何に似てるかなぁ、と思ったら、 野球だ。野球の「コンバート」だ。
言うまでもなく、プロで野球をやるためには、 選手として持ってる力が必要とされることが必要だ。 必要なパワーがなくなったとき・・プロでの活動は終止符となる。 「戦力外」と。
たとえば、打撃も走塁もいいのに、守備が弱い。 そこで監督に「ライトにコンバートしてみないか」と持ちかけられる。 よりチームを強くするために、守備のうまい若手をサードに起用すると いうのだ。 だが、自分はまだライトの守備は経験したことはない。不安だ。 コンバートすることが、本当に最善の策なのだろうか。ハメられているの ではないか?監督を一瞬疑る。
この状況のとき、 やったことないライトへの「コンバート」を平然と引き受けられるか。 これが強さなわけだ。
練習して、欠点をカバーするほどの時間はない。 しかも、いい年(30歳)である。即戦力として使えなければ意味がないの で、引き受けられなければ、野球人生は終了、引退を余儀なくされる。 「ずーっとサードでやってきたのに、他のヤツは自分のポジションを守り つづけられるのに、どうしてこの俺がライトなんかやらなきゃいけないん だ!!」なんて四の五の言ってられない事情。プライドなんか関係ない。
たとえ、一人の熱狂的なファンが「あなたのへたくそサードの守備が好き だったのに・・ライトを守るならもうファンやめます」と言われても、 チームのために、そして自身の野球人生を続けるために「コンバート」が できるか。 今までやったことない外野フライのキャッチ、ホームへの返球、内野守備 のフォローアップ。今までやってきた方法とは全然違うやり方だけど、野 球という活躍の場を維持できることに幸せを感じられるか。新しい視点で 野球を眺められることに喜びを感じられるか。
こうしたほうがいい、というアドバイスを 「受け止める」「受け入れる」のではない、
苦渋の決断のなか、 最終的に自分という素材にコンバート話を持ち掛けざるをえなかった(引 退を迫ることもできたのに、打撃力を買ってくれた)
相手のその気持ちを「引き受ける」強さ。
それが今、もっとも欲しい力。
|