酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年07月14日(月) |
『家族八景』 筒井康隆 |
火田七瀬は高校を卒業し、お手伝いさんという仕事に就いている。年若く美貌に恵まれた七瀬。彼女は人の心を読み取ることができるテレパスだった。七瀬が働くことになった家庭で垣間見る家族同士の心の闇のおざましさ。七瀬は自分の身を守るため、人を破滅させることもあるのだが・・・。
ものすごく久しぶりに読みました『家族八景』。衝撃を受けた本だったのでほぼ覚えていましたが、ところどころ忘れていたり、覚え違えしたりしていました。 『家族八景』の七瀬は18歳から20歳まで。いくら小さな頃から人の心を読んでしまい、おとなびていたとは言え、まだまだ少女。七瀬の若さゆえの暴走が理解も出来、間違いだとも思いました。人の心を読めてしまうと言うことは人間不信になってしまいそうだわ。 この作品はなんと1972年2月に刊行されています。今から30年以上昔の物語だったのですね。高校か大学あたりで読んだのではないかと思いますが、当時ははまりました。今、読むと面白いけれどさすがに設定がレトロかなと思ってしまいました。
わたしがいちばん注意しなければならないのは、わたし自身なのだ、と彼女はあらためてそう思った。
『家族八景』 筒井康隆 新潮社文庫
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