「隙 間」

2005年08月31日(水) 話して……

世間話をしている時
いつもと同じ、変わらぬ笑顔
ふと、一人でいる時
影が落ちたような顔に見える
気のせい ならばいい
何が出来る 何も出来ない
聞くことしか 出来ない
聞くことなら 出来る
いつだって どんな時だって……



2005年08月30日(火) 水たまりに映る月

改札を抜けて外に出る。
夜の通り雨がアスファルトを冷ました後で、風がひんやりと足元を通り抜けてゆく。
薄暗い足元で、時折、水を跳ね上げる音を立てる。
気を抜いたらガクガクしそうな膝をこらえて歩く。
家まであと何歩?
いつもの癖で、頭上に月を探す。
雲はまだ厚く、隠れたまま。
水たまりに映る街灯の月を、足で踏み消して回る。
はじけて、またすぐにその姿を現す。
ひとつの月を踏み付けたまま、空を仰ぐ。
本当の月は、まだ姿を現さない……。
やがて諦めて、また家路に向かう。



2005年08月29日(月) 一日……

一日は二十四時間。
睡眠時間を六時間として、残りが十八時間。
通勤時間と仕事で十五時間を差し引いて、残されたのは三時間……。
この三時間を、いつも自分と竹の間でせめぎ合う。
腹が減れば飯を食う。
どちらも無気力な時は、おとなしくしている。
眠れる時間を数えて、その日を終える……。



2005年08月28日(日) 汗だらけの笑顔

昨日、今日(土曜日曜)と原宿で「スーパーよさこい2005」というイベントがやっていた。
浅草サンバカーニバルが土曜にやっていたけれど、こちらは二日間。
東京タワーへ定例出席? するついでに見に行ってみた。
すごい!
感動した!
へたな作り物のドラマや舞台を見るよりも、この感動は別世界のものだった。
「よさこい」とは、平たく言ってしまえば、しゃもじの様な「鳴子」を鳴らしながら音楽に合わせて踊る、飛ぶ、跳ねる。
元は高知県のお祭りで、隣の徳島の「阿波踊り」に対抗? して発生したものらしい。音楽は自由、ただし、一部分に「よさこい節」を取り入れること。それ以外は自由。衣装も自由。「鳴子」も色やデザインは自由。
高知県のみにとどまらず、今や全国規模のイベントになっている。
参加者はまさに、老若男女問わず。チームで踊る、踊る。おばちゃんも、おっさんも、おこちゃまも、男も、女も。
土曜日には高知市長も飛び入りで踊ってたし、ミス高知までPRに来ていた。
でも、そんなことはお構い無し。
振り付けを「マジー」こと真島さん、マツケンサンバの振付師さんにお願いしたところもあったり。
とにかく、日本の「祭り」の粋の良さが渦巻いていた。
小気味よい踊り、掛け声。
原宿中の各ステージで、踊りを披露して回る。本来、よさこいは、前進しながら踊る。だから、舞台の上とストリートでは、また違う踊りを楽しめる。
何より、踊り子達の「汗」!「笑顔」! がまぶしい!
あの笑顔を見せられたら、魅せられてしまう……。
好きな事を、本当に楽しんでやっている時の笑顔。
loop of smile
笑顔を見ていると、こっちまで笑顔になれる。



2005年08月27日(土) 東京タワーは、ほんのり優しく

何かが変わったのかどうか。
夏色の白色に照らし出されている彼は、
心なしか、微笑んでいるように見えた。
以前、嘲笑っているように見えた時と、
彼自身に関しては、なんら変わりが無いはずなのに。
いつもより、少しだけ近付いてみる。
圧倒的なプレッシャーで、のしかかってくることも無い。
近付いた分だけ、優しく両の手を広げているようだった。
今なら、彼の背中に想いを乗せて、
空高く打ち上げる事ができるだろうか……。
いや、まだ打ち上げてしまうのは、早い。
まだ、抱き締めて、背負って、歩いてゆける。



2005年08月26日(金) そこにあるのに、そこにないもの

昨日、一昨日、一昨昨日と、長かった……。
なんだかんだ言って、夜の八時九時に家に居る事自体が、精神衛生上良くなかったらしい。
会社でふと時計を見る。
時計は夜の十時。
ああ、なんて慣れ親しんだ空間だろう……。
ふと、こぼす。
いや、この感覚はおかしい! いつもはあれほど、早く帰れる生活に憧れていたのに……。普通に、ドラマとかを見れる時間に帰っていたいと思っていたのに。
長すぎる夜に、息が詰まりそうだったのかもしれない。
まあ、あまり慣れない生活はしないほうが良いようだ。

自分の中に、自分がいる。
自分の皮を被った自分。
ここに感じている自分と、自分の目で自分の体を見て、そこにいるのを確認している自分との奇妙なギャップ。
つまらないことで浮き沈みしている自分をみて、思わず腹を抱えて笑ってしまっている自分。
つまらない事が、本当につまらない事なのか?
つまらない事は、本当に大事な事だったりしないのか?

そこにあるけれど、そこにないもの
そこにないのに、そこにあるもの

これから先、この手の中に、いったいどれだけのそれを
集める事が出来るのだろうか……?



2005年08月25日(木) もっと身近な現実……

今日もつぶれた蛙……
起きてから、昨日よりもっとヘビーな状態に気付きダウンした。
頭の上ではテンカウントが鳴り響いている……。いや、もはやテンカウントを超えていた。
リングアウト負け。
二日続けて病欠は、かなりヤバイ。明日一日で仕事をリカバリーしなくては……。

で、快挙達成!
睡眠時間の合計がなんと……

「十六時間!」

勿論、時々は起きたけれど。
もはや、一日の三分の二を睡眠に費やすなんて、なんて贅沢なんだろう。
……腹減った。
贅沢と引き換えに、食事は取ってない。
外は大雨。買出しに行く気力は無い。

一人暮らしの現実……。

米がまだあったはず、と台所の開きを覗き込む。
あった!
でも、一合たらず……。
大事に研ぐ。一粒たりともこぼさないように研ぐ。
お吸い物のパックがあった。
あとは、お土産の佃煮の封を開ければ、一食になんとかなる。

食事はなんとかなった。調子も、良くなる……だろう。
しかしこんなに寝過ぎて、今夜は寝れるのだろうか?
薬を飲めば、多分寝れるとは思うけれど。
寝るにこした薬は無いし……。



2005年08月24日(水) 流星の日、そしてSへと……

今日は風邪でダウン……。
昨日の街の風にあてられて、帰りに降ってた雨の中、大して強くはないから、とちょいと感傷的に降られながら傘をささなかったのが原因。
朝起きて、ああヤバイ、と結果的には判断して、布団に再びへばり付く。汗でじとっとしてる不快感をなるべく避けるように体の位置を決める。
「あ゛〜……」
枕元のノートPC付けっぱなしだ、電磁波で脳味噌やられちゃう、などとくだらない心配を一瞬してみる。何を今更。
目が覚めると午後三時過ぎ。
俯せに、つぶれた蛙のような恰好だった。
「他の誰にも見せられんな、この姿」
つぶれた蛙はアゴだけ起こして、ウンウン唸りっぱなしの熱っ苦しいノートPCを同情するでもなく、更にこき使う事を始める。
「篠原美也子のメドレー垂れ流し」
枕にアゴを埋めると、しばらくぼーっとする。
ああ、少しでもネタを進めないと、と無謀な試み。

無謀は無謀。
素直に脱帽。

なんか、語呂がいい。
「流星の日」が流れていた。

沈黙を守る力を、背を向ける強さを……

手を預けようと伸ばし、そのまま虚しく空を掴む。

変わり続ける激しさと
変わらずにいる静けさに

螺旋階段は続く。
ほんのわずかでいい、高い所へ……



2005年08月23日(火) 突き付けられた現実

マンション建設反対運動の現場を見かけた。
もの凄い数の垂れ幕やノボリ。
「まちづくり」から「設計」の立場に変わり、実際の立場には幸いまだなってはいないが、目の当たりにすると、辛い。
心が、張り裂けそうになる。
いや、砕け散った……。

何が悪いのか、わからない。
何が正しいのか、わからない。
どちらもきっと、否定は出来ない。
いったい誰が、それを決める?
どうして、決められる?
いったい何を決められる?

現実の些細な破片を拾い集める。何もかもが、あるべくしてそこにある。
そこにあるエゴの正当化を否定出来るのか?
否。全ては個であり、個であるからにはエゴが存在する。エゴの否定は存在の否定。

勝つ為の強さなんか要らない。
負けない為の強さが、欲しい……。

わかってる。
わかっては、いる。
でも、わからない……。

胸の奥を締め付けているモノの、外し方が……。



2005年08月22日(月) 僕と月

秋の夜長を思わせる涼しい風が背中を押す。
横を見上げると、白く輝く月が、僕を追い掛ける。
風にざわめく木々の音と、かかとがアスファルトを叩く音しか聞こえない。
月に背を向けると、風がネクタイを跳ね上げて首に巻きつける。
勝負はまだ着いてない。
月がそう囁く。
終わりの無い勝負は、また明日……
一度なだめるように見上げてから、ドアを開ける。
部屋からあらためて見た月は、淋しげに街を見下ろしていた。



2005年08月21日(日) 自分うずまく自分

本名の自分、友達からの呼び名の自分、take4という自分、竹という自分。
それ意外にもきっと、沢山の自分がいる。
そのどれもが、根っこでは一つの存在。
だけどたまに、それぞれの自分が別人のような感覚がする時がある。
正論を振りかざす、反論ばかり口にする、ただ全てに頷いている、それも仕方ないさと大人びたフリをする。
例えばtake4と竹は、微妙に違う。
take4が言った事は必ずしも竹が言う事とは同じではなかったりする。
都合のいい互いの存在なのだろうか?
唯名論、唯物論の論争は、もはや終わり無きを呈している。
今、ここにいるのは多分「竹」。
TPOで微妙に違う自分になるのは普通の事だろう。
とは言え、いったいどれだけの自分が存在するのだろう?
よく脳内会議で沢山の自我が議論を繰り返す。
それが当たり前だ! それが本当に出来るのか!
そればかりがいいとは限らないぞ! そんな考えは間違いだ!
そこにいるメンバー全てをひっくるめて、一人の自分。
まったく、お忙しい事で……。
本名の自分は、今日もまた、呆れたため息をこぼすばかり。
少しは、まっとうな自分はいないのだろうか……?



2005年08月20日(土) Journey

なんだかんだと四年、ただ自己の満足の為だけに、やってきた事。
そろそろもう一段、上に登ろう。
ただ言葉を並べるだけじゃ伝わらない。誰かに伝える為には、誰かを意識しない限り、誰にも伝わらない。
自分とだけ向き合う、長すぎた時間は、もう終わり。
旅に出よう。
「ひとり」から「ふたり」へ。
そして「わたしたち」を目指す旅へと。



2005年08月19日(金) ジレンマ

白い月が、笑っていた。
坂の途中、立ち尽くす。
ほんのわずかな仕草に、のぞみを繋ぐ。
あっけないひと言に、
自分でも可笑しいくらいに傷ついて。
それでも懲りずに、繰り返してしまう。
情けなくて、呆れ果てて。
二人を目指す、旅に出よう。
河よりも長く、緩やかに……。



2005年08月18日(木) 落としてはいない物

今日は、ダウン……
昨日と何が違うって事は、特にない、と思う。
憑き物が落ちたような、開き直れて、正面を向き直れたように思えても。
何かを一緒に落としてきたのに気が付いていないような気がして……。

「開き直り」は、一種の「あきらめ」。
「あきらめ」は、過去の呪縛から解き放たれる「鍵」。
「あきらめ」て、また新しい未来への「始まり」が来る。
安易な「あきらめ」は、未来の仮面を被った「過去の妄執」。
「あきらめ」て、落としてきてしまったわけじゃない。
まだ、きっと。
冷めてしまったように思えてるこの胸のどこかに、必ず、
淡い輝きが、残ってるハズ。
世界を照らす輝きもいいけれど、
手元しか照らせない淡い輝きが、温かい。
その温もりを、抱き締めたい……。



2005年08月17日(水) 憑き物、女神、そして妄想へ……

まさに、憑き物が落ちた感覚……。
霊山で落として来れたのかもしれない。それとも逆?
気のおけない相手と、朝まで話を出来たからかもしれない。
良い方に転がれ。

not me,but us.

でも憑き物と一緒に、女神様も置いてきてしまったかのように、ペンがまったく進まず。ピンチ!
余計な別ネタの、まるで映画の告知のような夢を見たせいか?
キャストまで決まっていた。主演・筒井道隆、松下由樹。タイトルは「エアメール」。ナレーション、キャッチコピーも鮮明だった。
いっそ、告知部分だけのこれを本ネタにしてしまおうか……。
でも、起きた後、メッチャ切ない気持ちだったから、自分じゃない誰かの監督作品で、名作なんだろう。テーマソングが山下達郎とか。
映画の「東京タワー」そのまんまか?!

自称、迷作家は今夜もネタ帳とにらめっこ……。



2005年08月16日(火) 胡蝶の夢

長きに渡るお盆休みも今日で終わり。
青森四日間の一人旅から無事に帰ってきて今日、震度6の地震のニュース。
たった一日ずれていたら、どうなっていた事か……。まあ、青森と宮城ではちょっと違うんじゃない? という話もあるけれど。
四日間の旅を振り返ってみて、改めて「胡蝶の夢」って実感した。
月並みな表現で「自分を見つめ直す」時間。
憑き物が落ちた、そんな気がする。
去年末辺りからずっと抱え込んでいた「何か」。
放り出したくて仕方のなかった「何か」。
その「何か」は、結局自分の一部であって、目を背けることも、放り捨てることも、どちらも出来ない。
自分であるためには、それさえも、目を背けないでこの腕で抱き締めてあげないといけない。
頭でわかっていても、実際は受け入れられずにいたものが、やっと正面から向き合えた気がする。
「蝶になって野原を楽しく舞っている夢を見て、目が覚めるとそれは束の間の夢だった。だが、ここにいる自分も実は夢の中の存在なのかもしれない。そう考えると、夢の中の蝶も現実の自分も同じ存在なのではないか」
荘子の有名な話、「胡蝶の夢」。
姿かたちがどうであれ、存在そのものは変わらず一つ。
「(「孫子の兵法」の作者の一人と言われている孫武の子孫であり、孫武と子孫の彼の著によって「孫子の兵法」は編纂されたと言われている)孫ビンを訪ねた。彼は捕虜として逃げ出さないように膝から下を切断され、自力では歩けないようにされていた。同情すると彼は笑ってこう言った。『(足を切断されて)おかげで立っていた時とは違った世界を見ることが出来た。何を恨もう。むしろ感謝こそすべきだ』と。」
これも荘子のお話の一つ。
へこんだ時、何度も何度も繰り返し読んでいた話の意味が、やっとしみてきた。
夢のようなひと時から、現実に戻る。
夢も現実も、一緒。
そこにいた自分も、ここにいる自分も、やはり一緒なんだ。



2005年08月15日(月) 夜間飛行

星空の下をせいいっぱい、伸びやかに広がっていた銀の翼。
が、一転し、雲の中で折れよと言わんばかりの雨の中で、折れまいと必死に耐える銀の翼。
そのどちらも同じ、一つの翼。
まだ飛び続けなければいけない。
まだ飛び続けたい……。
どこへ向かうのか、どこに辿り着くのかわからないけど。
彼のフライトは、まだ続く。



2005年08月14日(日) 恐山報告

青森市内から車で三時間弱。
霧がかった木々の間を抜けた途端、硫黄の匂いが鼻を突く。
「霊山恐山」
日本三大霊場の一つにして、最も彼岸に近い場所と言われる。
車から降りる。
伊勢神宮の時のような、プレッシャーは無かった。
「日本三大霊場」がひとつ高野山の時のような緩やかな緊張感も無い。
出雲大社の時のような、温かい存在感も無かった。
「ん、行ける」
特別なプレッシャーも何も無く、足を踏み入れる事が出来た。
場内の配置はシンプル。参詣の寺部分と、地獄巡り等の部分が左右に並んでいる。
天気は曇り一時雨。
観光地化されている他の寺社仏閣とは違い、地味に真面目な霊場。
のんびり全部を回っても一時間くらいで済むかもしれない。
至る所でカラスがこちらを見つめいている。
深呼吸をして、首の後ろ、うなじの辺りから「氣」をぬく。
「無用心か?」
たぶん、何も無いだろう。
自身、霊感だの霊媒体質だの、恐怖体験だのとは、全く無縁だから。
「生半可な気持ちで恐山に入山するべからず」
と、いろんな人が口を揃えて言う。
一方、観光バスでドカドカと興味本位の集団が土足で上がりこんでくる。
不思議な光景だった。
地獄巡りや極楽浜の風景よりも、こちらの方が不思議だった。
デジカメのストラップを留めている金具が、
カメラを構えようと手を上げた瞬間、
何のはずみか、折れて地面に落としてしまった。
液晶の表面保護のアクリルが割れただけで済んだ。
帰りの道すがらも何事も無く、無事帰還。
恐山の宇曽利湖は、不思議な綺麗さだった。
アクリル絵の具を水に溶いたようなグラデーション。
自然美の不思議に満ちていた。



2005年08月13日(土) 津軽海峡夏景色

うっそうとした峠を走り抜ける。
少し高みに上がると、すぐに霧がかかる。
霧を抜けると、目の前に海が広がっていた。
嘘のように強い日差しが、腕をチリチリと焼く。
エアコンはつけない。
窓を全開にし、少しだけ湿った風で車内を満たす。
BGMも何も無い。
気が付くと鼻歌がこぼれていた。
いくつもの風車が回っていた。
水平線は、空と一つになっていた。
海になりたい、青。



2005年08月12日(金) 波乱の幕開け

朝、目が覚めたら寝坊していた。
慌てて羽田に向かう。飛行機の離陸時間に到着。もちろん、乗れるわけがない。
で、そこからキャンセル待ちの戦いが幕を開けた……。
こんな事なら、誰かにモーニングコールを頼んどくべきだった。仕事だったら、同僚になんとか頼んだり出来るかもしれないけど、個人的なことの為に甘えてしまうのも申し訳ないか……。
もとい!
結果的に二便やり過ごし、耐久時間は七時間。青森行き最終便でなんとか乗れた!
待ち時間は最初、ナルコの特権? でぐーぐーオヤスミ。
あーあ、半日損しちゃうなぁ……と思いきや、いいものを発見。転んでもただでは起きたくない、このお年頃。場所は空港、ビジネス向けのPCスペースがあるじゃないか! 素晴らしい!
でん、と席を陣取り、バッグからPCを取り出しセッティング。
人目も気にせず、カタカタと始める。
空港というシチュエーションのおかげで、結構はかどった。目の前で再会と別れと旅立ちと……と、ドラマがてんこもり。つぎはぎだらけだけど、それなりに有効には過ごせたね。
でも、やっと乗れた最終便が、
「青森空港が霧のため、羽田に引き返す事がありえる事を条件にご搭乗下さい」
なんて言われたから、着くまでちょっと不安だった。ま、無事着いたから、万事オッケー。
明日から気の向くまま、風の吹くまま、のんびり回る予定。これって「予定」とは言わないのかな……。



2005年08月11日(木) 気まぐれ

女神が微笑んだ……、
違う女神だった。
長編用のネタが全く動き出す気配が無く、走り書きしてあった別ネタのメモを見ていたら、そっちの方が微笑んでしまった。
ええい、ままよ。とそちらに飛びつく。
ひとはそれを、現実逃避という。
どちらが本命、とは言えない、どちらも本命。中途半端にならないよう、気をつけないといけない。
ネタが動き、女神が微笑んでくれたおかげで気分が良かった!
……ハズが、夜になって時間が切れた。仕事も順調に片付けてたのに。
重いダルいたまにくる。今日はタイミングを逃してしまった、だから……?
明日から休み。宿はネット完備だから、旅先からでもアップできる。アップ出来るのか?
乞う、ご期待。



2005年08月10日(水) 女神の笑み

世の中は、そう都合よく行かないモノだ。
九月締切りに向けて、今からでは遅すぎるとはわかっていても、長編に挑戦。……無謀だ。
昼休みに、ちと降りてきてくれないか試してみたけど、案の定、降りてこない……。一瞬、絵は浮かぶ。でも動いてくれない。自分で動かそうとすれば、全てが絵の具に水を垂らした様に、滲んで消えてしまう。
女神の微笑みは、いともたやすく掻き消されてしまう。
その歯痒さや、切なさや、苦しさは、その一時の幸福なんかあっと言う間に覆い隠してしまう。
うまくいかないねぇ。
なんとか取れたお盆休みで、女神の気を引くことができるかしら?気まぐれにも見えるし、信じていいのかもわからない。
その微笑みを信じて、書いてゆくしか。
出来上がれば、きっと、先に続く為の力になるはず。



2005年08月09日(火) 憐れな指先

「それ」は目の前で、腕の中からすり抜けた……
不器用なこの指先は、
その胡蝶の羽を握り潰してしまいそうで、
ただ眺めて過ごしてしまう。
いつも、いつも……
この手の平でなら、羽を休めてくれるだろうか。
いつも、いつでも、
いつまでも……



2005年08月08日(月) 持久力

さて、何とか振っ切れたのか、諦めて開き直れたのか。
仕切り直しの今日一日。
朝、昼、夕、と順調順調!
と、調子に乗っていたところ……
九時を過ぎて、何やら嫌な気配が。
普通の職場の皆さんは、とっくにご自宅で晩御飯でも食されていることでしょうが、こちとらそんなこととはトンと無縁の職場です。
某部長が、
「俺、今日は誕生日なんだよ!」
とお祝いの催促? を部下達一人一人に触れ回る……
皆ただ口を揃えて
「おめでとうございました!」
と応えてひたすら仕事に打ち込む。
「なあ、俺、誕生日なんだよ……」
だんだん淋しげにフェードアウト。
「みんな冷たいなぁ。お祝いしてあげるとか、飲みに行くとかしてあげれば良いのに……」
支店からお手伝いにきている女性の先輩がぼそっとこぼすと。
「みんな体張って、お仕事で部長に貢献してるから。それに、仕事で今日はそれどころじゃないって……」
と、それを聞いた別の先輩が。

心和む? 一幕の後、嫌な気配が大当たりしてしまった。
重い……だるい……切れた……
ニトロが切れたターボは、ただただ惰性でエンジンを回すくらいしかできない。
ゴールまであと三時間足らず。
投入のタイミングはわずかにずれ、明日はペース配分を考え直そう、と反省した。
途中まではうまくいってたのに……残念。



2005年08月07日(日)

月は晴れた
頭上に遮るものは無い
薄い霞なんてものともしない
時折かげるかもしれないが
天頂を目指してゆくのみ

満ちては欠け
欠けては満ち
ただ繰り返す

例え満たされることが無いとしても
例え欠けるために満たされるとしても
ただ天頂を目指すしかない

そこに答えが無くとも
そこまでにきっと答えがあるはず

求めたりはしない
ただ暖かく照らしてゆきたい



2005年08月06日(土) かつての「妄想大学暴走部」

普通の人にはなかなか想像しづらい感覚だけど「キャラが動き出す」という感覚がある。
舞台のシナリオを書いたりしている地元の友人との間で、そんな話をしたことがある。
「キャラの設定が決まって、舞台風景が固まってくると、後は勝手にキャラ達が動き回って、それを書いてゆく」
他の人には、この感覚がわかるだろうか?
自分が動かすんじゃない、勝手に動いてゆく。
そんな馬鹿な! と思われるんだろうね、きっと。
小学生の頃、夢の中で、自分の夢を自分が映画監督と主役を演じるように「カット、やり直し! ここはそういう場面じゃないでしょ!」と夢の中で夢をやり直している夢を見ていた時期がある。これも「そんな馬鹿な!」と思われるだろう。
あの感覚をもっと大切にして、もっと早くからもの書きを始めていればよかった……と、ちょっと後悔。
以前の会社の先輩に「すごいなぁ、ぱっとカップル見ただけで、なんでそこまで妄想が暴走できるの?」と、手を叩いて笑われたことがある。これは別に馬鹿にされたわけではないけれど。
放送大学の語呂に掛けて、そんな馬鹿な妄想を楽しむ先輩達と「妄想大学暴走部」なんてグループを作ったりもしてたねぇ。
久し振りに馬鹿な妄想でも沸いてこないかしら……。
何故だかわけも無く、ちょっと昔の思い出を思い出してしまった……。
まだ思い出せる思い出があったのね……(苦笑)。



2005年08月05日(金) テンション?

ナルコはそれぞれ違うらしいこれど……。
夕方の打合せに合わせてちょっとドーピング。今思えば、しくじった……
夜の同僚の壮行会。
舐めるだけにして気をつけたのに、
「お前、今までの顔と違って妙に明るい顔してるな!」
あら、やっぱ見た目出ちゃってた?
でも、頭の中はいつもの頭痛と必死の格闘中。
タオルが宙を舞い、白いマットに不時着する。笑顔で送れたけれど、ちょっと複雑……。
切れてレッドに突入する前に退散。
今更になってバランスの取り方を掴みそこねているのは辛い。何かの弾みで一度爆発した後は、ペースを掴み直すのにてこずるもんなのだろうか。
二人三脚のヒモを、もう一度結び直そう。
はあ、情けない。
下がって、下がって、上がって、下がって……。大人と子供のシーソーゲーム。
ギッタン、ギッタン、バッコン、ギッタン……。



2005年08月04日(木) 月光

風が吹いていた。
空の上では、きっともっと強く吹いているに違いなかった。
雲間から、月灯りが一瞬差したように感じた。
思わず見上げてみる。
見上げた瞬間、分厚い雲が空を覆い隠していた。
その、繰り返し……。
次は逃すまじ、と雲を見据える。
強く風が吹く。
思わず、顔を伏せる。
一瞬、頬に光が差した気がした。
まだ強い風の中、うっすらとまぶたをあげる。
空は厚い雲に覆われたまま……。
月が見えたのは、気のせいだろうか。
見たい、と願う気持ちが、まぼろしを見せていたのだろうか。
強くまぶたを閉じる、ギュッと。
まぶたの裏に、月を思い描く。
その月はまぶたを離れ、心の天頂に駆け上ってゆく。
白い光が、暖かく私を照らしている。
……心地良い。
風に吹かれた髪が頬を叩き、まぼろしの月は瞬く間に消える。
現実が頬を叩く。
体をすぼめる。
風が冷たい。
本当の月は、いつ、どこで、ここを照らしてくれるのだろう……。
雲の切れ目を探して、歩き続ける。
一歩、また一歩……。



2005年08月03日(水) loop of smile

あなたが 笑ってる
たったそれだけで
わたしも 笑える
まだ ぎこちないけれど
そのうち きっと
しぜんの えがおが
こぼれてくるから
そうして きっと
あなたと 笑いたい



2005年08月02日(火) 羽の無い翼

知らぬ幸福より、知った上の不幸福せ。
腹は括ったつもりでも、延々続く二人三脚のその先は霧の中。
治す術のないものを、
誤魔化す術しか無い。
改めて問う。
何が、今、出来るのか。
受け入れる事。
あるがまま、
出来るがまま……。
手が届かぬと解っている塀に、
足が折れてもなお、
跳び続ける事が出来るだろうか……。
羽ひとつない翼でも、
羽ばたく力くらいはあるはず。
あの遠い日のイカロスのように……。


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