冒険記録日誌
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2022年06月12日(日) クソゲー・オブ・ザ・オレ 第6位

たけたろう「クソゲー6位。これは原作が有名ですね。」
山口プリン「今回はゲーム自体が悪いというより、タイアップの在り方を問うタイプのクソゲーだぞ。」


クソゲー第6位 【名探偵コナン 「嗤う黒猫」殺人事件】

ジャンル  推理小説風ミステリー
発売元  メディアファクトリー
執筆者  齋藤高吉・冒険企画局
発売日  2009年8月18日
パラグラフ数  ゲームブック部分は263
ゲームの構造  フラグチェック有の分岐小説タイプ。合間にパズル出題あり。
過去の冒険記録日誌  2009年8月25日に感想あり

ポイント
 あれれ〜おかしいよ〜!!僕はドコにいるの?

物語の概要
 米花町で立て続けに起こった二つの殺人事件。その事件は事件現場で発見されたゲームブック「嗤う黒猫」の内容と、奇妙に符合していた。そして、本には第三の殺人事件も書かれていたのだ!

本の帯の煽り文句(嘘はついていない)
 真相を解き明かすのはあなた自身。連続殺人事件の手がかりは、本書収録のゲームブック「嗤う黒猫」。ここにすべての謎が隠されている。

主な登場人物
 江戸川コナン:最後に事件の真相を解説する他、メールでヒントをくれるなど、狂言回し的な役どころ。
 佐々木洋一:人気小説家。まだ売れなかった頃に、鹿島勝名義でゲームブック「嗤う黒猫」を執筆した。
 須山竜馬:第一の殺人事件の被害者。佐々木洋一の自宅で行われた祝賀パーティーの最中に死体となって発見される。
 椎野悠美:第二の殺人事件の被害者。佐々木洋一の恋人。

作中作「嗤う黒猫」内の主な登場人物
 主人公:名前の設定なし。浮気の素行調査などで生計を立てている売れない探偵。コナンと同じく、毎度殺人事件の現場に偶然居合わせるという特殊能力を持つ。
 亀井毅:刑事。主人公を嫌っているかのような態度を取るが、ぶつぶつ言いながらも主人公が事件に首を突っ込む事を見逃している。
 城崎緑:鑑識官。主人公へ一定の理解がある様子。主人公を追い払おうとする亀井をなだめたり、逆に捜査への協力を求めてきたりする。

クソ要素
 一言でいえば、コナン君が登場しないのである。
 名探偵コナンとタイトルに謳っているからには、コナンが主人公もしくは主要登場人物だと、普通は思うものであろうが、本作は「コナン君が解決したこの事件を君も挑戦してみよう!」という体裁となっていて、コナンの他、少年探偵団や毛利小五郎といったお馴染みの面々も一切姿を見せる事はない。
 装丁の表紙絵以外でコナンのイラストが登場するのは、最初のルール説明と巻末にある袋とじの解説部分だけ。その絵もアニメの流用で、本書のために書かれたイラストはない。一応、発売当時には期間限定サービスながら、携帯電話で専用サイトに登録すると、コナンからヒントとなるメールを受け取れるというギミックはあったようだ。しかし、それくらいではコナンのゲームブックと銘打つには弱いだろう。
 ランキング7位の「暗黒のピラミッド」は、少なくともルパンのゲームブックには違いなかったが、こちらはハッキリ言ってタイトル詐欺である。

総評
 本作の大半は、作中作のゲームブック「嗤う黒猫」をプレイする事に費やされる。
 「嗤う黒猫」を独立した作品として見るなら、ステレオタイプの探偵物を題材にしたオーソドックスなゲームブックといったところ。ゲームブック初心者が遊ぶ事を想定してか、クリアするのはさほど難しくはない。ただ、「嗤う黒猫」の世界観は、名探偵コナンのもつ雰囲気とは違い、さらに挿絵もないので地味な印象を受ける。
 このゲームブックをクリアした後は、その内容をヒントにして、現実に発生した事件の謎を解くというのが、一応のゲームの流れだが、実質おまけ程度の扱いになっている。
 事件現場にゲームブックが置いてあったというのは、2009年時点でもなかなかシュールな設定なうえ、「嗤う黒猫」の装丁はファイティングファンタジーシリーズを模倣したデザインという事もあって、まるで本書がゲームブックファン向けか、ゲームブックブーム当時を懐かしむ為に作られたかのように見える。
 しかし、この本を買う人は大抵「名探偵コナン」のファンと思われるので、どう見ても目指す方向がニーズとズレている。本書の発売当時は、近くの本屋の児童書コーナーに平積みで販売されていたのを見かけたものだが、買った子ども達はどう思ったのだろうか。


ちょっとリプレイ(ネタバレ注意)
たけたろう「いきなり作中作のゲームブックを遊ぶわけですね。」
山口プリン「パラグラフ数が263と言っても、実質3つの短編ゲームブックに分かれていて、3つの事件を順番に解決していくんだ。だから、そんなに難しくはないと思うよ。」
たけたろう「基本的には聞き込みや現場捜索などのシーンで、選択肢を総当たりすれば次のシーンへ進むの繰り返しですね。途中で登場するいくつかのパズルを解くのが面倒ですが、難しくはないかな。」
山口プリン「そう言いつつ、パズルが解けなくて、パラグラフ総当たりで答えを探しているように見えるのだが。」
たけたろう「2回しかやってませんし!悪かったですね!パズルが苦手で!」
山口プリン「なんだかんだ、2番目の事件までは解決したね。しかし、この本はパズル以外の絵がほとんどないので寂しいよな。コナンみたいな漫画タッチの挿絵が沢山あれば、それだけで随分印象が変わると思うんだけどな。」
たけたろう「3番目の事件も終盤まで到着したのですが、ここで関係者全員を集めて犯人を当てるというベタなシーンで困りました。」
山口プリン「ここだけはプレイヤー自身が考えて判断しないといけないのだよ。今まで勝手に話しが進んで解決していたから油断していただろう。」
たけたろう「うん、なんとか正解しました。意外といえば意外な真犯人ですが、意外性を出すために、作者が後付けでこの人を犯人にしたんじゃないかな。」
山口プリン「さあ、どうだろう。そんな考え方で、物語の途中で犯人を決める推理小説作家も実際にいるらしいから、案外そうかもしれないな。」
たけたろう「ゲームブックを遊び終わった後は、コナンが解決した事件を君も解いてみようって事ですが、すでに解決済みの事件を解かされるのもなんだかなぁ。」
山口プリン「こらこら、そんなに早く袋とじの答えを見るんじゃない。本当は、こっちの謎解きが本題なんだから。」
たけたろう「だって、頭を使うのは苦手なんですよ〜。」


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