雑記帳

2003年02月28日(金) 青猫の街 (ネット)

青猫の街  涼元悠一著 新潮社 1998/12/20

友人Aが失踪した。 部屋には初期化されたPC9801VMが一台のこされていただけだった。 アングラサイトに出入りしていたようだ。 青猫暗号とは? Aは東京湾に沈んでると噂がひろがっていた。 

横書きで読みにくいと思ったが、 URLやメアドなどがでてきて 納得。 草の根BBSなど古い電脳界がでてきて、その面ではおもしろかった。 
ファンタジーノベル大賞受賞作であるが、なぜファンタジー????どこが??? という感覚。 

評価 △



2003年02月27日(木) リレキショ (青春)

リレキショ 中村航著 河出書房新社 2002/12/10

履歴書を書く。 なりたいものが現れてくる。「好きに書けばいいのよ。良でいくならね」 僕をひろってくれた姉がそういった。 新しい自分をつくって、 半沢良ができた。 僕の新しい生活。 バイトをしながらの出会い。 

なんでも拾う姉。 拾われた僕。 素直によめた。

評価 ○



2003年02月26日(水) クレシェンド (言霊)

クレシェンド 竹本健治著 角川書店 2003/1/30

ゲーム制作会社で働いてる矢木沢は地下で激しい恐怖を感じ記憶をなくした。 百鬼夜行の幻覚をみ、徐々に目に見えない原理言霊にとりつかれながらも 自分をとりもどそうとあがく。

連載されていた作品。 後半紙面をうめつくす文字群が 読みにくい。 特にp356・357は 眺めて作者の狙いがわかる。

評価 △



2003年02月25日(火) 街の灯  (お嬢様)

街の灯 北村薫著 文芸春秋 2003/1/30

昭和初期 女子学習院へ通う花村英子が 運転手の別宮と身近で起こった事件を解決していく。
 虚栄の市 自分を埋葬した男
 銀座八丁 暗号
 街の灯  蛇をみてショック死

北村らしい作品。 

小道具のほうが気になった。 虚栄の市(ウィリアム・メ−クピ−ス・サッカリ 岩波文庫) DVDも出ている模様。 

評価 △ 



2003年02月24日(月) 砦なき者 (2時間ドラマ)

砦なき者  野沢尚著 講談社 2002/1/18

第一章 殺されたい女    「私を殺した男を捕まえて欲しいんです」
               ・・・テレビの可能性 弱点は?
第二章 独占インタビュー  幼女行方不明
               ・・・いつか対峙したい
第三章 降臨        朴訥とした好青年が リーダーに
               ・・・対決
第四章 Fの戒律      神に

すぐ映像化できそうな作品。 このなかでヒールが村上春樹を読んで午後をすごすという描写あったが、 妙に納得。

評価 △



2003年02月23日(日) 新まい先生は学園のアイドル(児童書)

新まい先生は学園のアイドル  山本文緒著  ポプラ社 1991/8

だいすきな親戚のおにいちゃんが 私の担任になったの。 もううれしくてみんなに自慢しちゃった。 それなのに・・・男子のいたずら(カエル)にびっくりしてじんましんでおやすみしちゃうし、 すききらいアンケートとって大騒ぎのもとつくるし、 一生懸命なのはわかるけどどこかずれてるの。 おにいちゃん!!しっかりして!!

小学生ようの漫画原作にぴったりのかわいらしい話し。 道徳的なのが鼻につくがまぁこんなもんでしょう。

評価 △



2003年02月22日(土) 我輩は施主である (コメディ)

我輩は施主である 赤瀬川原平著 読売新聞社 1997/8/7

家をつくろうと決心したA瀬川。 土地探しから、F森教授への設計依頼、材料調達、土饅頭作り、ニラを植え、披露、住民となるまで追った作品。

F森とは建築探偵藤森照信氏であり、自宅屋根にたんぽぽをうえた タンポポハウスで有名な人物である。 このA瀬川邸(通称ニラハウス)は 実際に赤瀬川邸として存在しており、第29回日本芸術大賞を受賞している。 藤森氏もかなり本をだしているのでおっかけてもおもしろいかな。

評価 ○



2003年02月21日(金) 深追い (警察短編)

深追い 横山秀夫著 実業之日本社 2002/12/15

三ツ鐘警察署を舞台にした連作短編

深追い  少年時代の淡い想い出の相手が未亡人になった。 
又聞き  人命救助のかげで命をおとした青年。 そのときの真実は?
引き継ぎ どろぼうを捕まえてみれば引退宣言をした男だった。
訳あり  キャリアが女に溺れてるとの内部告発があった。
締め出し 捜査会議に参加するためには壁がある。はいりこもうとしたが・・・
仕返し  息子がいじめられている。
人ごと  小銭だけがはいった財布。持ち主は孤独な老人だった。第一発見者になってもらうために警官の巡回を希望した老人。その終の住みかはマンションの最上階だった。 むせかるばかりの花の香り。 そこで望み通り最期を迎えた。


人ごとの せつなさがよかった。 

評価 ○



2003年02月20日(木) パパとKISS IN THE DARK 他4冊 (ボーイズラブ)

パパとKISS IN THE DARK , パパとLOVING ALL THE NIGHT、パパとUNDER THE MOONLIGHT 南原兼著  白泉社花丸文庫
契約の王様ゲーム、契約のトラブルメイカー 水島忍著 白泉社花丸文庫

パパシリーズ
 15歳の俺ミラは 29歳の父鏡介の甘いささやきで目覚める。 親子でこんなことしてていいのか? やばいよなぁ。 でも俺は世界で一番愛しい人の名前をよびながら腰を振っていた。 (ショタコン、近親相姦(父、義兄)、幼なじみ)

契約シリーズ
 義理堅い性格だとそんをすることを俺は知っている。 男同士だぞまさかこんな命令するんて思わないじゃないか。 一週間奴隷になる契約をしたその甘さを身体で実感することになった。 (同級生)

図書館のリサイクルコーナーにあった。 5冊あわせて40分で読了。擬音を読み飛ばした成果といえよう。 またリサイクルポストにいれてこよう。

評価 ×



2003年02月19日(水) 貴婦人Aの蘇生 (アナ or 穴?)

貴婦人Aの蘇生  小川洋子著  朝日新聞社 2002/2/1

伯父が結婚したロシア女性ユーリ伯母さん。 伯父が北極熊の口の中で 死にいたり、 父が死んだことで 学費のめんどうをみてもらうかわりに、 私が一緒にすむことになった。 伯母は伯父がのこした剥製・毛皮に無秩序にイニシャルをぬいつけていく。 なぜか 『A』を。

タイトルでアナスタシアものだろうということは予想がついた。 
回りの人物固有名詞が仮名のように描写されており、 不可思議なムードをかもしだしていた。 ユーリも仮名 ニコも仮名 オハラは かたかなで表されてる限りただ識別するための名前のようである。

評価 △



2003年02月18日(火) リトル・バイ・リトル (流行物)

リトル・バイ・リトル  島本理生 著  講談社 2003/1/30

芥川賞候補作  あらすじ略

あいません

評価 ×

純文学といわれる分野は読むための旬が短い。 主に受け手の問題ではあるので作品自身に魅力がないというわけではない。 同意同感親和性のあるひとだけがうけるのであろう。



2003年02月17日(月) 美神 (ファムファタール)

美神 小池真理子著  講談社 1997/10/25

阿佐子は美しい少女だった。 僕(18歳)が9歳の阿佐子に惹かれたように、ほかの男を 無意識に籠絡していった。
9歳〜35歳までの 阿佐子の遍歴をえがいた。

・・・・・・・・・・

評価 △



2003年02月16日(日) 借金地獄から抜け出す合法的裏技 (HOWTO)

借金地獄から抜け出す合法的裏技  中島寿一著 二見書房 2003/1/15

主に銀行での借金処理の仕方。 営業権譲渡・競売・給料差し押さえ・負担付き贈与など

裏技ブームにあやかったタイトルである。 



2003年02月15日(土) 緋友禅 (陶子さんシリーズ3)

緋友禅  北森鴻 著  文芸春秋 2003/1/30

狐罠 狐闇 に続く 旗師・冬狐堂 3作目

陶鬼;萩焼 同業者の死
「永遠(とわ)笑み」の少女;はにわ 掘り師もの
緋友禅;ふらり立ち寄った画廊でみつけた緋色の覇者
奇縁円空;円空仏の謎にせまる。

硬質な 話しのすすめかたで よみやすい。 
埴輪で 永遠の笑み  円空仏も笑み 那智シリーズの凶笑面も笑み 作者の好みか?

評価 ○



2003年02月14日(金) ローズマリーの赤ちゃん (誰の子?)

ローズマリーの赤ちゃん アイラ・レヴィン著 ハヤカワ文庫 1972/1/31

ローズマリーとガイは ブラムフォードへ引っ越してきた。 隣人は街娼(テリー)を更正させ養女にした人格者であり、新しい家族をむかえるには格好の環境と思われた。 住居をととのえ幸せな生活をおくっていたが、テリーが墜落死したころから暗雲がたちこめはじめた。 「赤ちゃんの夜」(受精可能日)に眩暈を感じ横になったローズマリーは不思議な夢をみた。 

当初予想していたオカルトグロテスクさはあまりかんじなかった。 前半 伏線をはりながらローズマリーの設定をあますことなく描き、 後半へ続く描写は安心してよめる。 人物をちゃんと描かず事象ばかりをかくホラーが多い中で この作品は好感がもてた。 恐怖をなににかんじるかは個々の経験によるので、主人公に感情移入もしくは違和感を抱かない程度でもついていけるかどうかが ホラーの決め手ではないだろうか。

評価 ○ (饅頭怖い)



2003年02月13日(木) 死の接吻 (なまけもの男)

死の接吻  アイラ・レヴィン著  ハヤカワ文庫 1976/4/30

資産家の娘ドロシィ・エレン・マリオンのロマンス談。 
ドロシィは妊娠していた。それを武器に結婚を男にせまった。 かけおちをくわだてたところ。。。。。
エレンは 妹をおそった悲劇の原因をつかむために探偵のまねごとを始めた。 驚愕の事実を。。。。。
マリオンは 傷ついた心を癒してくれる存在に巡り会った。

三姉妹の恋を軸に話しは進む。 その場をのりこえればそれでいいというなまえけもの男の存在。 ばれないとでもおもってるのか? いくらなんでも考えなしだった。


評価 ○



2003年02月12日(水) 項羽と劉邦 (コミック)

項羽と劉邦1〜4 横山光輝著 潮漫画文庫  

中国物は 壮大でうんちく満載かなり惹かれるジャンルではある。 問題は人名。 一族で似たような名前が多く、また官職によってころころ呼び方がかわるため混乱する。 登場人物も多く(それが話しの幅を広げており魅力ではある)一読しただけでは把握できない。 物語世界へのきっかけとしてコミックからはいった。
横山氏の描き方は脚色がすくなく(と思える)絵柄的にも毒がない。 さっと読み終えた後、 活字での中国世界へ入ろうと思う。

評価 ○



2003年02月11日(火) 示談交渉人裏ファイル  (裏話)

示談交渉人裏ファイル  柳原三佳・浦野道行 著 情報センター出版局 1999/11/9

損害調査員をだまして、保険金詐欺なんかしているヤツは、まだまだいます。
警察の調書なんて、「インチキ」なものが多いと知りながら、それで査定しているわけです。
その被害者が、他にも保険金を請求できるのに、あえて教えない担当者もいるんです。
結局、うるさいヤツにはポンと払って、おとなしい人には最低限の計算をしてるのが現実です。 <あおり文句より

保険調査員をへて、 運送会社の事故係という経歴をもつ 浦野氏の体験をまとめたもの。 「震えるメス」を最近読了してたため、 より興味深かった。(メスは病院での保険請求ミステリ) ここで得た知識を活用しない状況を望みます。

評価 ○



2003年02月10日(月) 子どもたちは泣いたか 〜ナチズムと医学〜

子どもたちは泣いたか ギュンター・シュヴァルベルク著 大月書店 1991/7/12

人体実験のために5歳から12歳の子どもたち20人が人体実験の被験者に選ばれ、ついにはブレンフーザー・ダムで殺された。 そのルポである。

強制収容所にいれられ 親とひきはなされ、人体実験のために他よりは栄養状態よく、最後まで気づかず死へ至った。 ナチスものを読むと苦しくなる。 これは絶対強者が弱者をいたぶる・物としかみないようになるという精神構造への恐れからだろう。

評価 ○



2003年02月09日(日) つめたいセックス (風俗嬢)

つめたいセックス  真中優多 著  新潮社 2002/10/20

男の借金返済のため、風俗へはいった。 イメクラ ヘルス ソープ デリヘル。 いろんな男がとおりすぎていく。 

突き抜けている。 
紹介されているジャンルや タイトルのせいだろうか。 図書館での予約数がすごい。 私小説とうたっているためどんな描写だろうかと 興味をひかれたが、扇情とはほど遠く、 期待して購入したひとには はずれだったね と 声をかけたい。 

評価 △



2003年02月08日(土) 流星たちの宴 (かたゆで)

流星たちの宴 白川道 著  新潮社 1994/9/10

俺のこの十年は、フェリーに乗ることで始まりフェリーを降りることで幕を閉じるのだ。 〜〜 序文より
仕手戦での戦い、敗北。 男を前面にだした作品

天国の階段が かなり甘いロマンスだったので、ずっと手をださなかったが、 読みやすい作品であった。 男を主張するには友情がてっとりばやい。 女性は彩りということで。 

評価 ○



2003年02月07日(金) 鬼族(きぞく)  (ボーダー)

鬼族 鐸木能光著  河出書房新社 2003/1/10

母の腹をつきやぶって赤ん坊が生まれた。 その頭には2つの突起があった。

鬼は何者か?

主人公姉弟が なぎと なみ。 父親が刀鍛冶。 鬼に弥勒もどき。脇には河童。 著者が楽しんでいるのがわかるが、あまりにもストレートである。 河童の活躍がなかったのが残念。

評価 △  



2003年02月06日(木) 椿姫ーニンフォマニアー (壊れ物)

椿姫ーニンフォマニアー  和田はつ子 著  角川書店  2002/12/20

文化人類学助教授の「わたし」は 突然セクハラ容疑をかけられた。 容疑をかけてきた母娘に対してよりも、自身の性にとまどい怒りがこみあげてきた。 過去の苦い記憶がフラッシュバックしてきた。 
彼女が 死んだ。 その心を知るために「わたし」は14年ぶりに行動を開始した。

実体のみえない女性。 なにが彼女をそう形成したのか。 居場所をもとめていたのではないか? 死体はごろごろでてくるが重要性なし。 彩りという程度である。 女性の壊れ具合を描写するのに死体はお手軽すぎる。 

評価 ○



2003年02月05日(水) 黙示の島 (終末もの)

黙示の島 佐藤大輔著 角川書店 2002/8/30

高齢化が叫ばれている日本で ロングライフ(L2)プロジェクトがはじまった。
太平洋の孤島鼎島へ やってきた伊倉は人を殺した過去をもっていた。 そこは楽園であった。 人々は 生き生きとし、子供たちは活発。 島の診療所には閑古鳥がないていた。 女医と めくるめく夜をすごしたあとの 幸福な朝。 悪夢はすでにはじまっていた。 人は2種類にわけられる。 それは 人を○せるか できないか。

if物 
高齢化をくい止めるために、 ○○させるとは。 単純な解決策ではある。 単純ゆえに現実化もしやすい。 特に 男にとっては うれしいことだろう。 

評価 ○



2003年02月04日(火) フロストハート (ホラーもどき)

フロストハート  桐生祐狩著 角川書店 2002/12/25

ときおり見える情景。(斜体)

心臓が石化する病気 フロストハート。 時の流れに干渉するためもっとも強力な石である。 
石コレクター、宗教、臓器移植、権力者。 それぞれの思惑が複雑にからみあい千香子を翻弄する。

臓器移植ものと紹介されているが、まったくちがう。 いろいろ詰め込みすぎでまとまりがない。 前作夏の滴とムードがにている。それがあったひとにはいいかも。

評価 △



2003年02月03日(月) 双樹に赤 鴉の暗  (薬屋シリーズ9)

双樹に赤 鴉の暗  高里椎奈 著 講談社ノベルス 2002/10/5

昔の隠れ家を整理整頓きっちり片づけようと出入りしていた 薬屋3人組。そこへやってきたのは、自信なしの男。 狭い路地にはまってしまい じたばた。 「たすけてあげようか?」 「なんでもするから たすけてくれー」 いったがうんのつき。

もうここまできたら 惰性ですね

評価 △



2003年02月02日(日) 新明解国語辞典 (辞典)

新明解国語辞典  金田一京助 三省堂 1997/11/3 第5版

妙に自己主張のある辞典である。  版によって かなり 記述がちがうらしい。 ぱらぱらぱらぱら めっくては たのしめる。 まだ 「か」しか読んでないが うけたのは。。。

ガード ー下の一杯飲み屋
カール ー人形
貝 (卑)
快挙 神岡観測所でのニュートリノ発見
街娼 パンパン
輝く UFO
掻く 梅毒
隠し ー男 ー女
かくしゃく  ーたる老作家
喀痰 ー禁止
架け橋 古代対馬
影武者 黒幕

など

評価 ◎ 自己主張のはげしさが ぐー♪



2003年02月01日(土) 新解さんの謎 (雑学)

新解さんの謎 赤瀬川

きいてください! この辞書へんなんですよ 夜中にかかってきたSM嬢のTEL。

おおおお へんだへんだ こりゃなんだ?????

新明解国語辞典の入門書として ぐー♪

評価 ○


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