酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2003年06月28日(土) 『しゃばけ』 畠中恵

 江戸の大店‘長崎屋’の若旦那・一太郎はとんでもない虚弱体質。なにかあれば何日も寝込んでしまう。五つの時、祖父が連れてきた佐助と仁吉に支えられ生きている。実はこのふたり人間ではない。妖(あやかし)なのである。佐助は犬神。仁吉は白沢。過保護な両親と過保護な妖たちに見守られ、一太郎は意外に剛な心で殺人事件に立ち向かっていく。

 この作品は2001年第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞作品だそうです。優秀作品だけあって、軽妙洒脱な妖と人間たちの共存がとても面白かったです。
 一太郎の生い立ちの秘密や、一太郎の人情味あふるる人間性など心にほろりときました。一太郎を自分のことより大切にする妖の佐助と仁吉もいいキャラクターです。これはオススメv 柴田ゆうさんの装画も内容にぴったり合ってて微笑ましい。

 「生きていると、自分の思いどおりにならない事がいっぱいあるのさ」

『しゃばけ』 2001.12.20. 畠中恵 新潮社



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