漆黒の葉々からチラチラともったいぶりながら慈愛深い穏やかさを大地に降ろし
望月
尽きない慈愛の届く落ち葉と冷酷に分けられる落ち葉
全ての存在者に遍く施せぬ運命を背負いし
望月
地平すれすれから天空へと向かいながら運命に抗おうと
深き慈愛がかくり世の死に人まで及ぶかのように幽玄が
つらつらと足元の落ち葉に揺らめいている
死骸のような噎せ返る刺激が鼻腔を突き刺し
タドタドしい地平に脚下はビンカンに反応する
うつし世の潜在が揺さぶられ血肉の塊に戻って
漆黒を抜け天空に至った衛星の慈愛が続く一本道に出て
右手坂下に広がり煌くこの世
幽界を遮断して愛に恋に金に賞に快楽に宗教に明け暮れる亡者の群れ盛るこの世
何時でも深き慈愛に受け入れられると錯覚し続けて、ついには忘れ去ったこの世
リンリンリー
リンリンリー
左手の森から臭覚に続いて錯覚までも奪い去ろうと、鈴虫たちが
注記:「題字」は合っています。「漆黒(しっこく)」、「慈愛(じあい)」、「穏やかさ」、「望月(もちづき)」、「冷酷(れいこく)」、「遍(あまね)く」、「抗(あらが)おう」、「幽玄(ゆうげん)」、「揺(ゆ)らめいて」、「死骸(しがい)」、「噎(む)せ」、「鼻腔(びくう)」、「塊(かたまり)」、「衛星(えいせい)」、「煌(きらめ)く」、「幽界(ゆうかい)」、「錯覚(さっかく)」