酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2005年01月13日(木) 『霧の迷宮から君を救い出すために』 黒田研二

 杉村亮治は、会社の先輩・米里由希に頼まれ会社の売り物<安心シェルター>へ訪れる。そこで何者かに襲われ、脳に損傷を受け、動くものを認識できなくなってしまう。動くものは霧が発生したように見えなくなってしまったのだ。そして<安全シェルター>で殺人が・・・

 なんだか悲しいなぁ・・・読後感はそれでした。黒田研二さんの描かれる世界に触れたとき、せつなく悲しく孤独になってしまうことがよくあります。それだけ人の心の深いところを軽いタッチなのにうまく表現されているからだろうな、と。
 当たり前のように見えていたものが、霧の中にいるようにしか認知できなくなったとしたら、ものすごく孤独でしょう。そこで必要なのは愛する人、愛してくれる人なのに。うまいけど悲しすぎるエンディングでした。

「いまどき三流のミステリ小説でも、そんな陳腐なトリックは登場しないと思いますよ」

『霧の迷宮から君を救い出すために』 2004.10.25. 黒田研二 ジョイ・ノベルス



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