くじら浜
 夢使い







あの夏の日 4   2004年07月30日(金)

台風が去った後に吹き抜ける一辻の風の匂い
濡れた路面に反射する朝陽の強さ
眩しさに目を細め仰いだ空はどこまでも高く
裸足で歩く波打ち際にはたくさんの夢の跡があった。






飛行機雲   2004年07月27日(火)

手のひらいっぱいに水を掬い
思いっきり顔を叩いた。

見上げた空に一本の線が走っていた。






エネルギー   2004年07月21日(水)

山の頂上に小さい山小屋がひとつ建っていた。
入ろうか入るまいか迷ったが、コーヒーを一杯だけ飲むことにした。
小屋のおやじは髭づらで愛想がなく、僕が「コーヒー下さい」と言っても、ちらっとこっちを振り向くだけで、面倒臭そうにヤカンからお湯を注ぎコーヒーをつくってくれた。
小屋には僕と髭づらおやじのふたりだけ・・、おやじは一言も喋らず、沸騰するお湯をただじーと見ているだけで、僕も黙ってコーヒーを飲み干した。

「ごちそうさま、行ってきます」
「行ってらっしゃい」

髭づらのおやじはちょっとだけぎこちなく微笑んだ。

さあ
出発だ。






射す太陽   2004年07月20日(火)

真上から燦燦と
そして見上げると懐かしく
一直線に過去から現在に繋がり
僕は海原に飛んで行った。







入道雲   2004年07月14日(水)

夕方の入道雲が好きだ。
陽を斜めから浴び、
陰影がくっきりした入道雲が好きだ。






午後6時35分の夕陽   2004年07月02日(金)

環七道りを東へ走り
バックミラーに映るオレンジの夕陽
除々に小さくなり
静かに落ちていく
午後6時35分の夕陽





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