だいたい私って頭が悪いんだよね。覚えるということがほんとに苦手。 学生時代だって、テストが終わったころに頭に入るって感じだった。教師になった当初は、生徒の名前が覚えられなくって、ほんとに苦労した。(これはだんだん早く覚えられるようになってきたけど) でも、社会に出ると、一字一句覚えておかなければならないことなんてほとんどないから、事なきを得ていたんだけど・・・自分の暗記力のなさを久々に痛感したのが百人一首でした。 この前、百人一首の大会に出ようと思いたって、決まり字の一覧表を手に入れたの。例えば「花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに」という歌だったら、「はなの」が決まり字だから、“はなのわがみ”みたいにして覚えればいいというわけ。 言うは安し、行うは難しでして、“む-き”“す-ゆめ”みたいなのが、ひとっつも覚えられないんだよ・・・。 子どもだって、一週間で100こ全部覚えちゃうって言うんだけどねえ・・・。 いや、逆に、子どもだからこそ、スポンジみたいに難なく吸収しちゃうんだろうね。先日紹介した『不実な美女か貞淑な醜女か』の一節。 「理解したものは覚えやすく、その逆は覚えにくい。未知の領域に関する発言や、母国語でも理解しかねる概念など、何度聞いてもすぐ失念してしまうのに、馴染みの概念から組み立てられた話は、記憶のキャパシティーが驚くほど大きい。 ベテランの会議通訳者が、専門用語を一つでも多く覚えることよりも、その専門領域に関する本を少なくとも一冊読みきることに力を注ぐのは、そのほうが結局その領域全般を理解することに、ということは専門用語を覚えることにも役立つからだ。第一、大人の脳味噌にとって、暗記は苦痛なのに対して、理解のプロセスは極上の快楽だ。(中略) 単語のればるで意味が欠如している場合は、単なる音の羅列になるし、また単語一つ一つは意味を持っていても、その単語同士のつながりが意味をなさないとき、われわれは理解不能に、したがって記憶不能に陥る。」
100首の中には、すんなり覚えられたものもありました。 「うかりける人を初瀬の山おろしを はげしかれとは祈らぬものを」 “うかリーはけ”は「うっかりはげちゃった」。なーんてね。
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