「犬」 - 2005年02月05日(土) 十蘭堂の2004.12の朗読会で、読んだ詩。 犬 わたしの犬がわたしの眼の前にいて飢えています。 わたしは犬を飼ったことがないのにわたしの犬はわたしに飼われたことがあるといった顔でわたしに要求します。わたしの犬は言葉ではなく先立つ時間としてわたしに要求します。わたしはわたしの犬を好きでなく先立つ時間の要求を受けつけることはできません。荒い縄でくくられたわたしの犬の首の毛はこすれてとても見苦しいのです。わたしは乏しさそのもののようなわたしの犬を嫌いですがわたしの犬はそこで立ち上がりわたしの眼の前に腕を差し出しそこに切れ込みを入れていきます。一本二本三本と赤い肉の筋を入れながらわたしに刻々と要求します。 うるさい。現前そのものがうるさい。 ああ おまえは くさったえさでも食べていなさい。 わたしはおまえのことを知らない。 わたしはお前の顔をしらない。 兄弟の顔をした わたしの犬の顔は大きすぎてわたしは空を見ることができません。 注:これは以前見た夢を記したものです。 - 読み終わったら押してみる。
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