愚痴日記

2010年11月14日(日)


遷都1300年祭の企画のひとつで
奈良を題材にした物語の作家のトークショーというのがあった。

もう5回目だそうで残念なことに私はうかつにも知らなかったのだが
今回で終わりということだった。

そして 先週の土曜日に参加してきたのだがその余韻がまだ残っている。
今回の物語は 箒木蓬生 著 『国銅』

周知のごとく東大寺の大仏は聖武天皇建立ということで今に伝わっている。
そのことに間違いはないけれど、もう少し考えてみたらそれこそ多くの人々の大きな犠牲があって完成したことは容易に想像がつく。

この『国銅』という物語は、大仏に使われた銅の生産地であった周防の一人の青年の物語だ。
図書館でこの物語を見つけたときは、早く家に帰って読みたいと思い、上下巻の物語は私を年甲斐もなく夢中にさせた。
読後感も心満たされた思いで主人公の住む遠く周防の国に思いを馳せた。

主人公は心身ともに素晴らしい青年で、兄や師の教えを正しく理解して大仏開眼のあと周防に帰ってきたが、師も淡い恋心を抱いていた娘ももうこの世の人ではなくすべてがハッピーエンドではないけれど、真面目に生きていくことの大切さをこの本で教えてもらったように思う。

そんな作者のこの物語を書くきっかけになった話しや、主人公への思いやこの作者の他の作品の話しや本好きにはたまらない2時間を過した。

そもそも作者がこの物語を書きたいと思ったのは、同じ山口県にある『香月泰男』美術館を訪問したからだそうだ。
私にはほんとうに奇遇なことだが、シベリア画家ともいわれるこの画家の画集を欲しいものだとずっと思っていた。
漠然とした思いだけだったけれど、今回のことでネットで調べてみたら私にも手が届く価格で画集が販売されていることが分かった。

箒木さんも 香月泰男画家のことや主人公の話しをされているときに万感極まっておられたが、私も同じ思いを共有させてもらったと思っている。

そんなこんなで トークショーから一週間たった今も私は揺れている。。。

















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