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「 花見�掘 �
2004年04月15日(木)



 ギシギシと揺れる車の中で、白い吐息越しにぼやける天上を見ていた。
 明日は仕事で、いつも通りに起きなければならない、だとか、職場の人間関係でチクリと小さな胸が疼(うず)いたり、外を降る雪のような桜たちに思いが浮かんでは、どうでも良いような感じで、情欲に消えていった。

 実際、妊娠すればいいんだ。
 こんな馬鹿でも愛せるようになるだろうし、子供は可愛がって育てるだろうし、何だかつまらなくなるだろうし、今は化粧の出来を一々気にしたり、お金や両親や法律なんかが回りによってきて面倒くさいし。
 実際妊娠すれば、何んか結婚も出来るだろうし、昔の男も忘れられるって雑誌に書いてあったし、友人が言ってたし、そう思うし。
 そんな私を笑った男は、春が来て、サラリと散っていってしまった。

 終わったら、多分、彼を忘れて目の前の男を愛せるようになるだろうな。
 6月には毛虫が出て、新芽が出てくる桜の大木のように。
 私の体の中は赤い血潮よりも薄いピンク色なのだろうな。

 

執筆者:藤崎 道雪 (校正H18.2.10) 

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