しゃぼん暮らし
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2004年11月29日(月) ■ff■

御来場くださったかた
ありがとうございました。


かかわったすべてのひとの

ひとりひとりの姿がくっきりと
しまいこまれました。

じぶんのなかに

いっぱいいっぱいかきたいけれど
なにかかくと
零れてしまいそう。



1929ホール
あの空間と遊ぶことができて
すごく嬉しかった、しあわせでした。





ほんとうに
ありがとうございました。





2004年11月28日(日) ■朗読会のおしらせ■



ff





ff



膝の裏、内腿あるいは脇の下 確保せよ確保せよビブラート

Tanaka Enju


ユモレスク高らかに弾く 草上の遂げ得ぬ思いに紙ピアノ鳴れ

Itsuno Emi


ff二人の歌人による





韻律の




共鳴






空間



■日時 11月28日(日)15:30開場16:00開演


■場所 BankART1929Yokohama/1929ホール
    横浜ミナトミライセン「馬車道駅」下車1b出口
    野毛・桜木町口(アイランドタワー連絡口)
          http://www.bankart1929.com

■料金 2500円(1ドリンク付き)

■問合わせ officeDragonfly@hotmail.com

■http://officedragonfly.cocolog  ̄nifty.com/vol_de_nuit/






御来場お待ちしています




                     
                      ff




ff


2004年11月14日(日) □別腹のおしらせ□

謎の人物ムッシュBB責任編集の
文学すきま産業ミニコミ誌『別腹』五号いよいよ刊行


□「本業と違うジャンルの作品を掲載」というルールのもと
  壁を越えて遊ぶ広場のような本です。

□執筆 赤ペンの美子ちゃん、秋里光彦、吾妻利秋
    神谷きよみ、佐藤弓生、佐藤りえ、田中庸介
    長嶋有、東直子、ほしおさなえ、本谷なす
    三上零、雪舟えま、柳谷あゆみ(敬省略) ひろたえみ


□特集 『お仕事』

     アニメ脚本家・占い師・OL・歌人・助教授・ガロ営業
     マンガ家・ピアニスト・整体師ほか25人のアンケート回答。
     職業に肉薄する日記とマンガあり。

□予価 600円




□初売り 『文芸フリマ』11月14日(日)11:00より
      B44榎本司郎事務所さま委託販売

    東京都中小企業復興公社秋葉原庁舎
    第一・第二展示室 
    JR線・東京メトロ日比谷線 秋葉原駅徒歩3分
     http://bungaku.webin.jp/

    
□フリマ以降の委託店舗(予定)
     池袋リブロ内ぽえむぱろうる、西荻ハートランド他



よろしかったらお手にとってくださいませBB


2004年11月11日(木) 『サーカス物語』

ffやBBの告知をしていたら

PP骨董市のお知らせが来た
やまなみをぬって
出かけたい

ひっそりと素朴な品々が並べられて
雨がふったらひなんを手伝おう、と思う

とても遠いところだけど
走ってゆきたい

水流を弱にして
ぬいぐるみを洗いながら

今朝五時の星のことをかんがえる

一番星
トンネル
浜一(はまいち)クリーニングのけむり
のスペシャルな走路

かんかんと冷えた空の星は
トンネルをぬけるころには空によりそって見えない
車道から裏道へすこし走り出すと
側溝からしろい煙が湧きあがって


この目の

よろこびよう


時折
この季節『サーカス物語』をひらく
M・エンデの子供向けの戯曲、矢川澄子訳、司修画
捨てられるところだった
二年前地区センターの前のダンボール箱から
救いあげた一冊

そのとき
わたし

なにか別なものもすくいあげたと思う





2004年11月10日(水) いざなひ

てのひらにニベア



あまったので

姉妹にわけている




五歳のぴたぴたの頬がうらやましく
「レイちゃんのほっぺのちからをわけて」

と言って頬をくっつけようとすると



「それは、チーク・ダンスってこと?」






2004年11月09日(火) 『オールド・ボーイ』

ともだちから券をもらったので
映画館へ

平日のあさなのでシニアの御夫婦など
ぱらぱら
この映画を見終わって
昼の生活のなかでなにを語るのかな


くらくおもく熱い映画

天使の羽はおみやげにすまい

そして金槌がみょうにのこる


見終ってすぐ幼稚園のお迎えにむかう
マインド・コントロール
マインド・スマイル
マイルド・スマイル


2004年11月08日(月) ゆびあみ

ゆびあみは
夕焼けの色でおこなってください

家族がどんどん
ふえまする

老婆とりかこみ
しあわせの


ケアハウス二階の
とてつもなく暖かい部屋で
ユイのほうが、ユイ、だしね
むすぶ、つなぐ、ひとりでえんえん何メートルも編んでいる
編物は得意なのでおしえてもらいつつ
皺、皺、からんで


帰り道
公園のまんなかに自転車で穴を掘っている
わざわざ穴に落ちて喜ぶ子供



それにしても
月曜のアニメ『ブラック・ジャック』をみながら
姉妹の質問がうるさいのです

「なんであそこにすんでいるの?」
「あのふたりはどういうカンケイ?」
「あのキズは?」
「あっちょんぶりけ、ってなに?」







2004年11月07日(日) 眼鏡なぷらむ

ぷらむ短歌会の11月歌会へむかう


横浜線の車中、ずっと、
大きな紙袋をたずさえたおじさんが
手をハンドマイクのカタチにして放送をおこなっていた 
どうやら中央線についてのお詫びの言、口ぶりが現役の駅員のようだ

車両から車両へ
そしてまた戻ってきて


揺れながらさしこむ陽をひとりじめにしていた


ちょうど『トゥルー・ストーリーズ』を読んでいたので
可笑しかった P・オースターを閉じてじっと見てしまう


南大沢へ到着

いきなりおやつに綿菓子が配られて
これまた可笑しかった


東直子先生の短歌講座
本田瑞穂さんの『すばらしい日々』

  すばらしい日々を半音ずつ上がり下りしながらやがて忘れる(本田瑞穂)


ぷらむのみなさんと
いろんな声音でうたをよんでゆく


ゆっくりと歩いた春の一日のこと持ちかえた左手に湧く(本田瑞穂)


なんだろ、この感じとか、説明しにくくて、
とても好きです


そして今月のお題は『眼鏡』
「超音波眼鏡洗浄機」「とくべつなしたしみ」「ヨン様」「助宗鱈」「改革派」「漫画でいうと・・・」「時間をいう」


歌会はひさしぶりで楽しかった
「ひろたさんのうた、飛びすぎてたけどだんだん短歌におさまってきた」らしい
短歌は数だけはつくってるんだけどなかなか・・・

でもまあ、気負わず続けてゆこう

次の月は
もう、12月、はやいなあと思いつつ
帰路


帰りのエレベーターのなかで
東さんのロミオのペンダントにふれる



2004年11月06日(土) 海賊たち

秋の恒例行事、近所の刑務所の矯正展へ

子供達がステージで
ひょっこりひょうたん島を歌い踊る
そのあと海賊姿のまま

綿菓子の列に並ぶこと40分、予想外!



本を持ってきてよかった

『塵よりよみがえり』(ブラッドベリ)をひらきつつ
綿菓子の機械のふっかつを待った

赤バンダナのみちるちゃんと
緑バンダナのレイは待ってるあいだもずっと
ふたりでふざけあって楽しそうだった


みちるパパは待ちくたびれて
途中から列をぬけだして焼きそばを食べている


2004年11月05日(金) ひとりのひとに



しょうしょう不安な気持ちで
駅までの道を歩く

(こんなたわいもない事、誰にも聞けないよ)


イナバさんにばったり会う

「・・・」とさりげなさを装って疑問を口にすると
「ああ、それは」と二言ぐらいで返事がかえってきた

ほっとする


「またねー」と手をふって

イナバさん、今日は制服じゃないんですね、と
走る自転車の後ろ姿に言う

いつだったか

デニーズにいったらあかるい制服姿で働くイナバさんがいた
三児の母だけどきれいな脚
子供達にアイスを食べさせていたら
わたしの目の前にすいっとホットコーヒーが出てきて
「これ、わたしから」とにっこりされる

お店を出るときに
彼女は忙しそうにしていたので
紙のランチョンマットに
お礼の手紙を書いて立ち去った



あのときの手紙みてくれたかな
(今も聞いてない)



じぶんにとって
こういうふうにいるひと、というひとがいる



近くても遠くてもたとえ家族でも
はなれてしまえば
みんなひとりのひとで



そういうふうにすべてのひとのことを想いはじめると
いろんなものが
とても遠い




はてしない



2004年11月03日(水) 空転に告ぐ

雑色、という街へ

ここには憧れのタイヤ公園があります

以前
電車の窓から
タイヤで埋め尽くされた広場で
ひとびとが群がって遊んでいるのを
いっしゅん見て

いつかゆきたかった


大小のおびただしいタイヤ
ゴム臭い恐竜
すべての遊具がタイヤでできていて
面白い

晴天
あっというまに汗びっしょりになる子供達

「虫のようにいちゃいちゃしてないで次ゆこうっ」

と姉が言い
妹は行方ふめい
巨大タイヤにすっぽり体がはまっている
ゆがんだまま笑っている

ここで暮らすのは
どうだろう



帰り道
商店街を歩いて駅まで

ホコリをかぶったガチャポンのまえで
けんかする姉妹



路地裏

雲がせまってきていた


2004年11月02日(火) 11月のこと・・濃霧・・

まだぺらぺらしたシャツで走っている

早朝

この朝の霧のふかいこと
わすれがたい

霧はあたたかいのだ

あさぎり



人工物の多い方角へ走る
駅ちかくの街のなかへ


消え残った夜のネオンのけばけばしさが
剥ぎ取られて
霧のなかで


ほんとうの朝がくるまで

ひかりは
うつくしかった






2004年11月01日(月) 漂泊するカメラ

1101


幼稚園は願書受付日で休園
大人のヨーカドーへ
ゆく予定が

地下鉄に乗ったらなんとなく反対方向へ
関内1929ホールでは『横濱写真館』が開催されていた
ふたつのホールのさまざまな空間にシャシンや映像


小部屋に
幽閉されているモノクロの写真群からはじまって

ひくい手摺の回廊を
危険なので付き添い人つきで特別に公開されている
数枚

おお、寿町(横浜ドヤ街)の連作も




展示作品のあまたなかに

銀幕
車体
あたかもUFO

「これはカメラです」とある

なかにはいりましょう、ふたりで



しろいホールの真ん中に
漂泊するカメラ



家だ




佐藤時啓氏とそのグループによる
巨大なカー仕様、手造り、の移動カメラ
国内外を旅するカメラ
アルミを溶接してつくるのだ



月曜日

カメラの懐へ







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