酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2005年01月11日(火) 『窓際の死神(アンクー)』 柴田よしき

 日常に悩み足掻きながら生きるふたりの女性の前に死神(アンクー)が、現れる。死に近い位置にいる人間でたまに死神が見えてしまう者がいると言う。死神の甘い言葉(取引)に対して、ふたりの女性が選んだ答えとは・・・

 柴田よしきさんを名前から男性と認識していた方って意外と多いのではないでしょうか? 柴田よしきさんとメールを交換させていただいた事があり、その時に若くして亡くなった弟さんのことをお聞きしました。その弟さんのお名前が「よしき」さんだったそうです。近しい人をいきなり失った人間の喪失感は、思うだけで痛々しいものがあります。死を受け入れるということは身を切るようなものですから・・・。今回、柴田よしきさんが登場させた死神=アンクーは、日本の死神のイメージよりは、いたずらな妖精のようなものに思えます。生きること、身近な愛する人が死ぬこと、そういうことを考えてみるにいい物語かもしれません。
 そして、自分から命を断とうと迷っている人がいるとしたら、いそがないで逝ってしまわないで(柴田さんがおっしゃるとおり)。やはり命は、その命尽きるまで生きてみるがいいと思います。

 生きる、ということは、ひとりで成り立つことではない。生きるということは、誰かに生かされ、誰かを生かし、誰かと繋がっているということだった。

『窓際の死神(アンクー)』 2004.12.30. 柴田よしき 双葉社



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