しゃぼん暮らし
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2005年07月18日(月) はいしゃ、めいしゃ、みみしゃ、

夏休みの予定表をつくる
つくるつくる
おおきな紙で

姉妹がどんどん絵や記号をかきこんで
わからなくなってゆく

家のなかが散らかっている

すでに〈夏の工作教室〉のようだ
どれくらい散らかってるかというと
ひろたさん(夫)が壊れていた掃除機を黙って買い換えてくれたくらい
来週、ひろたさんの会社が引っ越しだ
「捨てるものは一度、もちかえって」と
廃材を狙う、妻

神田で働いていたのに
一度も古本屋にいかないなんて信じられない
と思う
もっと地上に出なきゃ、よ




こんな家でも毎日ゼリーをつくっている


苺の、あるいはクリームチーズのデザート
ブルーベリィ


2005年07月17日(日) 『原罪の殻Ca』

紺乃卓海さんの歌集
『原罪の殻Ca』が手元に


やっとできあがったんだ、とひとしお

営業部長でもないのに緊張してしまう
タイトルを音にすると字面よりはなじみやすい感じ


もうおぼえましたね

近日発売です



他人事とは思えず
ついどこにゆくにも持ち歩いてしまう

開港祭の花火大会

仕事帰りのひろたさんを改札で待つ
浴衣と甚平のひとたちつれて



はねあがるひかり


とびあがるひかり


わたしの鞄に
うつくしい本があるのですよ


2005年07月16日(土) いつのさん、どこまでゆく

『花は自ずから紅なり』

詩・早坂類
朗読・伊津野重美

青山
朗読の夜へ


消えていった言葉
舞台にいたのはいつのさんひとり

声がつれてくるものたち

まだあそこにいたい


前半
とても抑えた感じで読まれていて
いつのさんの冴えた声のつめたさに、光や匂いがすうっとかさなって
配達夫の、

道が、

見えてしまう



「ブレス、ブレス」

というときの
なんだろうこの苦しさと切なさ、この熱は、


これなに、


いつのさんが生きてるひとにも死んでるひとにも見える
そしてその両方にも見えない



背中がぞわぞわした

早坂さんの言葉がどれもすごくて
なにか詩とか短歌、とかいう感じじゃないほど
からだを持たないような
すごさ

(うう、うまく言えない)

ここだけの


言葉


燃えて消えてわたしたちのたいないに流れてゆく言葉

背景にさまざまに流れてゆく映像たち

ドライブ感のかかる後半からも
ひたすらこわいほどの

うつくしさ

でも

なにををかいても
逃げてゆくのです





まだあのなかに漂っていたいよう



2005年07月15日(金) サンバ棒

暑い暑い日

小学校の校門前で子供達を並ばせて出発
手に手に棒

はまっ子のための講演会へ
『ゆめをもとう 大人から子供への発信』
講師は真島茂樹さん、今をときめく振り付け師である


予定になかったのに
お友達がキラキラした小道具をつくっているのにひかれ
「いきたいよ」とわが姉妹
前日とびいりで申し込む
「ではお母さんも」と言われ
なぜか
わたしもサンバ棒をもっている
(おどるきなのか)

舞台にあらわれた氏はしろいスーツ、長身、颯爽とした身のこなし、
さすがだ、歳が、、、

わからない

踊りながら

講演なさっていた、
三歳から踊っていたこと、学校のながい廊下をくるくるといつまでも
バレエの回転をしていたこと
日劇スターの時代、ミュージカル出演の裏話など
こんなに踊りながら話すひとをはじめて見た


そばで、手話通訳のおばさまが生真面目に
お仕事にあたる





後半は例のサンバを
指導をうけつつみんなで踊りまくる

子供達も舞台にあがって大喜び

サランラップの芯にくっつけた
ふさふさしたもの、色がゆれていた


2005年07月13日(水) ピアノ線

がベイブリッジをささえているのだ

今も


ナカムラ先生の指揮の

コーダのあとの手のかたちが好き

目の前でみえないリボンをほどくように
音を消す

手をうちがわにおさめるのではなく
そとへ散らすように

終わらせるのだ

それを見ようとして
後列はしっこのわたしは
一瞬のびあがる



「地に沈むように」と

言われているのはサイトウさんだ
ソプラノのソロどうしても音が微妙に上ずる
「体の重さを感じて」と

高い音がでないわたしはうらやましいくらいだけれど
本人はがっくり「ファの音のゆめをみるよ」と


帰り道

秋の定演まで一直線ね、と
この夏はひたすら

暗譜、暗譜につぐ暗譜

イタリア語の暗譜





2005年07月11日(月) 夏のレア


向日葵の花は

さいしょ、こんなにちいさいのですか



学校から持ち帰った鉢に
さっそく水をあげている妹

うらやましがって
「わたしも育てたい」と姉

連れ添って
園芸店へ





「種から」


今から種を蒔いて夏に咲く花はありませんでした





夏休みの観察用ならはつか大根ですよ
すすめられたけれど


「花」



けっきょくパンドレアのちいさい鉢を買って
帰りました






2005年07月10日(日) ぷらむ〈集〉の日

南大沢の駅前
夏のお祭りのなごりの真昼

いつもちいさなペットが
ひしめいて売られている

暑い日曜日

ぷらむ短歌会の日

途中でなければならなくて
短い時間だったけれど

さあっときれいな水に浸かったようなひととき

東さんの短歌ミニ講座は斉藤斎藤さんの巻

お題は〈集〉

帰りの乗り換え駅の
ホームのはしまでゆっくり歩く


2005年07月07日(木) 恋文の三十分

からんころ

からん


嬉しくなって履いていたら
布張りの鼻緒があたるところに



じくじくといつまでも
なかなか乾かない

うまく次にうつれないので

桜道の坂、コミニティハウスで
『向田邦子の恋文』をすこし読む


窓辺

ここの図書室はとてもちいさくて静か
わたしの付箋のついたホンが三冊ほどある



夕方

ひさしぶりに公園遊び
暑くてしんどい


泥んこになっている妹をながめつつ
姉は

「みそらひばりのはかがみたいなあ」


・・・???

「なに」「クラスのうわさはなしだよ」「・・・」



帰宅すると
扉にはさんである板をみて


「あ、たいおんけいだ」と声をあげる妹
そしてすぐ

「まちがえたっ」

かいらんばん=たいおんけい

・・・???

 


雷鳴


あめ


2005年07月06日(水) 石のお父さん

お誕生日のひとのために
石を拾う娘

石に目や鼻をほどこして






               僕をわすれないで

    わすれないで


 わすれないで



                 のん、てぃ、すこー、♪

だ、、り、め、♪




夜の幼稚園(稽古場)にきてみたら
おおきな笹の葉
天窓までとどく

みどりのなかにさらさらとお願い事

あした
七夕集会


笹をはさんで指揮者とピアニストが
「みえない、みえない」「みえる、みえる」



『勿忘草』を唄いました






2005年07月01日(金) 暗躍

七月の筆

きょう
ひさしぶりに人に書いた

ちからをさずけよう

勇ましいことだね


手首から腕のねもとにむかって
〈嵐のなかの嵐〉とか


腹に〈暗躍〉

くろぐろと



ひとにかくのはいい

消えるのはいいな


これではなにものにも負けないね
施設のうすい扉をひらいて

遠くへゆくひとを見送った


夏が終わるまであえないね


「げんきで」






夜は

子供会の盆踊りの看板かき
水飴五十円、くじ五十円、

「ママ、やすい、やすすぎるよ」と
姉妹がよこから口出し



スーパーボールでひともうけ
しようなんて思うな



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