの面白いんじゃないか、とか、しり取り遊びの新しいル

ールを考えたりとか、とうてい説明しきれないが、とにかくどんなことにも対しても脳だけはいつもフル回転して

いるような毎日だった。


岡村君に「ファミコン通信」の付録の攻略本を渡して、ヒントを小出しにしてもらいながら自力(?)で「メトロイド」

をやり遂げたのは宝のような思い出だ。

「OUT OF BLUE」をきくと、当時のことが鮮明によみがえる。
 

人生は今でも楽しいけれど、その頃はそれぞれ世の中に出たいのに今ひとつままならない、そんな状況もあっ

てか、ここで集まって何かしていることが気が狂うほど楽しかったのだ。そんな中、岡村君はほんとうに自力で

自分の道を切り開いてデビューした。
 

ここでの生活のことを僕らは、建物の名前から取って「カショウ」と呼んでいる。

今から思えば、「トキワ荘」のような感覚の場所だったのだと思う。岡村君と会うと今でも「カショウ」のことは良く

話すし、皆で会えばいつの間にか「夜会」モードにもなっていたりもする。

吉祥寺の街もずいぶん変わって、しょっちゅうランチに行っていた中華料理屋も去年閉店した。

あれからずいぶん時間が経ったのだな。


時々すれ違いやらあったりもするけれど、僕にとって今でも岡村君はかけがえのない友人の一人であり、彼の

非凡な才能をあの時点で見抜けなかった凡庸な音楽家の一人として、自戒の意味も含めつつここに参加させ

てもらおうと思った。



★岡村靖幸トリビュートによせて/栗原正己◇ 栗コーダーカルテット★

2002年04月13日(土) 氣志團 裸ん坊で走る 永遠の16歳/綾小路翔
自分たちは意外とそんなにかっこよくないんだと気づいてからは、

一生懸命やるしかないので、こっちが先に裸ん坊になっちゃおうと思ってます。


★氣志團 裸ん坊で走る 永遠の16歳/綾小路翔★

2002年04月12日(金) ネイチャーメイドのCM 街角編
「フツーなのにつらそうだね、と言われる。」

『○』

「ああ、もう若くない何度も思う。」

『○』

「でも無理してる自分がけっこう好き。」

『○』

「すごーく好き。」

『○』


★ネイチャーメイドのCM 街角編★

2002年04月11日(木) ムツゴロウの青春記/畑正憲
人の愛憎は古くて新しい。

たとえ千年前のパターンであっても、現在生きている人が繰り返せば、

切ないほど新しい。


★ムツゴロウの青春記/畑正憲★

2002年04月10日(水) 録音マニア/松尾スズキ
タカハシ  (くつ下をくわえる)

モヤイダ   それは何だい?

タカハシ   エクトプラズムを出す人。


★録音マニア◇鼻と小箱/松尾スズキ★

2002年04月09日(火) シドニーのグリーン・ストリート/村上春樹
「やっと依頼がきたのね」と「ちゃーりー」が言った。

「そうさ、忙しいんだ」と僕はピザ・パイを食べながら言った。「羊博士を探さなきゃいけないんだ」

「羊博士だったら探すまでもないわよ。この近くに住んでいるはずよ。だって時々うちにピザを食べにくるもの」

と「ちゃーりー」は言った。

「どこに住んでいるんだい?」と僕はびっくりして訊ねた。

「そんなの知らないわよ。自分で電話帳しらべてみれば?だってあんた『たんてい』でしょ?」


僕はまさかとは思ったが念のために電話帳の「ひ」のページをしらべてみた。

羊博士の電話番号はちゃんと載っていた。羊男の電話番号まで載っていた。

まったくなんて世の中だ。


ひつじおとこ(無職)………367―9847

ひつじてい(酒場)…………497―2001

ひつじはかせ(無職)………202―6374


僕は手帳を出して羊博士の電話番号と住所をメモした。

それからビールを飲んでピザの残りを食べた。事件は意外に早くかたづきそうだった。


★シドニーのグリーン・ストリート/村上春樹★

2002年04月08日(月) 頭部損傷による安息/フレイミング・リップス
Where does outer space end
It's sort of hard to imagine
Is it real?
Is it nothing? Nothing?
Cause it's not so clear anymore to me

Why do birds always fly south
When sometimes it's warm in your headwound
Is that nothing? Nothing?
Cause it's not so clear anymore to me
And if God hears my questions
Well how come there's never an answer?
Is it nothing? Nothing?


宇宙ってどこまで続くの?

想像しがたいよ

本当なのか?何もないのか?

もう分からなくなってしまったよ…


なぜ鳥って南に飛ぶんだ

だって時々追い風が温かいじゃん

何でもないことなのか?

もう分からなくなってしまったよ…

もし神様が俺の質問をすべて聞いてるなら

なぜ答えが返ってこないんだ?

何でもないことなのか?


★頭部損傷による安息/フレイミング・リップス★

2002年04月07日(日) Bon Temps Rouler/Tin Pan
Bon Temps Rouler あしたまで

踊り明かそう 一緒に

やっと出会えた二人だもの

楽しもうよ

Jollie Blonde,Dansez Avec Moi


アイスクリームをちょっと バケツで食べよう

好きなヴィデオを朝まで見よう

誰にも小言は言わせはしない

楽しもうよ

Fais Do Do,Dansez Avec Moi


Vous Voulez venir avec nous?

Je n'es pas si elle m'aime



山のてっぺんまでドライヴして

青いお山の朝日を拝もう

一度きりの人生だもの

甘い空気を 胸いっぱいに


ケーキ、フケーキ合わせて食べて

この狂ったシーンを抜け出そう

だから Mr.バーテンダー、振ってよシェーカー

楽しもうよ

Fais Do Do,Dansez Avec Moi


Vous Voulez venir avec nous?

Je n'es pas si elle m'aime


★Bon Temps Rouler/Tin Pan★

2002年04月06日(土) のび太の宇宙開拓史/藤子不二雄F
赤い月がのぼってきた。


今夜は赤い夜。

あしたは青い夜。


二つのお月さまがかわりばんこにのぼるの?


ふだんはね。

冬のおわりにだけ二つそろってのぼるの。


「ムラサキノ夜」ハ大洪水ノ夜。

遠イ南ノ湖カラコエタ土を運ンデキテクレルノヨ。


★のび太の宇宙開拓史/藤子不二雄F★

2002年04月05日(金) いいとも!5000回/タモリ
――長寿番組の秘けつ

「反省しない。あす何があるか考えない。刹那主義。

行き当たりばったりで、スタッフが苦労してタレントが楽をする。

20年5000回って大変だろうなあ」

 
――嫌いなゲスト

「ここに座られると、不思議とイヤな面が面白く見えて、

イヤだと思ったことはない」



「自分で責任をとりたくないので、スタッフまかせで来た。

逃げたADもいるし、生理の止まったADもいる。

抱負はありません」


★いいとも!5000回/タモリ★

2002年04月04日(木) 村上淳から息子へ/村上淳
忘れないように書き留めておこう。

気が狂うかと思ったぜ。

1997年3月


彼女のおなかもとんがってるし、お医者さんもそう言ってるし、

まず間違いなく男の子が生まれます。息子です。名前も決めてます。

村上虹郎です。

彼女と二人で決めた、想いや願いがこもった素敵な名前です。

虹郎や、君もこの名前が素敵だと思えるように育つんだよ。

お父さんとお母さんがついてますよ。いつもいつも見守っていますよ。

親心だよ。さあ、もう寝なさい、おやすみ。チュッ。


――ある日、ぼんやり考えた事があります。

僕たちの世代は差別なんてほとんどないんじゃないかなぁ、と。

僕も「そんな事してるヒマがあったらほかにやることいっぱいあるでしょう、

でもその前に変だよそんな考え」と思っています。

きっと虹郎の世代はもっとなくなっている、いい世界。

地球の平和・ハピネスです。


★村上淳から息子へ◇FIVE vol.2/村上淳★

2002年04月03日(水) MY PLAN あしたはこっちだ/緒川たまき
50,60代は、シャキッとしていたいんです。

60歳くらいには「感情がないんじゃないか」っていわれるくらい

クールで硬質の人でありたいですね。

で、80代になったら少女に返って、無理がたたって死ぬんです(笑)。

感受性豊かな歳の取り方をしたいですね。

バレンタインデーに好きな人にプレゼントをあげるとか(笑)。

くしくも私はバレンタインの直前、2月11日生まれなので、

誕生日から3,4日後に「またときめいてしまった」と思いながら

血圧が上がって死んでしまう、なんて。

ときめきを忘れるくらいなら死んだほうがましですから。

他人から「幸せそうに、ほっぺが赤くなって死んでいったわ」って見えても、

本人にしたら恋に身をやつして「苦しい苦しい」って死んでいくの(笑)。

無感動で死にたくないとは思っています。

眠るようにっていいますが、私はそれより若干情熱的に、

感動的に死にたいと思っているんです。



★FIVE vol.2/緒川たまき★

2002年04月02日(火) ダイアモンド組曲/小沢健二
口笛を吹こう今は四月 

市場を通り目を閉じてみる

生きてる気持ちはいつもより強く

四月の空はダイヤモンド


★ダイアモンド組曲/小沢健二★

2002年04月01日(月) 恋しくて/小沢健二
幸せな時は 不思議な力に 守られてるとも気づかずに 

けど もう一回と願うならば それは複雑なあやとりのようで

寒い夏の朝に ひとりきりの部屋で 呑みこまれてゆく魔法のようなもの 感じてる
 

長すぎる春と知りながら 僕らは何度も逢い酒を飲んで 

2人でよく観た映画はなぜだか シリアルママとか蛇拳とか


そんなことの全て 僕らが見た光 眩しすぎて生々しくて痛むよ  とりあえず 

いつもいつも君が恋しくて 泣きたくなるわけなんてないよ
 
思い出すたび 何か胸につっかえてるだけ 

 
お互いのことを知りすぎたけれど 厭じゃないよ 今そう思う 

ぶどうを食べたり キムチラーメンを探して夜遅くでかけた

 
そんなことの全て 僕らが見た光 眩しすぎて生々しくて痛むよ  とりあえず 

いつもいつも君が恋しくて 泣きたくなるわけなんてないよ
 
思い出すたび 何か胸につっかえてるだけ 


それで何か思っても もう伝えられないだけ 


★恋しくて/小沢健二★

マリ |MAIL






















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