酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
DiaryINDEX|past|will
| 2005年02月28日(月) |
『女たちの殺意』 松村比呂美 |
日常でふと芽生える女たちの殺意が5つ。「あぁ、わかる。わかる」とその殺意に同意してしまうところが一番怖いことかもしれません。どの物語も落としどころが想像とは違うところに着地されてしまいました。うまいなぁ。やられたなぁ。こういう優れた短篇を描く女性が出てこられたんだー(感動)。 どの物語もとてもいいのですが、「アレルギー − 溢れ出る殺意」はうならされるウマサ。辛いアレルギー症状の原因の根となるものに気づき、驚愕のラストへの一気呵成の流れは映像化して見せて欲しいくらい!(映倫上むずかしいか) 「暖かい殺意」は、そりゃ殺したくもなるよ・・・と共感させておきながら、すっごくひどい結末だし。「カルシウム」はカルシウムの成分が気にかかって仕方ない。「茶箱 − 乾いた殺意」は2重に意外な展開が好み。「どうしても − 振り向いた殺意」の哀しい女の見得の張り合いは情けないど身につまされて・・・。 要するにたぶん女性であれば共感できる「哀しい殺意の根っこ」が秀逸なのですよね。あぁっ、うまく言葉で「よかった」感を伝えられないことがもどかしい。もう是非に読んでみていただきたい。損する事はありません。怖いくらい(そこが一番怖いのか?)うまい人です。オススメv
やっと心と体が一緒になれた。
『女たちの殺意』 2005.1.15. 松村比呂美 新風舎
|