酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
DiaryINDEX|past|will
| 2004年11月01日(月) |
『あまんじゃく』 藤村いずみ |
折壁嵩男の趣味は鼻の毛穴パック。優秀な外科医だったが、‘ある事件’に巻き込まれ、殺し屋に転身してしまった変わり者。依頼は弁護士の横倉からのみ受けるフリーの身。クライアントの希望に沿った、元外科医ならではの殺し方をこなしていく。しかし、治験・術中死・医療訴訟・慈悲殺・臓器移植など現代医療の暗部に関わっていくうちに、ますます大きなうねりに巻き込まれてしまうのだが・・・
これは、ものすごく気に入りました。私の好きな《必殺仕事人》系の現代版しかも元外科医であります。殺し方もユニークと言うか、とんでもなく残酷。よくぞやってくれた!と喝采を浴びせつつ読んでいました。そして嵩男が本当に巻き込まれていたうねりの大きさには度肝を抜かれました。すごいなぁ。中でも料理評論家の殺し方が最高に美味。うふv 「あたしが死ねば、しばらく、お前は胸がわさわさして落ち着かないだろうね。その悲しみは“野分”だと思えば乗り越えられる。わあっと吹いて野っ原の草をなぎ倒すけど、必ず行ってしまうんだもの。嵐が汚いものを全部連れていってくれた後の澄んだ空気を胸いっぱいに吸って、お前は歩き出しておくれ」
『あまんじゃく』 2004.9.30. 藤村いずみ 早川書房
|