ぼくたちは世界から忘れ去られているんだ

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2002年10月18日(金) おしまい
目を閉じると、蛍光グリーンのドーナツのようなものが、踊るように漂っている。
目を開けると、ドーナツは赤色になって、あたしに付きまとう。

また目を閉じる。そろそろ寝なきゃ。

寝室のドアが開く。
ミキコだ。
その手にもっているものは、ハサミ?

「どうしてハサミなんて持ってるの?」

うわあうわああ、というような声にならないような声をあげて、ミキコが歩み寄り、あたしの髪を切る。

切る切る切る切る切る。

切って云う、
「あたしと一緒じゃなきゃ駄目」
寂しそうな瞳。

ミキコがハサミを放り投げて、抱きついてくる。

「い、い、い、一緒だよね?」

あたしは良く判らず、目を閉じ、ドーナツのダンスを眺めていた。

永遠にも思えるような長い時間が過ぎていく。


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