冒険記録日誌
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2008年01月17日(木) ウォーロック 第16号 1988年 4月

 「1987年のゲームブック白書」ともいうべき内容のゲームブック業界の総括記事が載っています。
 昨年の第4号と同じく、ゲームブックのレビュー件数も大増量していました。
 ゲームブック目録を見ると、昨年で半分近くの出版社がゲームブックから撤退したのにもかかわらず、1987年も200冊近くのゲームブックが発売されていたようです。まさにゲームブックの全盛といった感じでしょうか。
 編集部の記事によると、昨年(1986年)が「混沌と淘汰の年」とすれば今年(1987年)は「分化と安定の年」だそうです。
 国産ゲームブックのレベルも上がり、出版社によるゲームブックレーベルの個性化・専門化もはっきりしてきたのではないかということを指摘しています。
 私個人にとっては、もっとも業界が活発で健全になったこのタイミングに、初めてゲームブックに触れることができたようで、幸運だったかもしれません。
 ただし、記事では「個性化・専門化により“火吹山の魔法使い”のような大ヒットが、絶えて久しくなった。誰にでも愛される作品の登場も待ち望まれる」とも書かれています。
 ゲームブック業界の最盛期にあってすでにウォーロック編集部は、昨年の粗製濫造による読者離れの可能性の指摘に続いて、今年は作品のマニア化・精鋭化による業界の先細りを警戒していたことになりますね。

 この号に収録されている短編ゲームブックは、文庫化もされた宮原弥寿子のオリジナル「フォボス内乱」。女性アンドロイドを主人公にしたSFという、珍しい題材です。
 2005年10月09日(日) の冒険記録日誌に感想を書いてあるので、関心があればそちらを読んでください。

「私のベストゲームブック」コーナーのランキングは以下のとおり。
 ブレナン勢の票の伸びがすさまじいです。私としては、初登場の「スーパー・ブラックオニキス」と「展覧会の絵」の票がどこまで伸びるか興味のあるところ。

作品の部
1位、王たちの冠         54票
2位、死のワナの地下迷宮     47票
3位、ドラゴンの洞窟       40票
4位、魔界の滅亡         37票
5位、スーパー・ブラックオニキス 27票
6位、火吹山の魔法使い      25票
7位、恐怖の神殿         24票
8位、ゾンビ塔の秘宝       20票
9位、ニフルハイムのユリ     19票
9位、展覧会の絵         19票
11位、王子の対決         16票

作者の部
1位、J・H・ブレナン     141票
2位、I・リビングストン    113票
3位、S・ジャクソン(英)    95票
4位、鈴木直人          78票
5位、林 友彦          28票
6位、門倉直人          17票
7位、S・ジャクソン(米)    16票
8位、古川尚美          14票
9位、山本 弘          11票
10位、黒田幸弘          10票
10位、ジョー・デバー&ガリー・チョーク     10票
12位、安田 均           6票


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