酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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| 2004年12月12日(日) |
『記憶の果て』 浦賀和宏 |
親父が死んだ。自殺だった。あと一ヶ月で大学生になろういう安藤直樹はいきなりアイデンティティの崩壊に見舞われることとなる。パソコンの中に親父が残した安藤裕子。彼女の正体に気づいたとき、安藤直樹は笑わない男になってしまったのかもしれない・・・
うー、すごいんですよ。浦賀和宏さんの安藤直樹‘笑わない探偵’シリーズ。4作めを読んだところでスタートに戻りノートに登場人物を書き出し、頭を整理しているところ。そう、このシリーズは最初から読まないと駄目なんです! 伏線につぐ伏線で、登場人物の役どころと関係性をしっかり頭に叩き込んでおかなければ面白さを堪能できなから。(ちなみに酔狂写真にメモっぷりをUPしてますv) 18歳の安藤直樹が直面した現実の過酷さは、彼を“笑わない男”としてしまう。その一番根っこの物語が(安藤直樹における)詰まった一冊。パソコンの中の安藤裕子との会話や、パソコンの中の安藤裕子には今ひとつ気持ちが入らなかったけれど、それ以外はかなり面白かった。この物語で語られた少女の物語が次の作品となるのでありました。それがまたすごいのよ。
名探偵はー事件の関係者が抱えている悩みや苦悩など考える必要はないのだ。名探偵とは謎を解いて事件を解決する為にしか機能しない存在だ。他人の心の中を土足で踏み躙ってもー名探偵は事件を解決すればそれでいいのだ。それでこそ名探偵なんだ。
『記憶の果て』 1998.2.5. 浦賀和宏 講談社ノベルス
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