大雪…。
さすが彼の絡んだ日だけある。 いつも意味ありげな試練が訪れる。
帰りの予定に備えて、職場へはバスで向かうが、待てども待てども来ない。 おまけに満員できゅうきゅう。 着替えを持ったわたしは、迷惑千万な大荷物。 “お持ちしますよ”と言って、傘を持ってくれた女性の親切に、心底感謝する。
そして、駅へ着き、職場に向かうバスに乗り換えるが、これまた満員。 数台乗り過ごして、ようやく乗車。 いつも20分の道のりを、1時間以上かけて到着。 荷物も重いし、靴はびちゃびちゃ、足先は冷えきっているときて、職場に着いた瞬間 帰りたい気持ちになる。
この大雪の中、約束の人たちはみんなやって来て、びっくりする。 特に、わたしが熱を注いできた子どもとの面接は次回で最後。 さびしいけれど、彼の変化を目の当たりにしてきたから、別れることは彼の成長だと 納得する。 次回は、きちんと体調を整えて、力むことなく彼を見送りたいと思う。
そんな充実した仕事を終え、急ぎ足で職場を出る。 幸い、最後の面接が早めに切り上げられたので、予想以上に早く職場を出られた。 着替えを大々的に済ませ、電車に乗り込む。
…と、電車が人身事故で止まる。 NYに旅行する時といい、本当に向かいたい場所を阻まれることが多い。 めげずに振替え輸送をしている地下鉄に乗り換えて、何とか到着する。
到着したその場所は、いつもわたしが訪れていた場所とはほんの少し違っていて、 活気があって華やかだった。 お気に入りのマンゴヤン☆を飲んでも、いつもの調子は出ない。 にぎやかな声と、うきうきした女の子達がたくさんいて、わたしは萎縮してしまった。 友人がいてくれてよかったと思う。
久しぶりに聴くその唄は、あまりにも揺らいでいて、素晴らしくて、やっぱりこころが 染まった。 『オリコン』が変わってしまったことに気がついて、はっとした。 売れていくことはそういうことなんだと、ものすごく実感した瞬間だった。
ダークな色のパーカーを着て、チューニングをぼろんぼろんとしていたその人は そこにはいなくて、ぱっきりと存在感を示し始めようとする姿で立っていた。 どちらがいいとかではない。 ただ違ってしまっているし、今は今でそこにいる。 それだけのことだ。
逃げるようにその場を立ち去り、はしゃぎすぎるくらいに話して、飲み屋を探す。
表現したいことを表現すること。 その規模が大きくなるにつれて、誰かが自分に“表現させたいこと”との間で葛藤 する。 表現させたいという要求を少しずつ飲み込んでいかなければ、その場は与えられない。 どこまで誰かの色に染まっていくのか。 誰かの色に染まらず、その人の色をも飲み込んだ自分の色を、急速に作り出していくか。 才能と努力、そして創造性が問われる仕事だ。
わたしが彼に話をしたという判断は間違っていたのかもしれない。 彼は複雑な表情で話を聞いていた。 正しいこともあったし、わたしにない考えであることは事実だった。 だけど、やはり悪意に満ちた口ぶりであったことは事実だと思う。
普段相談はしないし、愚痴もあまり言わない方だ。 だけど、彼だから話した。 彼の意見だから聴き入れたいと思った。 でも、わたしと“彼”の間にあるものを全く取り入れず、感情的な意見であったように 思う。
結局決めるのは自分だ。 決めたことをどうしていくかも自分次第。 そして、わたしと“彼”の間にあったことを知っているのも、わたししかいないのだ。 助けてもらいたい気持ちはあるけれど、そこで答えを乞うのは違ってる。
今日一日迷惑メールが止まらない。 今までもあったけれど、今日だけで50通近く来たと思う。 これを機にアドレスを変えようかな。 そして、“彼”に知らせなければ、それこそいい区切りができる。 …なんてね。
友人KとRが対面。 別fieldの友人同士を合わせることは苦手。 間に入ったり、取り持つことも面倒臭い。 でも今日はあまりにも酔っ払っていて、全然平気だった。 わたしは。
KとRにはごめんなさい。
<イチモンイットウ> トイ:今読んでいる本。 コタエ:羊をめぐる冒険(村上春樹)。
♪BGM/嶋野百恵AL.『MOET Meets Bluey』
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