酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2004年02月23日(月) 『悪魔を憐れむ歌』 蓮見圭一

 山崎は、長男の喘息の発作がひどくなったことから、群馬の片品村へ引っ越す。子ども達は田舎生活を堪能するが、都会育ちの妻・洋子には苦痛らしい。夫婦間のギスギスした空気を緩和させようとブルドッグを購入。そしてひょんなことからブルドッグのブリーダーとなる。犬屋家業にのめりこむ山崎を置いて妻と子どもは都会へ戻ってしまう。ある日、ドッグショーで関根元という男と知り合い、口車に乗せられ、彼の手伝いをすることになる。この関根元と言う男、法螺吹きなだけでなく、おそるべき連続殺人犯だった。山崎は関根の死体処理を目の当たりにし、恐ろしさからがんじがらめにされてしまうのだが・・・。

 一時期、連続して愛犬家連続殺人事件が起こりました。その後、あの阪神淡路大震災が発生し、私の記憶から抜け落ちていました。今回、蓮見圭一さんが、共犯者となってしまった山崎の視点から描かれています。ほぼノンフィクションに近い小説のようです。犯人の関根元の異常性は、死体の処理のやり方にありました。死体さえなければつかまらないと言う発想で人間を透明にしてしまう。こんなことがフィクションでなく現実に行われていたのかと慄然とします。

 一体全体、何でこいつらは捕まらないんだ。こんなの、ありかよ。

『悪魔を憐れむ歌』 2003.12.15. 蓮見圭一 幻冬舎



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