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みんみん



 しはす

今年はつねの年より乾燥しているような気がする。
気がする、だけだろうか。
終日、地下に籠もって(お昼休憩には出たが)外に出たら、指先がぱしっと割れた。また、運転中にも割れた。
子供のいる毎日、手を洗う回数は確かに多い。



11月某日。
グリーンランド国際サンタクロース協会公認サンタたるパラダイス山元に会いに、フェリオへ行く。
子供の頃、サンタさんは私のところへやってきてくれた。姿を見たことはないけれど、手紙だってもらったことがある。りー氏のところには来たことはないらしい。いや、来たことはあるのかも知れないけれど、まあ、全体としてそういうこと(誕生日とか父の日とか母の日とかいろいろ)でそわそわしたりはしない家だったらしい。
りー母は、記念日などを覚えてくれている方なので、りー家全体として本当にそういった事柄に無関心なのかと言えばそうというわけでもなかったのではないかと思う。想像するにおそらく、そわそわする気持はわからんでもないが、あれこれ考えると面倒になるというか、富山方言で言うところの「うー」(「憂し」ですな)なってしまって、ということだろう。
今日は○○の日であるから××しなければならない!と、強迫観念のように振り回されるのも面白くないと思う。ただ、誰かのことをゆっくり思うということを、頭ではわかっていてもなかなか改まってやらなかったりもするものだから、そのためのいい機会だと思っている。それに、少しだけ心待ちにしたり、期待したりすることだって、あってもいい。期待しすぎるのもどうかと思うが、期待する気持が全くないとか、期待せずにあきらめだけが最初にあるとしたらそれも寂しい。

それはともかくとして。
今回、サンタクロース云々と言い出したのはりー氏だけれど、そもそも上述のようなサンタ観であるからして、「おしりかじり虫」好きなKのために「おしりかじり虫・バラエティショー」を見せてやりたい、と郊外のショッピングセンターに行く、なんていうの(を思いつくのは私)とは動機が違う。あくまでパラダイス山元目当て。マンボたる、(へんな)車マニアたる、餃子王たる、そしてサンタたるパラダイス山元。Kは方便か。
でもまあ、お越しの皆さんはほとんどがフツーにサンタさん目当てであったと思われる(そうじゃない方もお見受けしたが)。
詳しくはりー氏のブログ(ご本人よりコメントあり。まあ!)をご参照下さい。



また某日。
桐朋アカデミーオーケストラの定期演奏会へ。
大学院が富山にある縁で、年に数回、演奏会が行われている。客演の岡田博美目当て(過去にも客演の藤井一興、野島稔目当てで行った)で、ラフマニノフの2番を聴く。
岡田博美は中学生の時に聴いて以来。いま改めて聴くと、暑苦しくなく、でも神経質風でもなく、淡々と、なのに鳴る。弱音に驚く。大きな音もがちゃがちゃしていない。テクニック面を言われることの多い人だけれど、するめいかのようにじわじわと来た。また聴きたい。
ひとまずアルバムを何枚か注文し、車の中や家で聴いている。
それらのアルバムが出ている、カメラータ・トウキョウというマイナーレーベルにまた心ひかれる。



わりと慎重派のK、

歩きたい(たのしい・わくわく)≦こわい(ころぶかも)

という感じだったのが、

おもしろい>こわい

になった。
お誕生前に歩き出したりするお子さんも珍しくはない。そう思えば、ちょっとのんびりだった。慎重なぶん、見切り発車というところか。しゃがんだ体勢からすっくと立ち上がることもできるし、少しく方向転換をしたり、物を持って歩く余裕もある。
最近は「はめる」または「入れる」という動作が気になっているようだ。

・直方体や円柱や三角柱を、それぞれ四角や丸や三角の穴にはめて入れる(そういうおもちゃがある)。
・リグノ(ネフ)の円柱を入れたり出したり。
・レゴブロックを入れ物であるバケツの中に入れる。一見すると片づけているように見えるが、別に片づけようとしているのではなくて、バケツの中に入れてみたいのだと思う。
・キャニスターやびんのふたを合わせたり、ひねってあけたりする。
・飲み物の容器に食べ物を入れる。この場合、水や飲み物といった「液体」というものへの興味もプラスされている。

などなど。
全く異なる状況や場にあってそれぞれ別々に見える動作も、Kにとってはある興味関心で貫かれている、と知るとき、生き物の成長、あるいは人間のあたまのしくみというものの一端に触れたように思えて、私はわくわくする。
そうだな、猫が瞳をきらーんと光らせる、ような。


「おれたちのコトバとKのコトバと、どこからどこまで重なっとんがかのう(重なっているのかなあ)」。
Kとりー氏と私のシニフィアン、とシニフィエ。


夜中に目が覚めてKの寝顔を見る。
あまりにおっさん風味なので(今に始まったことではないが)、

あーおっさん
超おっさん
めちゃおっさん

とつぶやいて再び寝るおっかさんであった。



遅ればせながら私信。K様。
月光荘と聞いて銀座の画材店を思い出すか沖縄の安宿を思い出すか問題、について。
後者の主宰者はたぶん大学の同期です(ちょっと珍しい名前なのと、たぶんニックネームからして間違いないと思う)。見た目繊細な感じでしたが、なるほどー、でもあります。学内でバーというかクラブ(ダウナー系)っぽいこともやってた記憶があるので。
1年生の大学祭の時、Pーター・Bラカン氏(大学の近くにお住まいだったらしい)がふらっと構内に入ってきて、「君よく会うね」と言われた、とちょっと嬉しそうに話していたのが印象的です。

2007年12月05日(水)
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