えすぱっ子
清水エスパルスユース紹介サイト

2007年03月18日(日) 中日本SL U-17 滝川第二高校戦

ユース
07年03月18日 (日) 14:00開始
 第5回中日本ユースサッカースーパーリーグ (U-17)
 対 滝川第二高校 ※40分ハーフ
 天候: 晴れ

▼試合展開

[前半]
清水エスパルスユース
−−−−−−−−長島−−−−−−−−
− 望月卓 −滝戸− 鍋田圭 −江守−−
−−−−−−深澤−−前田−−−−−−
− 佐野孝 −−−−−−−− 佐野傑 −
−−−−−−藤牧− 鍋田亜 −−−−−

−−−−−−11−−10−−−−−−
−−−−13−−−−−−09−−−−
−−−−−−16−−30−−−−−−
−−25−−06−−14−−17−−
−−−−−−−−12−−−−−−−−
滝川第二高校

 13分、清水、CB滝戸が下げたボールをGK長島からCB鍋田圭、続いて大きくサイドに開いたLB江守へ繋ぐ。江守が縦に低いクサビを入れると、ハーフライン付近まで下がってきたFW藤牧がワンタッチで左サイドへ。連動して加速していたLH佐野傑がこれで縦に抜け、最高速に乗って一気に30Mを刻み、速いグラウンダーのクロスをDF裏のスペースに送った。ニアに走り込んだFW鍋田亜には合わないが、GKも鍋田亜に釣られて触れられず、ファーに流れたボールをRH佐野孝がゴールの天井に突き刺した。1−0

 27分、清水、藤牧が左に捌いて佐野傑のクロスはDF、更に江守がアーリークロスを入れるが、今度は逆サイドへ跳ね返される。流れたボールに反応した佐野孝、素早く戻ると先に反応していたLB25番の前に体を入れ、ファウルを誘ってFKを得る。右40度・距離30M強、キッカーは滝戸。一定の高さを速くスライドするボールをファーポスト前へと送り、外側から一歩早く抜け出した深澤が、頭でゴール右に合わせた。2−0
 29分、清水、警告: 前田

滝川第二      清水エスパルスユース
7(5) シュート 3(2) ◎孝洋、×前田、◎深澤
0(0) 右クロス 3(0) ×孝洋、×孝洋、×卓馬
4(1) 左クロス 4(1) ◎佐傑、×江守、×佐傑、×江守
1(0) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  3(−) ・亜人、・藤牧、・藤牧
8(2) ファウル 10(2) ・前田、・卓馬、×前田、×孝洋、・深澤、・佐傑、・深澤、・孝洋、・前田、・藤牧


[後半]
清水エスパルスユース (71分〜)
−−−−−−−−長島−−−−−−−−
− 望月恭 −滝戸− 鍋田圭 −稲毛−−
−−−−−−前田−−西澤−−−−−−
− 佐野孝 −−−−−−−−−曽根−−
−−−−−− 畑 −−池上−−−−−−

−−−−−−20−−10−−−−−−
−−−−13−−−−−−09−−−−
−−−−−−07−−30−−−−−−
−−25−−18−−14−−17−−
−−−−−−−−21−−−−−−−−
滝川第二高校 (56分〜)

 HT、滝二、交代: 06番→18番、16番→-07番

 14分、清水、右サイドを深く抉った佐野孝のクロスはニアで跳ね返されるが、中盤でCH前田がカット。キープして右サイドに流す。受けたRB望月卓が縦に浮き球のパスを入れると、先ほどの場面で佐野孝をフォローする位置にいたCH深澤が、佐野孝と入れ替わるように裏へ飛び出す。フリーの深澤、落ち着いてPA右角付近にボールをプルバック。フリーで顔を出した前田が「ストライカーらしく」、低く痛烈なシュートをファーに突き刺す。3−0
 16分、滝二、交代: 12番→21番、11番→20番
 23分、清水、交代: 望月卓→望月恭、江守→稲毛、深澤→西澤

 31分、清水、交代: 佐野傑→曽根、鍋田亜→畑、藤牧→池上
 38分、清水、中に絞ったLB稲毛が拾ったボールを前田?経由でRB望月恭に戻し、展開を落ち着かせる清水。と、望月恭から最終ラインの裏へと縦にロングボール。足を止めていたDFに対し、左から斜めに抜け出た池上、ゴールへ向き直すとGKとの1対1を頭上を抜いて沈め、4−0

滝川第二      清水エスパルスユース
3(1) シュート 10(4) ×亜人、○藤牧、×藤牧、×滝戸、◎前田、×深澤、×江守、○藤牧、◎池上、×孝洋
0(0) 右クロス 3(1) ○孝洋、×孝洋、×卓馬
0(0) 左クロス 6(2) ○江守、○江守、×藤牧、×佐傑、×稲毛、×前田
0(0) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 5(0) △佐傑、×佐傑、×佐傑、×佐傑、×西澤
1(−)  犯OS  2(−) ・佐傑、・池上
4(0) ファウル 4(0) ・前田、・藤牧、・西澤、・孝洋


▼試合結果

清水エスパルスユース 4−0 滝川第二高校
 得点: 佐野孝 (佐野傑)、深澤 (滝戸)、前田 (深澤)、池上 (望月恭)


▼寸評

[私撰MVP] 深澤 慶也
[私撰MIP] 佐野 孝洋、佐野 傑

 前半、向かい風で押され気味ながら効率良く先行した清水が、後半は中盤を支配して攻め続けて加点、危なげなく逃げ切った。

 滝川第二高校は言わずと知れたトップの岡崎の母校で、昨年の高円宮杯優勝チーム。しかし、20年以上監督を務めた黒田氏が今年、ヴィッセル神戸の育成部長に就任するためにチームを離れ、変革期を迎えている。だが、今回のメンバーがどの程度のレベルのものなのかは不明ながら、トラップやドリブルの細かいテクニックに、ボールホルダーを追い越す動きの徹底など、随所に滝二らしさを見せていた。布陣は清水と同じく4-4-2だが、FWとSHがよく入れ替わり、特にサイドはSHよりもFWが流れることが多い (SHがサイドに張る清水の方が珍しいのだが)。
 対してエスパルスは新1年生のメキシコ遠征組、山崎・山田・青木が不在のほかは、全員がグラウンドに姿を見せた。布陣は変わらず4-4-2。滝戸もCBで登場し、ほぼ現状のベストと思われるメンバーが名を連ねた。

 勝因は中盤を制したことに尽きる。高いキープ力で確実にボールを溜めて繋ぐ前田の働きは当然として、この日は深澤が素晴らしかった。競り合いに強く、奪った後は色気を見せず、近くの味方へと球離れ良く正確にボールを渡す。一昨年のJユース杯優勝の影のMVP、柴田ほど機動力があるわけではないが、その部分は前田が補完しているため、体の大きさを活かした中盤での潰し役として柴田を思わせる働きを見せた (前田=柴田、深澤=高野という見方もできる)。昨年、探し続けていたワンピースが見つかったかもしれない。3点目に見るとおり、前線への顔の出し方も良好。
 ただ、前田・深澤のコンビでは、パスの構成力=ボールを前に運ぶ能力に難がある (前田はドリブルで持ち運ぶ力があるが)。しかし、この試合は両翼の佐野傑・佐野孝が対面の相手を上回り、幾度となく突破したため、その難点が問題になることはなかった。佐野傑はフェイントで抜くスキルがあるので、スペースを埋められた状況でも突破口になれる。抜いた後の加速も鋭く、クロスにはキレがあった。右の佐野孝はとにかく馬力があるので、困ったら佐野孝の前にロングボールを蹴り込めば、それだけで一つの攻撃の形に。まだまだ荒削りで、自ら突破して自らのミスで好機を潰す「自作自演」が多いが、今年は押し込まれる展開が予想されるだけに、そのプレースタイルは重宝されるだろう。

 全体的に声がよく出ており、鍋田圭・江守を中心にスライディングを多用するなど「汚れるプレー」も多く、様々な面で今までのユースとは異なった印象。CBにコンバートされた滝戸は、まだDFとしては許されないミスもあるが、足下に自信があるので相手のフォアプレスにも落ち着いて対処できるメリットがあった。新1年生も溌剌とプレーしており、鍋田亜はチームに不足している「センス」を持ち込み、長島は少ない出番に落ち着いて対処。稲毛は細かい繋ぎやポジチョンチェンジというエスパルスのサッカーに慣れてない面もあったが、正確なロングキックでFWに当てるプレーが光る。畑は出場時間が短く評価が難しいが、背丈がまた伸びたような。170cm弱はあるかな?



2007年03月11日(日) JY: 練習試合 ヴェルディ戦

Jrユース
07年03月11日 (日) 13:20開始 よみううりランド 人工芝グラウンド (ジュベニール)
 練習試合
 対 ヴェルディジュニアユース ※40分×2+35分
 天候: 雨

▼試合展開

[1本目]
清水エスパルスジュニアユース
−−−−−−−−井出−−−−−−−−
−−犬飼−− 荻 −−片井−−深澤−−
−−−−−−−−田代−−−−−−−−
−−−−−−坂口−−成田−−−−−−
−−−−松田−−柴原−−影山−−−−−

−−−−−−高木−−小林−−−−−−
−−−−渋谷−−−−−−山浦−−−−
−−−−−−17−−15−−−−−−
−−本庄− コリン −03−−古澤−−
−−−−−−− ナイル −−−−−−−
ヴェルディジュニアユース

 37分、ヴェルディ、右サイドからドリブルでバイタルエリアに持ち運んできたCH17番が、更なるドリブルを警戒して待ち構えるDH田代の手前、PA右角の少し先からミドルを放つ。低いシュートが狭いニアを縫うように決まり、0−1

ヴェルディ     清水エスパルスユース
6(4) シュート 7(3) ○田代、○影山、○田代、×柴原、×柴原、×松田、×柴原
5(3) 右クロス 5(1) ○影山、×坂口、×犬飼、×坂口、×坂口
4(0) 左クロス 4(0) ×成田、×成田、×深澤、×柴原
1(0) 右側CK 2(0) ×柴原、×柴原
1(0) 左側CK 2(0) ×柴原、△成田
1(−)  犯OS  0(−)
4(2) ファウル 3(2) ×深澤、・柴原、×深澤


[2本目]
清水エスパルスジュニアユース (〜23分)
−−−−−−−−井出−−−−−−−−
−−犬飼−− 荻 −−片井−−深澤−−
−−−−−−−−田代−−−−−−−−
−−−−−−坂口−−成田−−−−−−
−−−−影山−−柴原− 三渡洲 −−−

−−−−−−高木−−本庄−−−−−−
−−−−渋谷−−−−−−19−−−−
−−−−−−17−−15−−−−−−
−−12− コリン −03−−古澤−−
−−−−−−− ナイル −−−−−−−
ヴェルディジュニアユース

 23分、清水、交代: 三渡洲→遠藤
 35分、清水、交代: 影山→片山 (片山SH、坂口FW)
 39分、ヴェルディ、左サイドからピッチを横断する長いドリブルを仕掛けたLH杉浦、RB犬飼もしぶとく付いていくが、逆サイドから寄ってきたRH19番とスイッチする。これでマークが乱れ、素早く19番がPA外から放ったシュートが犬飼?の股間を抜く。だが、それはPA内のCB片山?がブロック。しかし、いち早く反応した19番がDFを振り切ってPA内に詰め、そのままゴールに押し込む。0−2

ヴェルディ     清水エスパルスユース
4(2) シュート 6(2) ×三渡、×柴原、○柴原、×遠藤、×柴原、○柴原
2(0) 右クロス 3(0) ×坂口、×田代、×犬飼
1(0) 左クロス 4(1) ×田代、×成田、×影山、○成田
2(0) 右側CK 0(0)
0(0) 左側CK 1(0) ×柴原
3(−)  犯OS  0(−)
0(0) ファウル 6(2) ・深澤、×坂口、・片山、・坂口、×田代、・柴原


[3本目]
清水エスパルスジュニアユース
−−−−−−−−鈴木−−−−−−−−
−− 原 −−浅見− 小野田 −片山−−
−−−−−−−−遠藤−−−−−−−−
−−−−−−前澤− 仙北屋 −−−−−
−−−−松田− 三渡洲 −石原−−−−

−−−−−−19−−本庄−−−−−−
−−−−17−−−−−−山浦−−−−
−−−−−−15−−20−−−−−−
−−18− コリン −03−−12−−
−−−−−−−−GK−−−−−−−−
ヴェルディジュニアユース


ヴェルディ     清水エスパルスユース
8(5) シュート 4(1) ×遠藤、×松田、×三渡、○三渡
1(0) 右クロス 3(1) ○原、 ×松田、×松田
0(0) 左クロス 1(0) ×松田
2(0) 右側CK 0(0)
2(1) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  1(−) ・松田
1(0) ファウル 3(2) ・前澤、×小野、×浅見


▼試合結果

清水エスパルスユース 0−2 ヴェルディジュニアユース


▼寸評

[私撰MVP] 犬飼 智也
[私撰MIP] 荻 祐也、影山 貴紀

 最初の2本、清水は6:4で優位に試合を進めながらPA内での精度が悪く、逆に飛び道具2発を食らって0−2で敗戦した。
 昨年のナイキプレミアカップで優勝しているヴェルディだが、木澤・都並といった早生まれで1学年上の選手の貢献も大きく、中2が主力で高円宮杯を優勝したガンバに下馬評を奪われた観がある。彼らとしては再び今年結果を残し、自らの力を証明したいところだろう。U-15代表の高木も1本目のみながら出場、ダブルボランチは恐らく15番が南部、17番が新中2の端山 (牧野かも) であり、FW相馬以外はほぼ主力が出場しているものと思われる。03番は松下か?

 清水は中原・藤田が欠場で撮影班。もう1名カメラ係がいたが、村上だろうか。新2年生4名を遠征に参加させ、うち犬飼・影山を先発で起用した。中原が抜けたCBにSBでの片井が入り、犬飼がRB、深澤は昨年上の学年で起用された時と同じく左のSBに回る。前線は柴原・松田・影山と小柄な選手の組み合わせになった。
 全国レベルの対戦経験の乏しい新2年生だが、特に犬飼は素晴らしい内容。スピードで振り切られることもなく、コンタクトプレーは激しくて粘り強く、2つ上の先輩すら失点を喫した山浦を卓越した身体能力で封じ込めた。更に良かったのが奪った後のプレーで、連動して裏に抜けようとするFWに同期して中長距離のパスを繰り出していた。順調に育てば、右の佐野克彦になれるかもしれない。
 守備陣では、荻のプレーも良かった。昨春のナイキカップでは裏に抜ける相手へのスピード不足が課題に残ったが、この日は抜きにかかる相手にもう一度体を入れ直して押し返すなど、良い対応ができていた。高さもあり、コーチングの声もよく出ている。犬飼と同じく2年生で先発した影山も合格点。同学年相手では体格だけで何とかなってしまう167cm/63kgの影山だが、この日のメンバーではむしろ小柄な方。そうした相手に対し、精力的なオフザボールの動きと猛牛のような加速で、しっかりと前線の起点となった。1本目9分には坂口とフォアプレスを掛けると、坂口が奪うや否や加速、裏に抜け出して枠内にシュートを放っている。

 とはいえ、やはりチームの生命線は柴原−田代のライン。だが、この2人に対しては期待されるレベルが違う。柴原はドリブルの後のシュート精度に難を見せた。田代は司令塔としては機能したが、細かいタッチのミスが多く、こぼれ球を拾えずに中盤のフィルター役になれなかった。元々、柔らかい体と長い足でボールを奪う黒人選手のような田代だが (色白だけど)、ヴェルディの高い足下の技術に交わされた印象がある。チームとしては、柴原のドリブルと田代のフィード以外に攻撃の形が乏しかったのが第一の課題、そしてPA内のプレー精度が第二の課題だろう。
 1・2本目と大幅にメンバーを入れ替えた3本目は当初、五分五分で推移したが、終盤に体力が落ちると地力に勝るヴェルディに押し込まれる展開となった。しかし、体を張ってPA内で仕事をさせなかった浅山と、精力的に動いて中盤で攻守に貢献した遠藤の頑張りもあって、何とかスコアレスドローで終える。とりわけ遠藤はこのレベルでは動きの質と量だけでなく、競り合いの強さや足下の巧さも際立っていた。29分に松田が落としたボールを追い越してPA内まで運ぶと三渡洲にラストパスを送り (シュート枠外)、続く30分には浮き球のスルーパスで枠内シュート (三渡洲) を導いている。

 一方のヴェルディだが、前回の対戦と違い、随分とリアルなチームという感じを受けた。前の対戦でチンチンにされた高木 (07番) や渋谷 (10番) を、荻や犬飼が抑えたのも大きいだろう。細かいタッチの巧さにらしさを見せるが、ヴェルディ下部組織の代名詞のような相手に向かっていくドリブルは、むしろ清水の方が多かった。FWと入れ替わってMFがスルーパスを受けに抜ける動きを多用し、それも清水に上手く対応されると、今度はミドルやセットプレーで点を奪いにきた。面白味はないが、これが王者の「強さ」であろう。1・2本目、清水の被シュート10本のうち、実に6本がミドルとセットプレー絡みである。また、それを可能にするだけの堅実さを、CBやボランチが備えていた。



2007年03月01日(木) 今年度的清水エスパルスユース 2007年度版

▼予想布陣A

−−−−−−−− 鍋田亜人夢1 −藤牧祥吾3−−−−−−−−−

−−−−−−−−−−−−前田陽平2−−−−−−−−−−−−−

−− 佐野傑2 −− 佐野諒3 −−青木達也1−−望月卓馬2−−
  (江守純基3)         (深澤慶也2)  (柴原誠JY)
−−−−−鍋田圭吾3−− 滝戸諒3 −−山崎教史1−−−−−−
                   (望月恭平2)
−−−−−−−−−−−− 長島潤1 −−−−−−−−−−−−−
 名前の横は学年

 昨年、大いに苦しんだユースチームだが、苦しいなりに支えてきた3年生が卒業。今年は更に苦しい年になる。率直に言って、今年最大の目標はプリンス東海1部残留だろう。昨年は例年と違い、春先から積極的に下級生を起用し、夏に一部の3年生が引退するなどして世代交代を推し進めてきたが、残念ながら3年生に遜色ない活躍を見せたのは、前田など数名に限られていた。全国2位の新1年生にかかる期待は大きい。
 システムは3バックを予想。行徳監督は今まで、守備が不安定な時には積極的に3バックを採用してきたからだ。ただ、今までのところ4バックを採用しているし、今ではトップも4バックで起用しているため、このまま4バックで戦う可能性も十分にある。守備が不安定の時に採用することから分かるとおり、3バックの時はCBが1枚増える分だけ、DFの数が増える守備的な布陣を採る (ただ、WBはSBに比べて攻撃的な選手を置くことが多い)。

 さて、長くスタメンを争ってきた3年生3人が抜けたFW。残る枚数は少なく、鍋田亜 (1年・U-15選抜) と藤牧 (3年) の2トップでほぼ固定だと思われる。可能性があるとすれば、前田 (2年・U-16代表) が一列上がるパターンか。スピードのある佐野孝 (2年) はFWにしろ、右サイドにしろ、途中投入が濃厚。他に起用があるとすれば、池上 (2年・元U-14NTC) ぐらいだろう。いずれにしても鍋田あたりがユースのレベルに馴染めなかったりすると、非常に厳しい。
 トップ下を起用するシステムならば、そこも前田でほぼ決まりだ。他にあり得るなら佐野諒 (3年) だろうが、パサーの彼は得点力と局面打開能力 (ドリブル) で、前田に後れを取る。ただ、昨年大きくプレー幅を広げた前田は、中盤での潰し役でも使いたいところで、そうした面からトップ下に固定するのは難しいかもしれない。正直、前田が2、3人ほしいところである。柴原 (JY・U-14EP) にも適性があるが、いきなりユースでこの難しいポジションを任されることはないだろう (逆に任されて期待に応えたりしたら、とんでもない選手になる)。

 中盤の選手に行徳監督は、正確に止めて蹴る技術を必要条件として求める。昨年、この点で行徳監督を満足できたのは小泉・桑原卓・前田・佐野諒・神田ぐらいであり、これが選手の組み合わせで苦労した最大の理由であった。今年、前田と佐野諒は残るが、169cm/56kgの前田と166cm/46kgの佐野諒で攻撃を食い止められるほど、ユースのサッカーは甘くはない。筆者が3バックを予想する理由がここにある。前田・佐野諒に加えてもう一人置くならば、滝戸 (3年・元U-14NTC)・西澤 (2年・元U-16NTC)・深澤 (2年)・青木 (1年) あたりが候補か。役割分担上、中盤の底で守備のタスクを求められることを考えると、個人的な一押しは青木。
 両サイドは右が望月卓 (2年) ・柴原 (JY・U-15代表)・桑原 (3年)、左が佐野傑 (2年・U-16NTC) と江守 (3年) の争いか。Jrユースチームとの兼ね合いもあるが、柴原はユースに本格合流したとしても全く驚かない。苦しい展開が増えれば増えるほど、個人で突破口を開ける佐野傑や柴原の存在が大きくなる。だが、カウンターを仕掛ける前に崩されては本末転倒なので、守備に不安のある今年は本来SBである望月卓や江守を組み合わせるパターンも、十分に考えられる。

 FW・中盤も厳しかったが、DFは更に厳しい。根本的にサイズが不足しているのだ。178cmの滝戸のコンバートも検討されているが、経験不足からか「軽い」プレーも多く、彼にはスイーパーの役割を重視してもらい、両脇をDFらしいストッパーで固めたいところ。176cmあり、運動能力にも恵まれている山崎 (1年・U-16NTC) には、1年目から大車輪の活躍を望んでいる。もう片方には背丈 (173cm) には恵まれてないが、泥臭い守備が身上で、国体でも苦しい展開で体を張ってきた経験をもつ鍋田圭 (3年・静岡国体選抜) に期待。或いはSBが本職ながら、サイズとスピードが一定水準に達している江守か。望月恭 (2年) のセンスは魅力的なのだが、今年はリアルな闘いが増えそうなだけに苦しそう。
 GKは長島 (1年) だろう。まだまだ荒削りもいいところだが、長い手足に高い瞬発系の能力と、育てるに値するだけの素材である。吉田 (3年) などもミスが少なく、安定しているGKだが、下部組織のチームということを考えると長島を我慢して使っていくのではないだろうか。


▼予想布陣B

−−−−−−−− 鍋田亜人夢1 −藤牧祥吾3−−−−−−−−−

−− 佐野傑2 −−−−−−−−−−−−−−−− 滝戸諒3 −−
                       (柴原誠JY)
−−−−−−−−−前田陽平2−− 佐野諒3 −−−−−−−−−
                (青木達也1)
−−江守純基3−−鍋田圭吾3−−山崎教史1−−望月卓馬2−−
                (望月恭平2)
−−−−−−−−−−−− 長島潤1 −−−−−−−−−−−−−
 名前の横は学年


←2006年度版


 < 前  目次  後 >


ひかる。 @H.P. [MAIL]

My追加