ぼくたちは世界から忘れ去られているんだ

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2002年06月29日(土) 携帯から更新。今はみしらぬ。
は、っと気づくと、そこは知らない電車の中だった。さっきまでいつもの電車に乗っていたはずなのに。
私のむかいには六人座っていた。みなだらしなく寝ている。顔がみえないぐらい深く体を藤テしている茶髪の女がつけている時計が、銀色につやぴか光っている。時を刻む音がうっとうしい。
中吊り広告を眺める。雑誌、百貨店、英会話。死にそうに不安定な顔で笑っている女。
目をとじて、また開く。そこはやっぱり見知らぬ電車のなか。どうしていいかわからない。駅につく。私は迷わずおりた。漆黒のむこうがわに君がわらっていた。有難う、と呟いた。


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