どんぐり1号のときどき日記
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2006年07月31日(月) えげれすの飲み物

 なんと、渋谷で「MONTY PYTHON'S HOLY GRAIL」というビールが飲めるのだそうな。もちろんイギリス産である。
 残念ながら飲み屋なので通販などはしていないようだし、そもそも私はビールを飲まない人なので、仮に行く機会があったとしてもどうしようもないが、それでもこのビンは欲しい。

 もちろんこのビール、ラベルには「MONTY PYTHON'S HOLY GRAIL」と書いてあるが、そこにテリー・ギリアムの作ったアニメーションが出てきてGRを×で消すのである(いや、初めから消してあるが)。
 つまりこれはHOLY AILという正当なビールな訳である。こういうのを大真面目に作るイギリスという国はすごいというべきか、そこまでパイソンズも一般化しているというべきなのか。いずれにせよこういうのを大真面目に作るというのは大好きである。

 ちなみに渋谷にある店は「BELGO」という。なにかのために住所なども記しておく。
 渋谷区渋谷3-18-7 渋谷東一号館ビルB1F TEL 03-3409-4442
 OPEN:月〜土 17:30 - 26:00  祝日 15:00 - 23:00  毎月第3日曜日定休

 次回のESIFCONの時にでも用意できるといいのだがなぁ。
 しかしこうなるとイギリスの国民的テレビ番組は、「サンダーバード」「機関車トーマス」「ドクター・フー」そして「モンティ・パイソン」となる訳だ。凄い国だなぁ…。


2006年07月30日(日) パルサーにほえろ

 今日はおじいちゃんとおばあちゃんが子どんぐりにお寿司を食べさせたいというので、昼にお出かけ。
 しかし町中のビルではvodafonが通じない所が多い。やはりドコモの方がいくらかつながる。困ったものだ。

 帰りにようやく「ザ・コレクターズ・キング・クリムゾン Vol.10」を購入。
 流石に今回は6枚組なので、いちまんえん以上である。いくら内容的には面白そうではあっても、ちょっときついものがあるのは確かだ。
 ちなみに今回の目玉は「Live in Asbury Park,1974」で、言わずと知れた「USA」の元音源である。多分これだけで買ってしまう人も多いのだろう。まあ私は現在のクリムゾンも好きなので、全部を楽しめるとは思っている。

 そして「サンダーバード全記録集」の2巻目も購入。
 これは全ストーリーを写真で紹介するという、実に陳腐で古いアイデアの本なのだが、いかんせん写真が映像より鮮明なのである。仕方がないので買い続ける事になるのだった。
 でも全6冊という事は、合計さんまんえん以上になる…。高いぞっ。

 今日の「You Tube」。
 「宇宙刑事シリーズ」を色々見てしまったが、やはり「シャリバン」が一番良い作品だと確信する。見ていてもスタッフの熱意が違う。やはり演ずる渡洋史氏の気合いが全然違っていたので、スタッフもそれを見てどんどんヒートアップしていった訳である。これは「スケバン刑事2」の時と同じで、あれも南野洋子の頑張りを見てスタッフが非常に感動、番組の方向すら変えてしまったのである。

 なお、スペシャルでやった「宇宙刑事スペシャル 3人の宇宙刑事大集合!! 」を全部見られたのが今日の収獲だろう。例の、ギャバン役の大葉健二が坊主頭(他の番組の役のために剃っていた)で出てきて、「隊長、どうしたんですか」に「うん、ちょっとな」で片付けるというなかなかの展開で笑わせてくれるシーンも見られたのであった。

 そして私はほとんど見た事のないシャイダーも少し見たが、なぜアニーの人気が高かったのか、少し判ってしまった。これは外見という問題もあるが、アニーの戦う原動力が「怒り」だという部分が大きいようだ。
 元々宇宙刑事というのは宇宙機構の「刑事」で、悪く言えばサラリーマンである。だから彼らの個人的動機で動く時の話は非常に面白くなる。このシリーズではそれらが「悪を許さない」というレヴェルをはるかに越えるため、異様に面白い話になる。
 だからシャリバンでも、目の前でイガ星の数少ない生き残りを死なせてしまい、怒りの赤射をするシーンはゾクッとするほど感動的な変身シーンになっている。やはり若者が主役の場合、怒りというのは重要なファクターなのだ。

 しかしYou Tubeの「宇宙刑事」映像には、何故かフランス語の字幕がついている物が多い。元々フランスには日本の特撮、アニメのオタクが多いとは聞いているが、そういう人が一生懸命に布教活動をしたくてこのサイトにも載せているのだろう。
 歪んだ知識がつかなければ良いが…。


2006年07月29日(土) すごい会社もあるもんだ

 今日も出社。
 出ている人間が少ないのに電話が多いので困ってしまう。工事現場から問い合わせがきたところで、担当と連絡が取れなければどうしようもないので、対処のしようがないのだ。
 という訳で、ムダに疲れた一日だった。

 ところで脱税の疑いで役員が逮捕された水谷建設だが、2004年暮れに北朝鮮へ人道支援を続ける非政府組織「レインボーブリッヂ」に2億円を提供していたらしい。元会長と同NGOの事務局長は2002年ごろからの知人で、事務局長が「北朝鮮に先行投資すれば、将来仕事がもらえるので、人道支援してくれ」と元会長に持ち掛け、その元会長は「北朝鮮の砂利運搬事業を狙っていた」のだという。
 この記事が本当だとすると、はっきり言うが、この元会長は完全にバカである。

 もし本当に砂利運搬事業を狙っていたとしたら、会社を運営する役員としては小学生以下の頭しか持っていない無能だという事になる。今時北朝鮮には金も物も人材もないというのは国際社会の常識である(特殊部隊は優秀かもしれないが、そんなものを必要とする国はない)。代金を払ってもらえず踏み倒されるのがオチだ。そもそも物理的に金も物もないのだから。
 それともこの会長は代金代わりに麻薬ででも受け取ろうとしていたのだろうか。まあ暴力団へも裏金を10億円規模で流していたというから、その可能性もないとはいえない。

 そして事業が目的ではなく、単に北朝鮮に金を流すのが目的だとしたら、テロ組織を支援しているのと同じで国際的な犯罪者という事になる。

 どう転んでも同情の余地はない。前者なら世界情勢も読めないただの頭の悪いバカだし、後者なら人間としてどうしようもないバカである。このNGOも、資金捻出の呼びかけからするとかなり怪しい団体だと判る。バックがどうなっているのか、想像がつくではないか。

 もし仮に本当に人道支援を目的にしたとしても、現在の北朝鮮には支援するシステム自体が皆無であり、せっかく援助物資を送っても、港にたまるか官僚が横領しているかのどちらかでしかないのが実情である。つまり支援してもまったくの無駄でしかない。あそこはそういう困った国なのだ。
 それが判らないとしたら、やはり勉強不足のバカという事になる。

 独裁国家を相手にするというのは、かなり危険な事なのである。特に北朝鮮は切羽詰った無法国家なのだから、国際社会の常識は一切通用しない。金と物を得るためには、国単位でなんでもするという恐ろしい状態になっているのである。
 ミサイルの発射にしても、イランに売りたくて仕方がないのだから、中国の顔すら平気で潰すほどに必至なのである。


2006年07月28日(金) しつこいネタが続く

 自分でもいい加減しつこいとは思うが、またもや「ウルトラヴァイオレット」ネタである。

 一昨日、You Tubeでの未公開シーンについて書いたが、どうやら真相が見えてきた。
 今回の未公開分は北米で発売されたDVDがベースになっているらしい。これは「Widescreen版」と「Unrated版」という2種類のソフトが出ていて、前者が87分のいわゆる劇場公開版、後者がとりあえずの特別版で7分長いのである。
 そして「Unrated版」を見た人の感想だと、この7分だけでも、ヴァイオレットの生い立ちやGUN=KATA(じゃないってば)の理屈の説明などがあって、いかに今回の日本公開版は説明不足かが良く判るという事らしい。まあSFを見慣れている者には言わずもがなという内容なのだが、やはりGUN=KATA(じゃないってば)の説明は見たいと思ってしまう。

 ただ、ここで「とりあえずの特別版」と書いたのは、このDVDが監督の意向で作られたヴァージョンではないらしいからだ。
 本来はあと30分程長くする予定だったらしいのだが、多分配給会社の都合か何かで大幅にカットされたのだろう。つまり本来は2時間の映画になる予定だったという事になる。

 もし配給会社がカットしたとすれば、その理由は想像がつくし、商売をしている立場の側からすれば当然の考え方だというのは判る。つまり、映画館で一日に上映できる回数を多くした方良いし、あるいはテンポを重視した映画にしたかったのかもしれない。
 これは映画を「作品」ではなく「商品」として考えれば当然の帰結で、過去こういう例は列挙に暇がない。もちろん「ライトスタッフ」のように見事にまとまる事があれば、「バンデットQ」のように訳が判らなくなりオチすらカットするというトンデモ映画になる事もある(どちらも日本の配給会社がやっている)。
 今回の「Ultraviolet」に関しては、確かに多少説明不足だという感じはするが、少なくともあの内容で訳が判らなくなるという程のものではない。

 こうなってくると、日本での発売はどうなるのだろう。「Unrated版」なのか、はたまた「ディレクターズ・カット版」まで持っていけるのか。まあ大ヒットすれば別だが、やはり「Unrated版」がせいぜいだろう。

 それでも早くソフトが欲しい。北米版は現在3000円前後だが、リージョン1なのでうちでは見られず買っても仕方がない。どうせ全然ヒットしなかったのだから、早く国内版を出せばいいのだ。もしかしたら「リベリオン」の時のように、ソフトが出てからカルト化するかもしれないのだから。


2006年07月27日(木) 10÷2=5?

 最近、またまた忙しくなって帰宅時間が遅くなっている。まあ精神的には楽になったので、以前より遥かにましなのだが。

 ところで会社に二台あるFAX.の受信状況が良くない。届いた届かないでお客さんからクレームがくるようではどうしようもない。で、そろそろリース期間も切れるので、これを捨てるか新しいのを買うかという事になっているのだが、どうも廃棄して一台にするという事になりつつあるらしい。

 しかしここでお笑いだったのは、元上司が打ち合わせの席上で「一台なくなれば、カウンター料金が半分になる。これで今年度の経費はかなり浮くぞ」と大真面目に発言したのである。
 別にFAX.の総量が変わる訳ではないから、カウンター料金の問題で少しは安くなるかも知れないが、半額になどなる訳がない。これには全員が「?????」状態であった。

 繰り返すが、本当にふざけていた訳ではなく本人は大真面目だったのである。やはりこれは、単純に頭が悪いというより、考えるという習慣がないからなのだろう。普段の言動もそうなので良く判る。やはり人間が人間たる所以の一つは「思考する」なのだ。
 こんなのが役職に着いているようでは、本当にこの会社はヤバイよなぁ。


2006年07月26日(水) 懲りずにUltraviolet

 ふと思いついて、You Tubeで「Ultraviolet」を検索してみた。
 やはり映像としては非常にかっこいい。もう全体が非科学的なのだが、それでも見ていて飽きない。ただしどうしても予告編や番宣用の映像からの物がほとんどなので、ほとんどが似たような映像になってしまうのは仕方がないだろう。
 その他には「Ultraequilibrium」という、リベリオンと合体させた映像もある。テンポはイマイチだし構成もうまくないが、誰かがやるだろうと思っていたので、これは最初にやったもん勝ちなのだ。

 そして見ていて気がついたのだが、ミラ扮するヴァイオレットが特殊ブレードで殺陣をするシーンはどこかで見たような殺陣だと思っていたが、あれは完全に宇宙刑事のレーザーブレードがベースである。けっしてスターウォーズなどではない。そもそもブレードの振り方がもろに宇宙刑事なのである。
 そしてこれに気がつくと、何故白から赤のヴァイオレットに変わるのかが見えてくる。つまり赤射したシャリバンなのである。だから資料室で銃を抜くシーンがもろにシャリバンと同じポーズを取っているのだ(ブレードを抜くポーズと同じなのだ)。
 やはりカート・ウィマー監督は、かなり日本のアニメ、特撮物に詳しいようだ。

 等と見ていたら、「Ultraviolet PART7」というのが引っかかってきた。
 これはどうも映画を10分以内に分散してアップしているものらしい。教会内部でのファージ同士の殺陣シーンなのだが、なんと一瞬だが、映画館で観た時には存在しなかった映像が混じっていた。  
 今までの経験上、予告編やミュージック・クリップ風のものには未公開映像が使われる事がある。しかし今回見つけた「PART7」は明らかに映画の一部で、今回初めて観た部分以外は間違いなく日本公開映像のままだった。
 となると予告などで使われている日本での未公開シーンというのも、実は欧米では公開された映像なのかもしれない。 これはソフト発売が楽しみになってきたではないか。

 ちなみに公式予告編で使用されていた曲は「24」 by JEMなのだそうだ。


2006年07月25日(火) 空耳、空耳

 You Tubeで「空耳アワー」の映像が見られるというので、「soramimi」で検索してみる。
 すると結構引っかかってくる。古いのから新しいのまで、良くも悪くも無差別爆撃であるが、やはり面白いものが多いので、笑ってしまう。
 残念ながら今回はなかったが、私としてはプリンスのバットマンに入っている「農協牛乳!」が最高である。これ以後も傑作と言われる物は数多く出ているが、番組に慣れた頃に聴くのと初期に聞くのとでは、インパクトに格段の差が出てしまうのだ。
 映像のおかげでおかしくなる物も結構あるので、純粋に音だけで笑える方が私としてはポイントが高い。

 もともと空耳の発端は、1971〜2年頃にヒットしたシェールの「悲しきジプシー」が元である。
 この中に「俺は行く〜」と聴こえる部分があり、別におかしい訳ではないが、日本語に聴こえるというだけで話題になったものである。そういう時代だし、それまでこういう物が一般で話題になった事は皆無だったのである。
 そういうものを番組の1コーナーにしてしまったこの番組のスタッフは、非常に素晴らしい。毎回少ない数しか放映していない事がクオリティを落とさないためにも有効に働いている。

 これに関しては、多分著作権の関係で正式なソフトの発売は無理だろう。だから消えるまでのひと時をYou Tubeで楽しみたい。


2006年07月24日(月) 緊急時に使うもんだ

 小林宏明氏の「GUN講座2」だが、前作よりも気負いが合って、それが災いしている。前作の翻訳中心から、雰囲気が銃に偏っているのだ。せっかくプロの翻訳家の目から見た銃器の世界にまとめてあったのに、普通の銃の本に近くなってしまった。

 そしてちょっと気になる記述もあった。
 タウルスのM92のコピー(もちろん正規の版権を取った公式のコピーだ)についてだが、「セーフティ・レバーが使いにくい」と書いてある。でもこれはちょっと変だ。
 そもそもベレッタM92のセーフティは、オープン・ハンマーをデコッキングするレバーがフレームではなくスライド側についているので、これだとあまり手が大きくない人間にはかなり操作がしにくい位置になる。ワルサーPPKクラスなら苦にならないが、P38やM92だと私ですらかなり使いにくいと思ってしまう。
 その点、タウルスのレバーはフレーム側についているので、実はかなり扱いやすいのである(これはガヴァメントの位置と同じだ)。やはりセーフティは緊急時に素早く解除されなければならないし、しまう時も安全に確実にかけられなければ意味がない。
 読んでいてこの点がかなり引っかかってしまった。著者は違うモデルの事を言っているのか、あるいは手がかなり大きいのか、この辺の判断がつかないのである。

 そういう些細な点が引っかかるという事は、全体的には良く書かれた本であるという証拠でもあるが、やはり気になるものはどうしようもない。


2006年07月23日(日) 「日本沈没第二部」読了

 今日は小松左京+谷甲州の「日本沈没 第二部」を読み終わる。
 日本が沈んだ事が、地球規模の異常気象を引き起こす事になるというのがメインの話である。全体に良くまとまってはいるが、やはり1973年の「日本沈没」を読んだ時のような感動はない。
 これは前作発表当時の私は高校生だったので、まだ世界情勢や地殻変動などの知識があまりなかったせいもあるが、当時は純粋に日本を沈めるというテクニックに感心してしまったのである。
 だが「第二部」になると、沈んだ事が引き金となって地球規模の寒冷化が進むという予測から、帰る国のなくなった日本国家と日本人が国際社会に対してどう動くのかがメインになっているため、さすがに私もこの年になると世界情勢、最新科学等の動向は注意しているから、極端に目新しい部分がないのである。
 したがって、よくまとまった小説を読み終わったという、あえて言えば「面白かった」という程度の感想しか持てなかった。

 ただこれを読んで思ったのだが、日本人が作る作品で国際社会が絡むものは、どうもイラク戦争時のアメリカをそのまま取り入れているものが非常に多いのが気になってしまう。別にそれがうまく出来ていれば構わないのだが、かなり単純な解釈が多いので、その部分は読んでていてしらけてしまう。特に新聞などに載っていたステレオタイプなままなものが異様に多いと感じる。
 このへんはもっと勉強してもらいたいものだ。

 午後はちょっと買いたい本があったので、駅前のジュンク堂まで子どんぐりと出かける。
 しかし少し見て回っただけで、次々と欲しい本が見つかる。もちろんすべて買っていたらとんでもない金額になるので泣く泣く諦めるしかなかったが。
 結局今日買ったのは小松左京「SF魂」、影丸譲也/中城けんたろう「怪奇大作戦」、小林宏明「GUN講座2」の三冊だけであった。


2006年07月22日(土) 樋口版「日本沈没」を観る

 樋口監督版「日本沈没」を観てきた。
 またもや富谷までわざわざ行ったのだった。しかし観客が100人くらいいる映画など、本当に久々である。ここ数年、どうも20人もいると多いという物ばかり見ているような…。

 さて、ここから先は、完全にネタバレを前提に話を進める。そうしないと、この映画を語れないのである。観る前のネタバレを嫌う人は、後日読んで欲しい。

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 最初に出演者についてだが、とにかく主役二人のシーンが長すぎる。これはほとんどをカットしても問題ないくらいだ。また田所博士のイメージが良くない。あれでは苦悩する博士のイメージが出せていない。また首相も現在の小泉首相を意識したというが、政治家というものが全然見えていないまま役を作ってしまったのではないだろうか。リーダーシップを発揮する政治家のイメージはほとんど感じられなかった。
 もっともこれらは、観客動員のためにはある程度仕方がなかったのだろうと諦めても良いし、物語の本筋ともあまり関係がなくなっているので、これ以上は言及しない。

 ストーリーについて樋口監督は以前から、「前作と同じ事はやらない」と明言していた。実際の災害を日本は何度も経験してきたので、昔のように災害を見せる事を主眼にする必要性はなくなったというのである。
 そうなると、「いかにあの異変に対応するか」を主眼とするのは、映画製作という点からすれば完全に正しい。結末がどうなろうとそれは関係ない話で、要は映画として良く出来ていればいいのである。それはリメイクするための意義でもある。

 という訳で、今回の日本は「沈まない」。沈む事を食い止めるのである。これはこれで面白いと思う。過去の「日本沈没」では沈めてしまったが、これを沈めないためにはどうすれば良いのかという観点での製作自体は素晴らしいとさえ思う。

 ただしそのキーとなる部分で、突然N2爆弾を出されても…、という思いはある。やはり超兵器たるものは、「こんな事もあろうかと」等と突然出されても困るのである。やはりそれなりの伏線、理由付けが必要なのだ。特に被爆国としてはこういう微妙な兵器は慎重に扱う必要がある。
 例えば、中国への難民受け入れ問題を打診する席上、「そちらはなにやら大型爆弾を開発したというではないですか」「あれは核兵器ではなく、威力が大きいだけで、クリーンな武器です」「わが国にとって、核かどうかは関係ない。国が脅かされるかどうかが問題なのです」なんてやりとりだけでもいいではないか。これがあるだけで、映画としてはかなり有効な伏線になる。

 しかしこうしてブレートに爆薬を仕掛け、最後にN2爆弾を起爆剤としてブレートを寸断するというアイデア自体は悪くないが、そんな事をしたら後の災害がとんでもない事になるだろう。
 実際このプレート破断シーンでの派手な爆発だけでとんでもない津波が起こるだろうし、メガリスと呼ばれるブレートの塊が急速にマントルに落ち込むのでは、地殻変動の規模も生半可な物ではすまないだろう。
 まあその辺は、樋口監督作品としては初めから逃げている部分なので、あえて問題にしても仕方がない。実際こうでもしなければ日本沈没を食い止める術はない。

 ただし二度にわたってN2爆弾を最終セットしようとする「わだつみ」の沈没シーンだが、「泣かせ」を狙っているような演出なのに緊迫感、悲壮感とも感じられなかったのである。
 最初に結城が「わだつみ6500」で失敗して沈む時、家族の事を思っているのにあのパイロットが死ぬのだという実感が伝わってこなかったのだ。
 最後に小野寺が「わだつみ2000」で再チャレンジする時も、あまりにも淡々としていて、なんだかラストで漂流しているのではないのかと疑ってしまったくらいだ。これは、もし「アルマゲドン2」が作られたら、ブルース・ウィリスが空から落ちてきて、めり込んだ地面から「ただいま」と出てくるのではないかと思ったのと同じである。

 蛇足だが、わだつみ2000で3500メートル以上の海底に潜るのはあまりに無理がありすぎる。設計限界が3000メートルとはいえ、それはあくまで静加重での話であり、派手な乱泥流の中で耐えられるはずもない。

 あとは首相の死が少し早すぎる。もう少し感情移入をしたところで死なせた方が「レイラ」の意義も生きてくるだろうし、そもそも九州の噴火に巻き込まれるのは、あまりにも偶然にすぎる。つまり全体に演出、構成が弱いのである。
 これは今回の作品が、関係各方面に対して、あまりにも気を使いすぎた結果だろう。それ自体は悪い事ではないのだが、やはりもう少しテーマを絞るべきだった。
 なお日本沈没を高空から見たシーンは中野特技監督へのオマージュだそうだが、あれは余計だ。もっと現実的な映像にした方が、我々の年代は過去を思い出さずに観られたはずだ。

 題名について、沈まなかったのに「日本沈没」とは詐欺だという人がいるかも知れないが、同じ東宝にはかつて、炎上を阻止したのに「東京湾炎上」という映画があったではないか。そういう意味で、題名と中身が違う事に文句を言ってはいけない。

 という事で、どうにも中途半端な印象しかないまま終わってしまった。これはSFファンからは叩かれるだろうし、映画ファンからもあまり良くは言われないだろう。
 あえて日本を沈めなかった、という部分は評価するが、やはり全体が甘すぎた。

 なおラストで協力の中に八戸市というのがあったが、何の協力をしたのだろう。これは気になってしまった。


2006年07月21日(金) 観たら少しは考えろ

 映画秘宝を買ってくる。
 今月はなかなか恥ずかしい表紙である。いや、今さらビキニのおねいさんが写っているから恥ずかしい、なんて思わないが、あまりに写真が「ヘタ」なのである。もっともこのヘタさですぐに映画秘宝の表紙だと判るから、個性のうちだと言ってもいいのかもしれないが、でももったいないなぁ。

 世間では話題にもなっていない「ウルトラヴァイオレット」だが、あちこちの感想を見て不評の原因を考えるに、「あの程度なのに、ストーリーを理解できていない」「アクションに目がついていっていない」というのが圧倒的だ。
 あの程度の話を理解できていないとは、本当に信じられない。一体あれのどこが判らないというのだろう。少なくとも、ストーリーに直接関する事はかなりの部分がきちんと説明されているし、ちょっと想像すれば理解できる程度の省略でしかない。理解できないほどメチャクチャな内容ならともかく、それなりに明示&暗示されているのだから、その程度は自分で考えればいい。多少の想像力は観客の責任である。
 しかし何故理解できないのだろう。そこまで今の観客は自分でモノを考える力がないというのだろうか。

 ところで最近、「You Tube」の文字が日本のマスコミで良く見られるようになった。もう完全にメジャーな存在になったという事だ。だがメジャーになったという事は、著作権という武器を振りかざすヤツも出てくるという事になる。
 別にソフトが簡単に買える映画とか最近のテレビ番組が削除されるのは構わない。そもそもそんな物は「You Tube」には似合わないのだ。やはり20代前半のザッパなどに代表されるような、極めて初期のロック映像という、まず日本では見る事が不可能な映像こそが相応しい。
 こういう、金を出したところで絶対に見られないような映像は、本人が拒絶しない限りどんどん流すべきである(ザッパは死んでるが)。映像著作権の事を言う前に、金さえ出せば見られるようにするのが権利者の義務だ。その義務を果たさずに著作権うんぬんを言う権利など、ないといってもいいだろう。
 現在の状況は、映画などの映像権を持つメーカーが怠慢であると言わざるを得ない。


2006年07月20日(木) いつの時代もバカはいる

 会社で某氏から電話。
 今朝、私の前の上司(つまり事務のだ)から変な要望があって、ちょっと言い争いになったとの事。いつもの事なので詳しい内容は聞かなかったが、某氏は「あの人は、上の方にはおべっかを使いまくるタイプなんじゃない?」という。大正解〜。そして某氏は彼は管理職には向いていないと看破していた。
 多分今回も、上から言われた事を何の検証もせずに他の部門に要請したのだろう。いつもの事で、私もそれで苦労したのだ。

 そもそも常に自分の責任を回避して、相手に押し付けるような言動ばかりしている。それは普通に話をしていても判るくらいだから、立場が下の人からは完全に嫌われるのだ。自己中心的な要望を出す時も、常に「他の支店でも苦労しているはずだ」(いや、あんたのやり方がおかしいだけだ)、「これをすると経費が浮くはずだ」(いや、全然浮かない。あんたが物を知らないだけだ)、「誰それがそう言っている(嘘つけ!)」等々、本当に聞いていて恥ずかしくなるほどだ。
 おかげで最近は他の支店でも、彼のやり方はおかしいとかなりの人が気づいている。

 しかも責任回避もひどくなると、矛盾した指示を平気でする。
 以前、この人と支店長の意見が食い違い、それが気に入らないのか、こちらに正反対の指示を出してきた。私が「支店長がこう言ってますが?」と言うと「すぐそうやって言い訳する」と、本当に私は「???」という発言までするのだった。多分興奮のあまり「ピー」状態になっていたのだろうが、管理者が瞬間湯沸し器では役に立たない。
 この場合は支店長の意見が正しかったので私は独断でそれを決行し、それを知ったこのバカ上司はメチャクチャ怒ったのは想像どおりである。ただし成果はそれなりに出たのだが、こういう人にはありがちな通り、自分の手柄のようにしていた訳である。
 結局私はそれ以来、彼の指示はことごとく無視する事にしたのだ。当然だろう。二度とコイツとは仕事をしたくないし、普段も話をしたくない。
 なんだか人事部に本当の事を教えてあげたくなってきたな。


2006年07月19日(水) そんなバカな

 明後日から子どんぐりは夏休みなのだそうだ。
 なんだか後2〜3ヶ月位余裕があるような気になっていたので、意外であった。これは気がつくと雪が降っていそうだなぁ。

 ところで。
 会社でとある女性が、「日本の沈没は、数億年は起きないから安心していられる」と言っていた。
 ちょっと待て、本当に近いうちに沈むと考えていたのか? この時私はかなり驚いてしまった。
 日本沈没はSFで、誰も沈没するなどとは考えていなかったはずだ。日本という帰るべき土地がなくなった時、日本人はどうなるのか、そもそも日本とは、という思考小説であり、読者が荒唐無稽な話をある程度納得して読めるように沈没のメカニックを擬似科学でそれらしく説明しているだけなのである。

 つまり今の日本人は近いうちに日本と言う国が物理的に沈むと、本当に考えているのか? これではノストラダムスの時と何も変わっていないではないか。
 映画の「ボディスナッチャー」が公開された直後から人面犬の都市伝説が出来たのと、事態はまったく変わっていないという事だ(ボディスナッチャー以前に、人面犬という物は都市伝説に存在しない)。
 なんと愚かな…。


2006年07月18日(火) 石油製品

 北朝鮮はいよいよ切羽詰っている。ガソリンが無いのだ。
 原油の精製施設は輸送ルートの破壊によってまったく稼動できず、仮に原油がいくらあっても、当然ながら戦車は動かないし、そもそも冬の暖房用の燃料すら乏しいのである。
 だから中国や韓国の顔を潰してまで、イランへテポドンを売り込むための発射試験をしているのだ。テポドンを輸出する事でイランから灯油、ガソリン等の精製された石油製品を受け取らなければ、本当に軍隊すら存在できなくなってしまう。もう死に物狂いにならざるを得ない状況に追い込まれているのである。
 こうなると今後の国連の動きに中国がどう対応していくのか、また最悪のシナリオになった場合の北朝鮮がどういう行動をとるのか、本当に目が離せなくなってきた。

 ところで原油を大量に精製して輸出できる国は、実はそう多くないという事実はあまり知られていないようだ。
 原油産出国は、今まで精製しなくとも輸出するだけで良かったから精製施設はあまりないし、アメリカですら、精製施設の老朽化が進んでいるのに、国内法の縛りがあって新しい施設をまったく作れない(一番大きいのは水質保全の問題で、アメリカの水管理は陸軍がやっているので厳しい上に簡単には変更しないし、そもそも企業の論理も通じにくい)。

 意外かもしれないが、精製して輸出できるだけの生産能力のある国は、日本とシンガポールそしてベネズエラの三国くらいしか存在しないのである。アメリカや中国のように、原油を大量に買い付けても国内の消費が精製能力を大きく超えるという国がほとんどだ。
 アメリカなどは、ガソリン価格が上がるという事は即品不足だという事を表わしているが、日本は価格が上がっても品不足にはならない。極論すれば金さえ出せば買えるのが日本と言う国なのである。
 金融や工業製品、技術など、実は意外と日本は世界の経済の中心に位置しているのである。望む望まないに関係なく。


2006年07月17日(月) 擬似ミニチュア?

 今日も午前中は無駄に過ごす。午後は少しだけ買い物などをして終わり。もったいないなぁ。

 買い物と言えば、コナミのアルティメットモデルシリーズで「謎の円盤UFO」「サンダーバードVol.1」「サンダーバードVol.2」を予約してしまった。ミニチュアによるジオラマもどきなのはいいが、過去の製品とカップリングなのが謎だ。そんなに過剰在庫しているのか、はたまた余計な製造契約をしてしまったのか…。いずれ随分と先の話なので、忘れそうではある。

 ミニチュアといえば最近、「本物の風景なのだが、ミニチュアにしか見えない」という写真が一般でも話題になっている。
 日本では本城直季氏、海外ではOlivo Barbieri氏が有名であるが、今までは特撮の興味から「ミニチュアをいかに本物っぽく見せるか」という点にのみ興味があったので、そのまったく逆、「本物をいかにオモチャっぽく見せるか」には正直驚いた。いや発想自体は別にそれほど珍しいものではない。驚いたのはその作品自体にである。ここまでオモチャっぽく見えるとは、思ってもいなかったのだ。
 つまりこれこそが本来の「写真」なのであり、「作品」とはこういう事を言うのである。

 ちなみにこの写真自体は、例えばキャノンのTS-E90mm F2.8等のティルト・シフト・レンズで撮影できるし(ピントの合う範囲を狭める逆ティルトという手法)、フォトショップで加工するという手もある。つまり撮影に関しての技術的な面では特に難しいものはないし、そもそも撮影方法については本城直季氏本人も雑誌のインタヴューで答えている。
 つまりこれを作品として多数発表しているという点が凄いのである。

 ただ、ちょっと気になる点もある。
 本城氏はインタビューで「面白いのは、田舎に行って森だけ撮っても全然ミニチュアっぽくならないんですよ。でもそこに小屋でもなんでも、人工物がひとつあるだけでミニチュアっぽくなる。」と語っており、確かに彼の写真を見るとそれは確認できる。
 これに対してOlivo Barbieriの作品には、ただ森だけを写している写真も存在する。そしてこれもミニチュアを撮影しているように見える。
 不思議だ…。


2006年07月16日(日) ウルトラヴァイオレット再び

 今日は昼頃までなんとなくウダウダと過ごす。
 午後はポケモンの映画を見るという子どんぐりを、利府の映画館まで連れて行く。近所の映画館だとクラスの奴と会う危険性が高いので嫌なのだそうだ。
 待っている間、本やCDを見て回るが、規模が小さいのでこれというものは見つからない。しかしイエスの「ラダー」が期間限定で1,500円だったが、このCD持ってたかなぁ…。この時期のイエスについては、なんだか記憶が怪しいぞ。
 本当は待っている間に「日本沈没」を見たかったのだが、微妙に時間がすれていたので諦める。

 とか言いつつ、夜はもう一度「ウルトラヴァイオレット」を観に行く。前回観たコ×ナの設備があまりにも貧弱でスクリーンも小さかったので、まあ賭けてみた訳である。
 結果は観に行って正解だった。ドルビー設備もありスピーカーは一応JBL(コ×ナと比較すると確実に音は良い)、スクリーンもこの前より二周りは大きく、映画に完全にひたり切る事が出来た。

 今回観て気づいたが、実は脚本がかなり良く出来ている。細かいところが良く書かれているのである。ただし、ラストの統合省での一騎打ち以降の部分は流石につらいが…。
 そして意外とガースの存在は大きいのである。「それを俺に言わせるのか」の台詞はかなり重要で、これがないとヴァイオレットは支援者ゼロの状態になって無理がありすぎるのだ。そしてこの台詞の前のやり取りで、ヴァイオレットがなぜここまで完璧な戦闘マシーンになりえたかも見えてくる。
 意外とこの監督は脚本家としても上手いようだ。もちろん作品の主要想定観客レヴェルに合わせて書けるという意味でだ。それをハリウッドではプロと言う。

 まあそんな御託はどうでもいい。とにかく進化GUN=KATAともいえるあの技が大画面で観られればそれで良いのである。
 しかしこうして見ると、カート・ウィマー監督はGUN=KATA撮影の基礎データを集めているのかもしれない。最終的に合理的な武術としてのGUN=KATAを作ろうとしているのではないだろうか。今回の「防御のための挙動」というのは、その一歩だと思ってしまう。
 ただしこの動きが「マトリックス」とまったくちがうのは、「弾丸を避けるのではなく、当たらない位置に動く」という考えに基づいている点だ。これだと統計学的な考えを導入できる(SFは、それが理論として可能性がある事なら何でも取り入れ可能なのである)。ただしその位置予測の事前データを瞬時に収集する方法が、「リベリオン」と「ウルトラヴァイオレット」では違っているが。

 そのうち「クラリック vs ファージ」なんてのを誰か作らないだろうか。漫画でも映像でも構わないが。


2006年07月15日(土) 山形へ行く

 山形へ遊びに行く。
 子どんぐりをさくらんぼ狩りに連れて行きたかったのだが、いろいろと忙しく、しかも先週は日本SF大会である。先週で佐藤錦は終わっているので、現在はナポレオン等が主力となっているらしいのだが、時期の終わりになるとどこへ行って良いのかさっぱり判らず、チャウチャウにSOSを出したのであった。
 という訳で、一家揃ってお出かけ。

 天気は大雨注意報が出ており、実際山形自動車道ではとんでもない雨に降られたが、いつの間にか山形までは二車線になっていたので何の問題もなく1時間かからず到着。チャウチャウと合流する。

 とりあえず寒河江のサクランボ農園に行く事にする。ここはビニールハウス形式なので、雨でも大丈夫なのだそうである。近くの道の駅でJA券を購入して指定場所へ行く。
 行ってみると地面も濡れておらず、また天候のせいか人も少なく、実に快適である。脚立で上の方になっている実を取ると、かなり甘いものも多い。
 ただしいくら食べ放題と入っても、サクランボはそう大量に食べられる物ではない。あくまで雰囲気を楽しむものなのである。そういう意味でも行った甲斐は充分にあったといえる。

 帰りは道の駅でアイスを食べる。ここは売店が二箇所あるが、JA管理の物の方がおいしいのだそうだ。コーンの形も独特で、それに二種類を縦につなげてくれるところが面白い。ついでなので、高いがお土産もいくつか買う。

 昼は山形市内の蕎麦屋に行く。子どんぐりが蕎麦好きだからである。
 この時、チャウチャウの妹さんも来てくれて、俄然賑やかになる。会うのは冨×さんの結婚式以来だが、つい先日のような気になってしまう。しかし上のお子さんがもう二十歳なのだが、どうもそんな実感がない。周囲には、こんな感じで年を感じさせない女性が多いのだな。
 でも年を感じさせないポイントは、やはりバカ話ができるかどうかという部分も大きいだろう。もちろんそれだけではないが。

 午後は子どんぐりのために模型屋などを回る。
 Nゲージのジオラマを置いてある店では、わざわざ動かしてもらったが、いつまでも眺めている子どんぐりだった。どうも鉄道模型のジオラマには興味があるようで、実際ストラクチャーが欲しいなどと言っているが、値段の高さに諦めていたりする。
 しかし某所で「MGC製コルト・ウッズマン・マッチ・ターゲット」の未発火モデルを見つける。12,000円と言う良心的な価格であった。これはかなり欲しいのだが…。
 あとはラジコンを扱っている店で、ラジコンヘリの操縦を航空学校の生徒に教えている店主がいたが、この時使用しているモデルが、サマワに四機持っていって利用されているのと同じだと言う。ちなみに価格は1,150万だとか。娯楽の域を越えているぞっ。

 などとやっているうちに16時も過ぎてしまったので、チャウチャウの母親に挨拶して帰路に着く。いろいろと充実した一日であった事だよなぁ。


2006年07月14日(金) 購入アドヴァイス

 八戸の友人から「デジカメを買いたいが、アドヴァイスが欲しい」と社内メールが来た。
 もちろん大切な友人なので、画素数の必要数、電池の問題、防水防塵、手ぶれ補正等々、とりあえず思いついた必要項目をいくつか挙げて、すぐに連絡する。まあこの辺を押さえておけば外れはないだろうと言うアドヴァイスである。
 ただし最後に「自分で持った感触が大事」だという点も書いておいた。これはカメラという機械にとってかなり重要なファクターなのである。これが悪いとせっかく買ったカメラも長く使えないのである。

 しかしこういう質問が来ると嬉しくなってしまう。なぜならこちらの支店では、私が説明してもその重要性が全く判らない人ばかりなのである。結果、「安ければいい」という実に安直かつ不毛な結論で機材を購入してしまう。
 例えば画素数一つにしても、必要最低限の画素数とそれ以上は不要だと言うラインが、撮影する媒体や印刷する媒体などで決まってくる。

 それを説明すると、八戸での友人はかなりの人が「理解してくれた」のだが、こちらでは全く「理解できない」のである(ちなみに、どちらも同じ説明しかしていない)。
 あげく「プロの店員に聞くからいい」等とたわけた事を言う。残念ながら現状では、そのプロよりも私たち消費者の方が詳しいのだ。電気店で店員の説明など聞いても、ツッコミどころ満載で、実は何の役にも立たない。結局プロというものが、販売側に存在しないのである。
 それがまるで判らない人との会話は、疲れるだけだし時間の無駄だ…。

 ま、それはともかく。
 少しずつだが、「日本沈没 第二部」を読み始める。
 まだ1/5程度だが、思っていたより読みやすく、また面白い。ただしスケールの大きさを予感させるものが、今の段階ではまだ感じられない。これからどういう展開になっていくのか、楽しみと不安の両方があるのだった。


2006年07月13日(木) さよなら日本、ジュピター沈没

 日本SF大会の余韻もだんだんと沈静化してきた、のか?
 色々な人がアフター・レポートを書いているが、当然全部読むだけの時間はない。これからは個人的なメールをあちこちに出していかなければならないのだ。

 昼休みにようやく「日本沈没」第二部をゲット。ハードカヴァーである。
 だが昔の「日本沈没」は、最初が光文社のカッパノベルス上下巻、以後は文庫のみでハードカヴァーは存在しない。これでは同じサイズの本を並べて置くという楽しみ方が出来ないではないか。
 そう言えば「戦闘妖精雪風」も最初は文庫で、「グッドラック 戦闘妖精雪風」がハードカヴァーになったため、これまた同じサイズで並べると言うことが出来ない。こういうパターンは止めてほしいものだ。

 ちなみに今回、松島で「小松左京 vs 樋口真嗣」の対談を見てしまった以上、今回の「日本沈没」は、それがどういう内容であっても観に行かなければならないだろう。その辺はファンとしての義務である。
 少なくとも樋口監督作品なので映像的にはある程度安心できるため、「さ×な×ジ×ピ×ー」の二の舞にはならないだろうと思われる。問題はストーリーだな。

 ただリメイク版は題名で別作品だと判るように出来なかったのだろうか。これ以降、「映画版『日本沈没』」と書かれた場合にどちらの事を言っているのか、すぐには判別できないではないか。こういうのは時が経つほど紛らわしくなっていくのである。

 ところで「日本沈没」といえば、菅田とDATECONかなんかで会った時、なにかの弾みで「さよなら日本、またきてジュピター」と言ったらやたらと受けて、彼は一人で笑い転げていた。これは私だけの懐かしい思い出である。


2006年07月12日(水) シド他界

 朝、会社でメール・チェックをするためにネットを除くと、妙にフロイドやシド・バレットの名前がある。すぐにピンと来たが、シド・バレットが他界したそうだ。
 彼は言わずとしれたピンク・フロイドの初期メンバーであり、中心になっていた人物である(でもシドと書くと、UFOのSIDを連想してしまう)。
 しかしまだ生きていたのかと驚く。精神を病んでフロイドから脱退したので、40前には絶対死ぬと思っていたのだが、享年60歳とは、随分と長生きしたものだと思う。どういう生活環境だったかは判らないが、色々な人から慕われていたので、多分に幸せだったのではないだろうか。
 近いうちに追悼ライヴが行われる事は間違いない。

 ところで、先日の日本SF大会でも言っていたが、「日本沈没」の第二部が出版されたらしい。帰りに近所の本屋を覗いたが当然置いていない。
 しかし本当に第二部なのだろうか。それだけのバック・データを集められたのだろうか。
 どうせ買うのだから心配しても仕方がないのではあるが、最近刊行される、過去の名作の歳月が経過した続編はつまらない作品が多いので、不安ではある。特に国際社会を扱う内容なので、一歩間違うと物笑いの種になりかねないのだ。
 小松左京だから、それなりの内容だとは思うが、いずれにせよ早く読みたいものだ。


2006年07月11日(火) 祭りの後、始末

 なかなか頭が切り替わらない、というより精神的に遊びモードになったままなのだ。
 そんな今日は、午前中がCADの研修である。課題があまり複雑でもなくそこそこにこなせる内容だったので助かった。

 昼に少しずれ込んだので、会社の近所にある定食屋で昼食。
 しかし店に入ると「お帰りなさい」、食べ終わって会計を済ませると「行ってらっしゃい」って…。いや、「行ってらっしゃい」はまだ判る。みんないかにも勤め人だし、昼が終われば仕事なのだ。これはそれほど変な感じはしない。でも入る時の「お帰りなさい」には抵抗がある。
 やはり流行りのメイド喫茶の真似なのだろうか。でも定食屋でそれは似合わないぞ。

 メイド喫茶と言えば、SF大会の各種表彰式の時、小谷真理さんたちが主催する表彰では小谷さん本人がメイド・コスプレをしていた。ただしジャパニーズ・オールド・メイド、すなわち割烹着である。ご本人は「日本のメイド服といったら、年齢的にもこれでしょう」と言っていたが、これには受けてしまった。
 ちょっとしたアイデアだよなぁ。

 夜は日記をアップして、色々な人にメールを出して…、あああ、追いつかない〜。
 なんだか本来出さなければいけない人にメールを出していないような気がする。ここ数日の情報処理量が飛躍的に増大しているので、なかなか頭がついていかなかったりするのだ。
 軌道に乗るまで一週間はかかりそうだ。


2006年07月10日(月) 少しだけ余裕

 多分ほぼ徹夜という状態になるだろうと見越して、午前中は休み。前の部署にいたら絶対に休めなかっただろうから、内部異動は本当に助かっている。
 しかし社会復帰はなかなか大変だ。思考回路が切り替わらないのである。しかもそれが通じないと判っているだけに厄介なのだ。

 さて、東京へ出張した人に頼んで、ひよこサブレを買ってきてもらう。
 実はこれ、子どんぐりが大好きなのだが、帰宅して手渡した時に口元が一瞬緩んだのを見逃さなかったのだった。しかしなんでそんなに好きなんだろう。確かにおいしい事は間違いないのだが、不思議だ。
 まあ、元々はおばあちゃんからもらった鳩サブレが気にいっていたのだが、味はほとんど同じで、むしろ簡単に買えるために、なんとなくひよこサブレを食する事の方が多い。

 ここ一年間では、東京に遊びに行った時に買って(秋葉原の交通博物館で遊んできたのだ)、修学旅行で買って、そして今日である。やっぱり異様に好きなのであろう。

 あれ、中心街のデパートで鳩サブレって売っていたような気もするぞ。


2006年07月09日(日) 日本SF大会2日目

 日本SF大会も2日目に突入。って言うか、どこが区切りだか不明ではある。

 結局朝は5:00頃に布団に入ったが、7:00前に起きて企画部屋を片づけに行く。
 だが荷物がきれいに片付いて何もないので、驚いてしまう。スタッフを探して彷徨う内にいわさきさんと会い事情を知る。荷物を本当は6時前に片づけなければならなかったらしく、仕方なく部屋にいる人でタムの車に押し込んだのだそうだ。これは申し訳なかったと思う。

 ただこれについては事前にキチンとしたアナウンスが欲しかったところだ。知ってれば誰だって片づけるのである。どうも今回のスタッフは、そういうちょっとした配慮が足りないように思う(暗黒星雲賞のタイムスケジュールもその一つだなぁ)。まあ東京という遠距離のスタッフがメインでやっていたせいもあるのだろうが、やはり今後の課題であろう。
 もちろんこれは、頑張ってくれたのを充分認めた上での苦言だ。

 クロージングを見る予定だったが、荷物の移動や行方不明の佐々木を探したりしているうちに(携帯まで行方不明になったが、実は鞄の中に入っていたのだそうだ)ほぼ終わっていた。まあその後の「小松左京 vs 樋口真嗣」という対談を見るのがメインなので別にいいが。
 そもそもクロージングなどは公民館へ移動するのだが、ホテルの向かいなのに信号を渡れと遠回りを強要される。まあ事故防止の為には仕方がないが、やはり面倒である。ちなみにちゃんと横断歩道を渡らないと警備班長の呪いがあるそうだが、それよりはESIFCONでの「キティの呪い」の方が怖いと思うぞ。

 ま、それはともかく、対談開始まで30分ほど待機。この時点でいわさき、菅野、佐々木組は撤収していたので、哲子さんとダベリング。あっという間に時間が経つ。

 そして待望の対談である。しかし小松左京が舞台の袖から階段を上るのに二人掛かりで手伝っていたのにはハラハラしてしまった。これはかなり足腰が弱っている。そして話し方もちょっとたどたどしくなっていて、今後がちょっと心配になる。

 でも一旦話し始めると、やはり話す内容は往年の小松左京だった。新しい事に対する好奇心はそのままだし、なによりバカ話が昔のままだ。
 河崎監督と「日本以外全部沈没」の映画化の話をした時に、小松左京は田所博士の役をやりたいと申し出たそうだ。そして原作では箱根の老人が孫に「見せてくれんか」といって裸になってもらい「誰とでもいい、子供をたくさん産んで日本人の血を残せ」と言う泣かせるシーンのパロディをやりたがったとの事だ。
 これは件の女性を呼んで「見てくれんか」と言っていきなり前をはだけるという物だ。流石に後で冷静に考え、止める事にしたというが、つまりは本気でやりたがっていたという事になる。

 そういうシモネタ好きの人なので、孫にも3歳くらいからいろいろとヤバイ話をしていて奥さんに怒られたそうで、これは確かにヤバイと思って「宇宙人のしゅくだい」のようなジュヴナイルを書いたのだそうである。
 ちなみにこの本、昨日まこさんちの遊君がサインをもらっていた。羨ましいぞっ。

 対する樋口監督は、色々とこだわったシーンやヤヴァイ話を披露する。
 一番ヤヴァイのは、撮影時にあまりに寄せすぎてヘリのローターが限界値を越えて異常接近、実際に重なってしまったシーンだろう。確かに日本の航空法上、首が5個は飛ぶというのもあながちウソではない。ただし望遠レンズの圧縮効果でそう見えるだけだと言いはれば、まあごまかせない事もないだろう。
 あと生頼範義氏のポスターは、修正依頼が間に合わなかったが破壊されるのは別の町であるとの事だが、この手の話はスケジュール上仕方がないと言える。

 ただ問題なのは、「『しんかい』の名が使えず『わだつみ』に書き換えた」「深海掘削機のドリルは、三点保持のアクチュエーターを動かすと角度が変えられ、領海外の掘削が可能となる」「年寄りがラストでほっとしていた」という台詞と今までの情報からすると、樋口監督は日本を沈めない可能性がある。
 というか、これらの情報からすると沈む方がおかしいくらいだと思ってしまう。

 映像に関して、この人は非常にこだわって作る人なので、普通の人なら気がつかないような部分にこだわった撮影をしている。だからメイキングは本当に参考になるし、例えば「修羅雪姫」のオーディオ・コメンタリーなどはとても役に立つ。やはり「日本沈没」は観に行くしかないな。

 ところでこれ「にほん」なのか「にっぽん」なのか、悩んでしまう。1973年版は「にっぽん」だったはずなのだが、今回は「にほん」と読んでいる。小説としてはどちらが正しいのだろう。

 終了後、哲子さんと分かれ、我々はまこさんを送って空港でお茶会をする事にした。KCも来るとの事。車中では蛸井さんとおしゃべり。
 結局空港で佐々木とも会い、まこさん一家、タム、KC、蛸井さんと総勢8人の宴会、もといお茶会となった。最後まで楽しい一日だった。

 そして夜は流石にヘロヘロで日記のアップは出来ず、22時に床についた。明日は午前中休みを取っていて正解だったろう。
 こうして今年最大のイヴェントは終了した。いろいろと動いてくれた関係諸氏に感謝したい。心残りだったのは、私自身忙しすぎてなんの準備も出来なかった点だ。本当に色々な意味でチャンスだったのだが、結局そういう星のめぐり合わせだったのだろう。
 でもとても楽しかったから、よしとしよう。


2006年07月08日(土) 日本SF大会 in 松島

 今日は東北初の日本SF大会が松島で開催である。
 夜行バスで来るという菅野さんとは、9:00に合流。本当はもっと早くしたかったが、色々と用事もあったので遅くなってしまった。そして10:00にいわさきさん到着。いろいろと買い物、12:00くらいまでかかる。

 結局松島へは13:00を回った頃に到着。チェック・イン(と言うのか?)を済ませてまずは部屋へ、と3人別々に移動したのだが、3人とも部屋を探してさまよう。三沢の小牧温泉程ではないが、増築した建物独特の判りにくい構造だ。火災が起きたら多分焼け死ぬな、などと思う。

 オープニングは向かいの公民館で行われていたのだが、こちらは企画部屋の準備に入る。タムやまこさん、たこいさんや哲子さん、佐々木などが部屋に来たので、着々と準備は進む。
 企画第一弾として15:00からDATECONなどの映像をかける(DVD化したKCに感謝〜)。まこさんの解説付きなので、流石に面白い。しかし色々と思い出したりしたが、モナコンの記録が全くないという事が判明する。私は参加しているのだが、まだカメラを持っていない頃なので、手元に記録はないのである。ただしどこかでストーム・トルーパーの案内係の写真を見た記憶があるので、誰かは撮っていたはずで、とにかく機会がある毎にこういう記録を集める努力はした方が良さそうだ。正式な記録があってこそ、捏造も楽しくなるのだ。
 ちなみに今回の格言は「歴史は捏造される」である。

 しかし哲子さんとは、DATECONなどで同じ場所にはいたのだが、話をした記憶がない。という事でお互い初顔合わせ&初生挨拶である。翌日も色々と話をしたが、やはりこういう知的レヴェルの高い人と話すのは楽しい。

 その後目玉の「バイオレンス・ノベル・ポーカー」を始める。
 私もやるのは20年ぶり位になるが、やはりやり始めると楽しい。というか、だんだんと楽しくなってくるのである。ただしあまり長く続けると思考能力が落ちてくるので(年のせいか?)、続けてやるのは60分位がちょうど良さそうだ。 
 しかし始めて早々に、これは傑作ではないかというタイトルが続出する。やはり平均年齢が高いと、創造力は弱くなるが捏造力は増すのである。

 なおこの時、実行委員長の七理さんが挨拶に来た。緑のロングヘアをつけた、なかなか派手な格好である。少し話をした感じでは、やはりSF者という感じがする。いや、それがどういう物かと問われると答えに窮するが。

 少し抜け出て、ディーラーズ・ルームで買い物。小松左京マガジン創刊号と2号、最新の22号を買う。最初の数号は全く同じ表紙で見分けがつかないが、以後は表紙が毎回変わり、22号は和田誠である。やはり力はあった方がいいのだなぁ。ちなみに創刊号を買ったら、倉庫から出してきた甲斐があったと言われる。良かったね。
 ついでに開田裕治の同人誌も買う。宇宙船に載せていたものをまとめた物で、宇宙船自体は全巻持っているが、この方が読みやすくて良いのでつい買ってしまう。これで5,000円程消えてしまう(ちょっとヤバイ)。

 なんだかんだであっという間に19:30になったので夕食会場へ。
 立食形式のパーティなので、動きやすいのは確かだ。ここでまこさんが巽・小谷夫妻へ会わせてくれた。クリムゾンの時に会い損なったので、ようやくお会いできた訳である。小谷さんが「どういう人かと思っていたけど、優しそうな感じですね」と言う。巽さんもまこさんより年下かと思ったという。まあそんなものかもしれない。
 しかしある程度顔を知らないと、こういう会場で人はなかなか見つけられない。これは今後の課題だが、こう人が多いと、良く見えない身としては結構つらいのである。
 
 夕食後、秋田のホンコンへ挨拶。ただし、ここはアナウンサーだった鈴木陽悦氏が議員になっている。ちょっと雰囲気として気になったので、今のところ少し距離は保っていた方が良いかな、といわさきさんと話をする。ただし日本SF大会を秋田で開催しようという動きもあるらしいので、場合によっては協力する可能性もあるが、やはり雰囲気次第だ。
 というのも、どうも議員が絡む事には抵抗があるためで、議員というものはタダで何かをするはずがないのだ。そもそも第一線で活動していたら、そんな余裕はないのである。これは偏見ではない。

 いわさきさんと23:30から「デンキネコ」上映会に行く。
 その前に「猿の器」が上映されるが、これは本来上映する予定ではなかったようだ。操作しているPCの都合で何度やっても出てしまい、全員の拍手で仕方なく公開されてしまった。しかしかなり面白いところに目をつけた作品だ。
 画面は全て「猿の惑星」で、コーネリアスが「千代吉さんではないですか」 と尋ねるとチャールトン・ヘストンが檻の中で、「ううっ、そんな人、知らねぇ」、重ねてコーネリアスが「千代吉さんですね」と尋ねると、「違うっ、うわぁー、うわぁー、違う、うわぁー」と号泣、画面は一転して、砂丘で地面を叩くチャールトン・ヘストンがさらに「ううっ、うわぁー、うわぁー…」と号泣する。ただそれだけなのだが、会場は爆笑だった。もちろん音声は「砂の器」から、今西(丹波哲郎)が診療所で本浦千代吉(加藤嘉)と会う場面である。
 デンキネコは画面の質は素晴らしいが、ストーリーとしてはちょっと冗長である。もう少し短くすればテンポも良くなり見やすくなりそうである。

 その間にも「バイオレンス・ノベル・ポーカー」は延々と続いて、またきくまこさんの脱力クイズも好評のうちに終わったそうだ。

 企画部屋の「岡部いさく氏と語る」には行きたかったが、あいにく「プログレッシヴ・ロックの部屋」と重なっていたので諦める。もっとも直前の枠で「SF軍事講座」があってそちらも参加したかったが、「デンキネコ」を見てしまったし…。まあ見たいものは重なるものだ。

 という訳で、25:30から「プログレッシブ・ロックの部屋」へ行く。
 ただ直前の企画の「SF軍事講座」終了直後で岡部いさく氏が撤収支度をしていたが、「バジャー」のアルバムを見て懐かしいなどと言っているのを私は聞き逃さなかった。これを知っているあんたって何者、というアルバムである。ちょっと聞いたところ、「後楽園のELPを見たし、ELPは大好きだった」とか。あの年代で関東圏に住んでいれば意外と多いのかも知れないが、ひそかにプログレ好きなのかも知れない。

 そしてまこさんと巽さんを中心に、25:30から始まる。両脇の人は誰だったのだろう。
 まずはクリムゾンのカヴァーからだが、とりあえず西城英樹や高嶋兄などの比較的メジャーどころから、と言っても10曲ぐらいかかってしまうあたり、音楽界にはひそかにクリムゾン・フリークも多いのだろう。なにせキャンディーズのファイナル・コンサートの時にも間奏でかかっていたくらいなのだから。

 意外だったのは、ムーンライト・シャドウのカヴァーが多いという事実だった。そんなにこの曲は魅力的なのだろうか。そもそもマイク・オールドフィールドのこの時期は明らかにプログレではない。でも、一部で彼は「チューブラー・ベルズ」で終わっている、という意見もあったが、やはりそれは呪文までを聞いてから言って欲しいものだ。もっともこれに関する考察は長くなるから割愛する。
 イタリアン・ロックについての目新しい情報はなかった。まあ深入りするとキリのない世界なので、妥当なラインだろう。

 気がつくと28:30で、結局約3時間もいた訳である。でも長く感じなかったなぁ。
 以降は明日の日記に続く。


2006年07月07日(金) やわらか戦車の商品化

 全国的に七夕である。

 会社の準社員の女性にミッシェル・ポルナレフの2000年のライヴを貸す。もともと彼のファンで「カーマ・スートラ」まで持っているというから筋金入りだ。でも「シェリーにくちづけ」のレゲエ・ヴァージョンでどんな反応を示すだろう。それが楽しみだ。

 夜はえりたさんと会って、ずんこん用景品を受け取る。そのうちひとつは佐々木宛だそうだ。

 帰宅後、いよいよ「やわらか戦車」の商品化が始まると判明。
 これだけヒットしているのだから当然企業が目をつけるのは判るが、安易だしそもそも企業としては無能だからネットに飛びつくのだと思ってしまうが、やはり欲しいアイテムではあるので、えりたさんにメールで「やわらか戦車」がゲーセンに出てもし取れそうなら取って欲しいと依頼する。
 我ながら安直な奴だと思うが、こういうのは上手い人に任せるのが一番なのだ。


2006年07月06日(木) ずんこん近し

 昨夜はチャウチャウと連絡をとる。
 色々と情報交換して、近いうちにKCなどと宴会計画がある事を教えておく。やはりノンビリと楽しむためにはどこかに泊り込む必要がある。だから安くて楽しめる大沢温泉などに泊り込むのがベストなのだ。
 あとはずんこんの次の休みに、山形へ行く計画を立てる。

 今日はESIFCONの年表と捏造について、A4二枚にまとめる。ずんこん用にはこれで手一杯である。他のアフターレポートなどは、作ってもコピーする時間が全然ないのだ。残念也。
 しかしESIFCONの資料を入れたMOにキズがついて、読み取りが出来なくなった。これは痛い。

 ところで昨日はテポドン祭りで、スペース・シャトルの打ち上げネタが全然ニュースになっていない。新聞も片隅に小さく載せている程度だ。もし失敗していたらどういう扱いになったのだろう、と妙な心配をしてしまう。


2006年07月05日(水) 売れるかテポドン

 北朝鮮がミサイルを飛ばしたという事で、各メディアはお祭り騒ぎである。

 だが別に大騒ぎするような事でもなかろう。原油が足りずに外貨を稼ぎたい北朝鮮と、弾道ミサイルでアメリカに睨みを効かせたいイランで商談が成立していたのは公然の秘密だったし、この時の成立条件が「目標への確実な到達」なのだから、周囲から散々止めろと言われていようが北朝鮮はイヤでも飛ばさざるをえないと判っていたのだ。
 今回に限って言えば、あくまでも商談のデモンストレーションでしかないのだ。
 だからこそ各国とも協力して、万が一に備えた迎撃体制だけはとっていたのである。今回は必ず飛ばすと判っていたからだ(どこに飛ぶか判らないというのも、実に恐ろしいミサイルである)。

 北朝鮮にとって最大の味方である中国は、アメリカからの圧力で原油の無償提供を減らしているのだが、そもそも一昨年の竜川駅構内大爆発事件で原油輸送の鉄道が完全にストップしている。これは現在の北朝鮮にとっては唯一の原油移送ルートなのである(この鉄道の先に、北朝鮮唯一の原油精製工場がある)。
 他のルートでは現金決済でなければガソリン等が買えないのだが、お得意の偽札であるスーパーKはどの国も警戒して大量には使えず、まして高純度の国家生産ヘロインなども簡単には売買できない。こうなるとイランになんとしてもミサイルを売りつけたいのである。

 現在は独裁国家であっても経済原理で動いているのであり、戦争もその一貫でしかないのが現実なのである。


2006年07月04日(火) CADって面白いぞ

 今日から完全に新しい部署での仕事となる。
 とは言え、イレギュラーな部分のカヴァーはもうしばらくはしなければならないだろうが、少なくとも前の上司の顔を見る時間が、多くても一日数十分で済むのは単純に嬉しい。本当にせいせいする。
 いずれ帰宅時間は前より少しは早くなるが、とにかく精神的に楽になったのが最大の利点だ。
 でもこれから覚える事が山ほどある。CADソフトを覚えて使いこなすのはもちろん、営業以上に商品知識が必要なので常に新しいものを覚えていかなければならないのだ。ま、それでも前の部署にいるより100億倍はましだと言える。

 そして今日は、CADの研修で半日出かける。
 これから週に一回ずつ、計4回の研修である。今日は簡単だったが、来週から難しくなっていくそうだ。一部難しい宿題も出たが、これは会社で片づけるのだ。なにせCADソフトの入ったPCでないと出来ないのだから、当然である。

 しかしCADというのは面白い。平面図を書けば、後は自動的に立体図を起こすし、その図面はマウスでぐりんぐりんと回転する。こんなのがあっという間に出来てしまうのだ。
 もっとも練習用の簡単な図面なのであっという間なのだが、やはり図面を書く大変さを知っている身としては、驚異的な面白さだと感じる。もっとも仕事でやるのだから、そうそうヘラヘラしてはいられないが。

 でもこんなのでスカイダイバーとかウルトラホーク1号なんかが作れたら、さぞかし楽しい事だろう。技量のある人がハマるのが、とても良く判った一日であった。


2006年07月03日(月) 日本ふるさと沈没

 先日買った「日本ふるさと沈没」だが、予想通り急場しのぎの感が強い。作家のふるさとと言う制限があるから仕方がないが、もう少しネタとして取り上げて欲しい町はたくさんあるのだが。
 ちなみに仙台がないのは、やはり対レギオンの事件で壊滅したからなのだろう。

 それでも皆それなりのクオリティを保っているのは流石と言える。私としては安永航一郎氏の作品が非常に気に入った。この本の中ではベストと言ってもいいかもしれない。
 あさりよしとお氏の「プレート・テクニクス理論」にも笑ったが、あの状況ではむしろナカミチの世界最初にして最後、文字通りの空前絶後メカ、ナカミチ・オート・リヴァース・カセットデッキのネタにして欲しかった。あれなら状況がまったく同じなのである。でもテクニクス以上にマイナーすぎるネタなのは確かだ。
 今時、ヘッドではなくカセットが180度ターンするオート・リヴァース・システムのカセットデッキがあったなんて、誰も信じてくれないだろう。現物を見た私でさえ、何の意味があるのか、今ひとつ理解できなかったくらいだ。
 ま、オーディオの世界とはそうしたものだ。

 そしてこの「日本ふるさと沈没」の一部はそのまま新雑誌「リュウ」に連載されるらしい。卑怯である。
 でも安永航一郎氏の連載が始まるというし、立喰師列伝の番外編がDVDで付くとなっては買うしかあるまい。なにせ、「キツネコロッケのお銀」のその後が描かれるのだというのだから、見逃す訳にはいかない。
 想像通りなら、お銀はパレスチナに渡るはずなのだが、それでどうケリをつけるつもりなのか非常に興味がある。
 結局、楽しみなのである。


2006年07月02日(日) これも逃避行動か?

 久々の床屋。
 油断すると数ヶ月行かないから、髪を切りたいと一瞬でも思ったら行くようにしている。幸い雨足が強く、ガラガラですぐに終わったのだった。

 この時あまりにヒマだったのか、近所のおばあさんが来て話し込んでいたのだが(この床屋は家族4人でやっている)、「子宮癌から転移して乳癌にまでなったのに、入院を拒否されてねぇ」等と言っている。そんな酷い病院があるのか、と思って聞いていたら、「とにかく手術してくれと頼んだらようやくやってくれる事になったんですよ。でも手術中はちゃんと押さえておいてくれないと噛み付いて困るって…」。へ? 噛み付く? 
 ここに至ってようやく、犬の話だと気がついたのだった。

 そろそろずんこんに向けて、原稿を作らないといけない。少なくともESIFCONの歴史と、判る範囲でのあらすじは作りたいのだが、物理的な絶対時間が足りない。かなりやばい。

 で、音楽など聴きながら、と思ったがついいつものくせでYOU TUBEを見てしまう。
 今日は「ドリーム・シアター」の流れから「リキッド・テンション・エクスペリメント」の録音風景という、実にとんでもないものを見てしまう。ただしマイク・ポートノイのドラムがメインだ、当然だが。
 その他に「マイク・オールドフィールド」も色々見てしまう。
 こちらは「チューブラー・ベルズ2」から、「センチネル」のプロモというのは初めて見たが、かなりシュールな映像だ。一瞬モンテイ・パイソンを連想したが、多分これは意図的な物だろう。マイク本人がモンティ・パイソン、特にジョン・クリーズの熱烈なファンなのだから。あるいは「エリナー・リグビー」を意識したのかもしれない。

 しかしここには日本の映像も流れているが、「Mike Oldfield Etude」に「マイク オールドフィールド エチュード」という振り仮名がついている映像があった。送り仮名という実に時代遅れの手法まで使って、よりによって一番つまらない時期の曲を流すとは、どこの放送局なのだろう。
 でもこんなつまらない時期の曲を流すというのも、現在となっては貴重な映像になったといえるから、意味はあるのかもしれない。でも誰もそんな先の事など考えていた訳ではないだろうから、まさに怪我の功名だ。

 そして、こんな事をしている余裕はないのだが…。


2006年07月01日(土) ビートルズのアルバム

 今日もお仕事。本当はやる事がたくさんあって、出たくはないのだが。

 終わってすぐにタイヤ交換に行く。今回は金もないのでダンロップのルマン703である。レグノのGR-8000にしたかったが、「ずんこん」があったので諦めたのだった(なんと参加費は、昨日納めていたりする)。
 そしてその後、KC宅までDVD-Rを引き取りに行く。帰りは雨が降っていたが、この状況、スピードでタイヤも鳴らずに短距離でキレイに止まる。流石は新品だけの事はあると感心。いつまでもつかなぁ…。

 帰宅すると、チャウチャウからさくらんぼが届いていた。毎年毎年ありがたい事である。
 そして、たがみさんからESIFCONの年表が届く。この結果についてはさかい氏から、88年の開催地に異論があるとの事だ。もうここまで記録が散逸してしまうと記憶だけではどうしようもないのだが、様々なバックグラウンドがあって100%違うと言い切れないところが記憶の怖いところでもある。まあなんとか形にはしよう。

 ところで、白亜森さんのリンク先で、最近集計したビートルズのアルバム順位について結果が載っていた。
 比較的若い年代からも集めたようなので、あまり偏りがなくなった結果になっているといえるかもしれないが、やはりアルバムとしてみるか曲単位で見るかでいくらでも順位が変わるはずなのである。

 ちなみに結果は以下のとおり(%は獲得率)。

  1位 アビイ・ロード 18 %
  2位 ラバー・ソウル 14 %
  3位 ザ・ビートルズ 13 %
  4位 リボルバー 12 %
  5位 サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド 11 %
  6位 レット・イット・ビー 7 %
  7位 プリーズ・プリーズ・ミー 7 %
  8位 ハード・デイズ・ナイト 7 %
  9位 マジカル・ミステリー・ツアー 4 %
  10位 ウィズ・ザ・ビートルズ 3 %
  11位 4人はアイドル 2 %
  12位 ビートルズ・フォー・セール 2 %
  13位 イエロー・サブマリン 1 %

 1位から5位までは意外と妥当な結果であろう。1位は当然だが5位のサージェント・ペパーズは特に若い世代は知識として投票しているのではないかという疑問も湧くし、4〜50代も好き嫌いではなく当時の評価で投票している可能性もあるが、それでもこの順位については特に不満はない。

 問題は6位のレット・イット・ビーだ。これは曲自体は名曲が多いが、アルバムとしてはメチャクチャで、本当にまとまりがないのである。その後のアビイ・ロードが傑作なだけに、なおさら酷さが明白になる。
 当時から私は、アルバムとして見た場合に大嫌いだった。高い金を出して買ったアルバムなのだ、一曲一曲がいいだけではアルバムとしての意味がないし、そもそもこれを発表した時点でのビートルズは、アイドルではなくまともなミュージシャンの集団だったのである。それがこんなアルバムでは呆れてしまうのも当然だろう。
 全アルバムの中でも、まとまりという点では最低だと言っても良い。それほどに酷いアルバムなのだ。


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